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1話「頑張ります」

皆さん初めまして。みかぽんと申します。

この小説が長編初めてとなりますので少し不安ですが読んで頂けたら嬉しいです!


春です。窓から見える辺り一面は桜色1色。今年も桜が僕の行く手を邪魔する事でしょう。


そんな自己話はさて置き、電車の中は常に満員の状態、痴漢が起こってもおかしくない状態で居心地が悪い。満員の状態のストレスと痴漢のダブル恐怖に世の男性は怯えながら毎日電車に乗ってると思うと心が痛い。そこで決して他人事ではないのも地味にストレスが溜まっていく仕組みである。


そんな事を思いつつも目的地の駅に着き人の中を掻き分けてようやく外に出る。最初の頃はびっくりするぐらい人が多かったのだが話すという選択肢は無かったです。何でかって?人見知りですから。



「おーい。おーい。」



後ろから俺を呼ぶ声が聞こえすぐさま肩に手が置かれる。残念ながらこの声は聞いたことがある為振り向かないでも分かる。残念過ぎる、高校生になってこいつとまた一緒になるとは…。



「何だよ…。その白けた顔は」


「なんでお前と一緒なんだよ…。折角の高校生活がお前との思い出だらけになるのはごめんだ」



中学の思い出の所々にこいつがいつもいた気がする。行動する人もいないし何しろ人見知りにとって友達って凄く偉大なんですよ、苦労の仕方が人と違う所は痛い。くだらない事の繰り返しのような話の内容で学校へ向かう。何かが変わるわけでは無いし中学っていう肩書きが高校に変わっただけで趣味も思考も変わらない。勿論何かを変える気もない。


電車を降り、1人で歩いて約15分ぐらいかけて学校に到着し、目に飛び込んで来たのは何とも近未来的な学舎で敷地も広い。1度オープンスクールで来た事はあったがその時は親の勧めでこの学校を見に来たのもあってそこまで関心も無かったから落ち着いて見たらこれは笑ってしまうな。出身の中学校が「そろそろ破壊するんじゃないの?」と噂されるぐらいのボロ校舎だったしより際立って見えるのだがどの出身校だろうが凄い事に間違いは無い。はず。


校門では風紀委員の生徒が挨拶しているのを横目に通り過ぎていく。目をつけられない為に服装には注意を払い完璧の完璧を重ねた。風紀委員って言うのは、"服装""校則""恋愛"の3本柱を注意する為に居るような物と言うのを昔何処かで聞いた。実際見た所そんな感じだし、俺自身としてはそこまで良いイメージは無い。



「てかお前は何でこの学校きたんだよ。お前の頭ならもっと上のレベルの高校行けただろ?」


「いやあ…。これだから困るんだよねぇ。ここどこか知ってるよね?」



そう言った途端彼はスイッチが入ったのだろう。人間が入れ替わったように喋り出した。



「志望校がもしもって時の為にここは滑り止めで入れてたんだ。まあ結果から言うと合格してたんだけど…。」


「確かが壮馬が受験したのって久米山だよね?普通に合格してたんだったらなんで行かなかったんだよ。」


「航は、分かってねえなあ…。久米山って男子校だろ?それが理由だ」



は?その一言が脳内を駆け回る。いやいや普通に男子校でもここみたいな平凡な学校来ないからね?奴は余程の馬鹿なのか…。いや待て、奴は馬鹿じゃないじゃないか。何しろあの久米山に受かったんだぞ。少なくとも俺よりかは上、てことは壮馬様って呼べばいいのか?

久米山断るとは人生をドブに捨てる気かよ、、彼処の学校は中学の天才達がこぞって行きたがってた場所であってこんなに色んな意味で凄いやつ見た事ねえぜ。ある意味友達で良かったかも。



「男子校でラブラブな高校生活が出来るのかよ!俺はホモじゃねえんだよ!」

「まあ…。後悔の無いように3年間過ごせよ、、、」



実際の所、一緒の学校って言うのは嬉しいと言うか有難いと言うかそんな感じ。友達がいるって言うのは新高校生にとって勝ち組と自分で思っている。ドラマとかで見たあの高校とかだったら正直卒業できる気しねえもん。ヤンキーとかすげえ話しかけてくる人とか詰んだじゃん。


そんな感じの新垣航ワールド全開で始まりそうな高校生活がいよいよスタートするんだ。俺はこの学校で頑張るぞ!と頬を1つ叩く。アイツみたいに勉強が出来るでも無いし社交的でも無いがスタートラインに立っていきなりそんなこと言ってちゃマズイよな。とにかくポジティブに行こう。



「おーい。君。ハンカチ落としたよ」



急に肩をトントンと2回叩いてきた。振り返るとそこには女の先生が立っていた。スーツを着ているから先生っぽいな。20代後半あたりで、白い歯を見せながら笑みを零して微笑んでいる。何とも若々しい。

こう言った所で人見知りを治すための練習をしろと昔聞いたことがある。完全に最高のシチュエーションじゃないか。


「は…ひ。あ……りが…とう…ご…ざいます。」


って、何してんだ俺は。初対面の人に喋れないって絶対気付かれたわ。やってしまった、最悪だ、これは完全に相手側から見て悪印象しか持たない高校生活が始まるのかあ…。

「こちらこそ、どういたしまして」


作り笑いでは無さそうな笑顔でもう1度こちらに向けて微笑む。なーんだこの先生ただの神か。



~~※※※~~




「まあ、そんな事があったら疲れるわな」

その後教室に戻った俺は壮馬に愚痴を聞いてもらっていた。こいつと話すのはすごく気持ちが楽になるし話しやすい。友達って作るまでが難しいけど出来れば味方になってくれるから人見知りにはなんて最適なんだとかんしんするばかりである。ただ裏切ってしまわれた場合はショックが大きいより話せなくなる相手がいなくなると言った精神的ダメージが強いのは俺だけだろうか。


「すいません…。横いいですか?」

「ああ、、、どうぞ…」


話を終えるとともに椅子を引いて座る。座る席は指定が無く自由だから特に気にはならなかったのだが後ろの奴がやたら興奮している。後ろを振り向くといつものポーカーフェイスはどこに行ってしまったのか、血の気が多く流石にこのままでは行けまいとトイレの場所を探すと偽り壮馬を外に出した。


「丁度いいタイミングで出してくれたな。俺も話したい事があったんだ、航」


「大体予想は付くが一応聞いておく」


「ええい!!何故あんなに引いて話すのだ!!新垣航!お前は男のプライドがないのか!!」


予想通り。その一言で纏められそうな今の気持ち。だが忘れては行けない、こいつは人生を蹴って高校の青春を選んだんだもんな。やっぱり肝の座り方が俺とは比べ物にはならない。取り敢えず高校は卒業出来ればいいぐらいの気持ちの奴は出てけとまさに職人レベルの理想があるのだ。


「お前が人見知りなのは親友の俺が一番知っている。だがこのまま人見知りなままでいいのか?良くないだろ?」

「そんな事俺が一番分かってるよ…」


淀んだ顔でそう話すと待ってましたかの如く次の言葉を唱える。


「お前、あの子と仲良くなれ」

「は?訳わかんねえよ。お前が仲良くなりたいならお前が自分で言えばいいだろ?」

「それじゃ駄目なんだよ…」


少し声のトーンが落ちたのがハッキリと分かった。今の俺には彼の考えている事が全く分からない、いや分かってたまるか。分かってしまったら思考がただの恋愛脳になってしまう。本当にコイツは恋愛に興味がなければ天才の一言で表せる様な人物、何処で人生を間違えてしまったんだか…。


話している最中にふと目に入った時計は8時15分を指している。確か集合は8時20分だったはず、急いで戻らねば新学期早々悪のイメージが付き纏ってしまう。




~~※~~



「危なかったな。あと一分遅れてたら遅刻だったぜ」


これは俺にも非があるわけで責めることは出来ない。結果として遅れなかったが遅れていたら今とは違った選択肢を取っていたかもしれないが遅れなかった事実に変わりは無いのでこればかりは仕方がない。


それにしても先程からあの約束が頭から離れない。相当自分の中で毛嫌いしている部分がある故なのかもしれないが1番の理由としては正しく人と話す事も危うやなのに女の子となんて詰んだに近い、何だか彼の思う壷にハマっている自分がいる気がする。まあ友達を作って理想の高校生活にするって言うのは正しいのだろうが。


「ねえ…?ちょっと良いかな」


噂をすればどうやら話しかけてくれるらしい。とにかく失礼のないようにしよう。物事は初めが肝心って言葉もあるから感じが悪くないようにすれば自然と結果も出てくると思う。


「いきなりなんだけど私と友達になってくれないかな?」


「えっ!?友達!?」


これは益々難しくなって来そうだ。























如何でしたでしょうか!?

県1を蹴るって凄い事ですよね。恋愛の力って計り知れない…!


この小説を、読んでいただきありがとうございます。是非面白ければ感想などお待ちしておりますので気軽にどうぞ!

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