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狂イユク夏ノ日ハ延々ト  作者: 大亀
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第一話 幼馴染と久々の帰宅

キーンコーンカーンコーン。ふう、やっと終わった。俺の名前は(たたら) 真琴(まこと)。ちょっとカッコいいかなぐらいの普通の高校生一年生。


「なーなー、一緒に帰ろーぜー」


放課後になったので、親友である神崎(かんざき) (あらた)は声をかけてくる。今日は7月16日。今学期の定期テスト最終日だ。テストが終わったので羽目を外して遊べる。


新と俺は帰宅部なので部活動は『安全に家に帰ること』。一人で帰ろうが途中で会った他の学校の友人と帰ろうが安全に家に帰るというルール守れれば何したって良い(と勝手に思ってる)。


「そうだな。今日はどうする?テスト終わったし、ゲーセンにでも行くか?」

「そうしよーぜー。どうする?家かえって集合するか、このままゲーセン行くか」

「このまま行こう」

「よっしゃ、じゃあ今日は大型ショッピングモールのオイエン内のリモーノ・ファンタスティックに行こう!」


大型ショッピングモールって言わなくても良くないか?そう思ったが、何も言わないでおく。そんな細かいこと指摘して気分が害されたら嫌だろうからな。鞄に荷物を詰め、俺は新と共に教室から出る。そして話しながら廊下を歩いていたとき、新の目がキラーンと光る。


「あの子は!!」


そう叫ぶと新は前方にいた女子の視界に入るように立つ。そして


「ああ、ついに見つけました。あなたこそが私のプリンセスだ。どうか私と一緒に帰りませんか?」

「え、キモッ」


とナンパして失敗し、彼の(ハート)はナンパした女子に吐き捨てられた言葉で粉々に砕かれていった。


「うっ、うっ、あんなのってあるかよ」

「それ大概にしとけよな。いつものお前を見てたらただの女たらしだからな?本当に好きな女子ができたときにフラれるぞ?」

「な!?お前俺はすべての可愛い女子を本気で愛しているってーの!」

「正真正銘本物の女たらしだった」


そんなとき、ぎゅっと俺の制服の袖が引っ張られる。誰かと思いその方向を見る。俺の袖を引っ張っていたのは、俺の幼馴染である悠坂(ゆうさか)(みぞれ)だった。霙はショートヘヤーで可愛く胸が大きい、そしておとなしい性格ということで男子から人気がある。


「ま、真琴(まこと)。その、一緒に帰らない?」

「あー、悪いな。今日は新と―」

「じゃーなー真琴!」


俺が声をかける間もなく、新は走ってどこかへ行った。あいつ、こういう時は空気読むの早いんだよな。


「ま、真琴?大丈夫?口開いてるよ?」

「だ、大丈夫だ。新の足の早さに驚愕してただけだから」

「それで…どうかな?私と一緒に帰るの」


上目遣い(身長差があるからそう感じるだけかもしれない)で見てくる霙の顔が可愛くて断れなかった。満面の笑みで俺は応答する。


「ああ、一緒に帰ろう」

「やった!」


おどおどしていた霙が一気に明るくなる。霙は嬉しくなると普段とは全然違うぐらい明るくなる。断ってたらもっと暗くなってたろうな。


「真琴と帰るなんていつぶりだろう。いつも新君と帰ってるからね」

「そう言うなよ。俺はいつでもお前と帰るぞ?」

「ほんと!?じゃあ今日からずっと一緒に帰ろ!」

「お、おう。いいぞ」


目をキラキラさせて俺にせがんできた。そんなことされたら断れるわけないだろ。こんなに子供っぽいやつだったっけ。一応定期テストでトップ10に入るぐらいの天才だし。まあ、昔からこういう性格だったような気がするけど。


廊下から階段になり、降りていく。さっきの会話以外何も会話がない。どうしよう。こんな気まずいまま4階から2階まで降りぞ?


「ねえ、真琴」

「どうした?」


やった!霙の方から話しかけてくれた!この気まずい空気からおさらばできる。そう思ったのもつかの間。彼女の口から出た言葉に俺は硬直する。


「今、好きな人とか居るの?」

「…ん?」


ん、んんんんんんん?????いや、俺年頃の男の子だけど!昔からちょっとはモテてるけど!何故今ここで聞く!?


「あ…ほら、昔から真琴は告白されたら全部断ってたからさ。もしかして気になってる人居るのかなって思って」


あ、霙の声がちっちゃくなってきた…って言われてみればそうだな。数えれるぐらいしか無いけど告白されたら断ってたし。理由はだだだだその頃は恋愛が面倒だと思ってたからだけど。でも今は霙を満足させるような回答をしないと。…女子を喜ばせるってワードで出てきたのが新なんだけどどうしよう。あの女たらしの喜ばせ方で良いのだろうか。否!今はそれしかない(思いつかない)!


「えっと、可愛い幼馴染の霙が居たからだよー(棒)」


一瞬霙はキョトンとした。そして笑顔で


「ありがとう。でも褒めるならもうちょっと心込めて言って欲しいかったな」

「…はい」


バレバレでしたね(笑)。霙が笑顔で言ってきたのがちょっと怖かったけど。ま、声のトーンも上がってたし、俺のガラスのハートが多少砕かれただけで済んだのなら良かっただろう。


「でも可愛いのは本当なんだよなぁ〜」

「え?」


ヤバッ、独り言聞かれたか?しかも一番恥ずかしいやつを。やめて!これ以上僕のガラスのハートを砕かないで!


「なんて言ったの?」


ホッ、良かった。聞かれてなかった。


「いや?なんでもないよ?(汗)」

「そう?」

「そ、それよりどっか行こうぜ?ゲーセンも良いし喫茶店でも。あ、いきつけの良い喫茶店あるんだ。そこ行こうぜ」

「あ、じゃあ久々にゲームセンター行こうよ。喫茶店はまた今度連れてってよ」

「あ、ああ良いぞ。今日はたーんと遊び」


焦ってそのままゲーセン行くことになっちゃった。仕方ないか。これは99.9%俺のせいだし。元々今日は新と遊びに行く予定だったから財布君は結構肥えてる。誤算は霙の分まで奢るってことだけど、俺も男だ。可愛い幼馴染のためならやむを得ない出費である。最悪すっからかんになったら読まなくなった単行本売ろう。それで今月どうにかやりくりをしよう。

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