相手は何と片想い歴が長いんだとさ…マジか
はーい、手紙にはね体育倉庫裏というなんともベタな場所が書いてあってね…
鉄板杉るよねー、まあ行って断ってチャンチャン♪な感じでいけばいいよね?
ヤンデレじゃないようにだけ願お。
ーーーーーー体育倉庫裏到着ーーーーーー
…男の娘だよ、可愛いね。恋の対象が僕じゃなかったらもっと可愛かったのになー
ま、まだ恋の対象と決まったわけじゃないし…ね。うん
とりあえず出ようか、そして話しかけようか(今倉庫の死角に隠れています)
「あの…手紙で呼び出したのは君かな?」
「‼ はっはい、僕ですう!」
「えっと…悪いけど僕達面識あったっけ?」
「…やっぱり覇瀬河様は覚えてないんですね」
「ごっごめんね…」
こんな可愛い子忘れるはずないんだけどな…
あ、あと僕“覇瀬河 蒋夛”
読み方は、はせかわ しょうた だよ。
悪いけど詳しい自己紹介はまた今度で。
「いえ、寧ろ覚えてると言われたら驚きますからね~そのくらい昔ですし些細なことでしたから。でも、来てくれるとは思ってなかったのでとても嬉しいです///‼」
そんなに嬉しいのかな…どんだけ美化されてるんだろう僕。
何かこんなに喜んでる人を断るのは可哀想なんだけど(汗
困ったなー、どうしたら泣かせずに上手く断ることが…いや、あの手があるね。
画面の向こうの君もわかるよね?なんせ鉄板だから。わからなくても言われたら、ああーってなると思うよ。
まあこれはもしもの時はだけどね…告白しないでどっか行かないかな。無理だろうけどさ
「あ、あのっ!」
…来たか
「助けてもらった時から一目惚れでした。好きです、付き合ってください!」
やけにストレートだね、君。
というより、助けた…?うーん、思い出せないなー。何ヶ月前の話それ?
「悪いけど、僕は君のことをよく知らない。だから、友達になって君のことを知って行きたいんだけどダメかな?」
必殺、凄く真剣な目で見つめる((
…頼む、通用してくれっ!
「わかりました、いいですよ!」
お、やった!にしても案外すぐ引いたね。
「友達にしてもらえるだけでも、先輩に近づけますからね!」
…健気でいい子だね、僕には勿体無いよ
「有難う。因みに僕が君のこと助けたのっていつ?」
「君じゃなくて、碧樹です!僕の名前を呼んでくれたら教えます。」
前前言撤回、引いてないし諦めてないよ…
まあ、呼ぶか。呼んでも損はないしね
「えっと…碧樹?」
「はい!」
「教えてもらっていいかな?」
「んー、個人的にはそれ+上目遣いがいいんですけど…わかりました!」
君は僕に何を求めてるんだい?そこらへんを教えて欲しいよ.....
「えっとですね、ざっと6.7年前くらいですかね!」
…何ヶ月じゃなかった、何年前だったよ。
そして君はよくそんなこと覚えてるね、凄いよ。でも今はそれよりも
「まあ、授業も始まるしそろそろ…」
「あ、ごめんなさい!では、また会いましょうね!」
「うん」
会いましょうって、そんなに会えないこともないのに。
まあ、これで一件落着か…な?