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プロローグ

 「今日の配信いかがでしたか?また明日もよろしくお願います。おやすみなさい、さようなら~」


 はい、どうも! わたし、オキアミと申します。 現実では17歳のイケてない非リアです。 しかもブサイク。 教室で一人飯は余裕。 でも、普段の非リアは表の顔!裏の顔は・・・なんと大手動画サイトItubeで生配信をやっている生配信者なんです!


 「今日も人少なかったなー。やっぱり才能ないのかな?ははは・・・」


 といっても、底辺配信者なんですがね! 登録者数100人未満。 ろくに面白いことも言えないし、そんなにゲームが上手くないので、全く人気が出ないんですよ! しかも、生配信って夜遅くまでやるようで日常生活に影響するし。 床に直座りであぐらかくから、腰も痛くなるし。 学校の先生にバレたら停学すらありえます。


 ・・・じゃあ、もう生配信やめろって? でも、生配信ってとっても面白いんです! どんなに来てくれる人が少なくても見てくれる人が数人いてわたしは一人で喋るだけでとっても楽しいんです! なんでなんでしょうね?


 「生配信、いつか人気出るのかな?・・・とりあえず今日は寝ようっと。」


 パソコンのシャットダウンボタンを押します。 中腰になって、作業中のプログラムは無視してそのままシャットダウンして・・・


 「ん?なんだこれ?」


 見覚えのないアイコンがあります。 天使の白い片翼のようなアイコンです。 一度確認するためにまずは座り直して、シャットダウンのキャンセルボタンをクリック、 アンダーバーのウィンドウにカーソルをあわせてウィンドウ名を見ます。


【{異世界から動画を投稿しよう!}キャンペーン当選者宛メッセージ】


「はぁ?なんだこれ?」


 おもわずクリックしてしまいます。


 「

    おめでとうございます!


   あなたは数多くの候補者の中から

  {異世界に行こう!}キャンペーン

   に当選いたしました!

   

   下記のボタンをクリックすればいつでも

   異世界に飛ぶ事が可能です!

   

        ──────

       │転移開始!│

        ──────            」



「・・・」


 衝撃の内容に黙ってしまいました。 これはもう明らかな詐欺ですね、間違いない。 普通の高校生ならば、ここで親に相談するでしょう。 しかし、私は検索をかけました。 だって、イケてない男子高校生からしたら、これはチャンスなんですよ! かっこ血涙。


 男の子なら誰でも一度は憧れるでしょ!? 異世界転生! なろうで読み漁ったでしょ!? 少なくともわたしは憧れているんです! 異世界行ってみんなにチヤホヤされたい! 魔法使ってみたいし、異世界最強になりたい! 異世界転移いこーるリア充への最短ルートじゃないですか!


 えーと、【{異世界に行こう!}キャンペーン】と。 検索検索ウ!


 検索結果:約447,000件 


 {異世界から動画を投稿しよう!}キャンペーンというのが届いたんですが・・・

  

 すごい、ちょうど聞きたい情報がありました。インターネットって恐ろしい。yokuu知恵袋なら、なにか有益な情報が書いてあるかもしれません。


 {異世界から動画を投稿しよう!}キャンペーンというのが・・・


  ottoko hamehameさん       2018/03/15 22:32:41


  {異世界から動画を投稿しよう!}キャンペーンというのが届きました。

   応募した覚えがないのですが、どうすればいいでしょうか?

   異世界に生きたい気持ちと詐欺じゃないかという不安な気持ちが

   心中で渦巻いています。


   どうか、これがどういうものなのか知っている方は回答を頂けませんか?


  回答一覧


  oosima ryoutaさん 2018/03/15 23:02:56

  

  僕も届いたのですが、僕は転移してみます。

  というのも私はもう現実に未練がないですから。

  それに僕は動画配信に人生をかけています。

  こんなに面白そうな企画なら是非参加してみたいです。

  もし詐欺だとしても動画の話のタネになりますよ!

  質問主さんも未練がないのであれば転移してみてはいかがでしょうか?


  

  

 いや、回答者さん闇深すぎませんかね・・・? 


 まあ、それはそれとして、未練がないなら転移してみては?ですか・・・ここでわたしは考えを巡らせます。両親のこと、祖父母のこと、妹のこと(性格はわがまま)。中学時代の友達のこと・・・


 そして、今日まで配信を見てくださった方々・・・うん、これはやめたほうがいいですね。いろんな人に迷惑がかかってしまいます。そう思ってウィンドウのバツ印をクリックしたその時。


 画面が青一色になって、その次に『転生の準備を開始します・・・0%』と白いフォントで、出てきました。


 「・・・どこのwindo○sて!!!・・・」


 どこのwindow○10だよ!と突っ込む暇もなく、あたり一面光に包み込まれました。

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