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This dog kills racist(4)

 ドニたちはポリクラブ構成員に促されるまま、建物を出た。隣の棟へ案内される。マルティンと例の黒服、そして二人の武装構成員が前を行き、ドニたちはその後ろについていく恰好になる。


 通された最上階の一室は、遺跡とは思えないくらい小奇麗な部屋だった。手入れが行き届いているのか、埃もかびの匂いもない。壁はさすがに傷んでいたが、本棚や書き物に適していそうな大きな机などといった調度品が揃えられていて、しかもよく整頓されていた。


「まあ、掛けたまえ」


 正面の机の向こう側に座り、演説のときとはうってかわって、理性的な口調でマルティンは手前の椅子を勧めた。短い言葉でさらに発音もきれいなものだったから、アルマーニュ語に不慣れなドニでも聞き取ることができた。


 ちょうど三人分備えられた椅子に腰掛ける。護衛の黒服はマルティンのやや斜め後ろに立ち、他の護衛二人はドニたちの左右の壁に背中を張り付ける。案内役の男は部屋を出て行ってドアを閉めた。外を見張るつもりらしかった。


 座る際に、ドニはマックスの方をちらりと見やったが、まだ動く様子はなかった。マルティンを含めて、室内の敵は四人。マックスの腕ならすぐにでも制圧できそうな気もするが、黒服の護衛から発せられる強者の気配を彼も感じ取っているのだろうか。


 ドニはマルティンの顔を観察する。年齢は四十代後半ごろか、茶色い髪の生え際はだいぶ後退していて、そのぶん、額が広くなっている。唇は薄く、鼻は若干鷲鼻気味だ。髭はきっちりと剃り落とされ、不潔さはなかった。まったく人相書きのとおりだった。


 風貌よりも、その物腰がドニには意外に思えた。泡を吹かんばかりの勢いで熱弁を振るっていたが、いまはまるで別人のように落ち着いている。あれは演技だったのか。どこにでもいる普通の男に思えるが、彼が無慈悲にもドワーフを殺したことは事実だ。それが、ドニには信じらない。自分の目で見たことだというのに。


 椅子の背もたれに体重を預けながら、マルティンは相好を崩して口を開いた。その様子から、あらためて歓迎する、というようなことを口にしているのだろう。


 そこでマルティンと目が合う。何かに気づいたように眉を上げ、それからマックスと言葉のやり取りを交わしてから、また意外なことにエレクサゴン語で話し始めた。


「そうか、きみはアルマーニュ語が話せないんだな。様子が変だ、とは思っていたが」


 少し訛りが入っていたが、マルティンがエレクサゴン語を話せることにドニは驚いた。


「わたしはマルティン。ここの責任者だ。きみの名前は」

「ドニ、です」

「そうか、ドニくん、エレクサゴンから来たようだね。大変だったろう。言葉の壁を乗り越えて正しい道を歩もうとするきみに、敬意を表するよ」

「正しい道、ですか」

「そうだとも、大陸にはびこる非人間種族を駆逐する、厳しくてつらいが、しかし誰かがやらねばならない仕事だ……おっと、いま飲み物でも用意しよう」


 マルティンが手を叩いて、なにか言った。アルマーニュ語に似ていたが、少し違うようだった。すると隣の部屋から奇妙な物体が入ってきた。高さはドニの腰ほどで、上側は樽のような形だ。全身金属でできているそれは、四角い接地面に取り付けられた車輪を回転させてドニたちの前に置かれたテーブルに近づき、身体の両側から生えた腕を器用に動かし、持っていたトレイからカップを人数分置いていく。仕事が終わると、それはテーブルから離れていく。


「驚いたかな。この遺跡で見つけた、機械だ。他にも何体かある。直すのに手間はかかったが、ちゃんと言う事を聞いてくれる。戦闘すら可能だ。だからこのアジトが嗅ぎつけられても、ちょっとやそっとの兵力なら返り討ちにできるだろう……あっ」


 機械が壁に激突した。激突して、それでも前に進もうとしている。またか、というような顔で護衛の男が機械の向きを変えてやる。機械はわけのわからない音声を発して部屋から出ていった。


「ま、まあ何百年も前のものだからね、こういうことはたまに、あるんだ。そう、たまに。」マルティンは苦笑して、そう言った。「しかし性能は確かだ。見たこともない武器が内蔵されている。あれはまさしく、旧世界から我々への贈り物――」


 隣の部屋から何かがぶつかる音がした。微妙な沈黙が部屋を包む。護衛の一人が頭を振って隣の部屋へ向かう。さっきと同じようにするつもりだろう。


「えーと、とにかく、新しい同志たちについて聞きたいんだ。なにができるのか、とかね。まず、そちらのマックスくんからいこうか。その銃を見る限り戦いには長けていそうだが」

「ええ、傭兵をやってたんでさあ」とへつらような笑みを浮かべて、マックスは答えた。

「傭兵か。うちの支部には専門の訓練を受けた兵士がいなくて困っていたんだ。次はそちらのお嬢さん、名前から聞かせていただきたい」


 ファニアは自分の名前だけを告げる。短く言ったその言葉の端に、ドニは緊張と、憎悪を感じ取った。幸い、マルティンがそれに気づいた様子はなかった。


 と、そこで隣の部屋から悲鳴が聞こえた。一同が目を向ける。もう一人の護衛が少しあわてたように駆けていった。少しすると、護衛の二人が戻ってきた。片方の男はズボンをはいていなかった。咄嗟にファニアは目をそむける。ズボンの切れ端で前を隠しながら護衛は部屋を出て行く。


「……気にしないで、続けよう」マルティンはうんざりしたような顔を戻して、言った。「女性の参加者とは珍しいね。まったくいないわけでもないが。どういった事情で我々に参加しようと思ったのかね」


 ぐっと言葉を飲み込む気配。いまにも爆発しそうなほどに、ファニアは張り詰めていた。


「あー、マルティンさん」絶妙なタイミングで、マックスが言葉を発した。「いろいろひどいことがあったんですよ、彼女には。思い出すのもつらいんです」

「そうか……配慮が足りなかったな。すまない、謝罪するよ、ファニアさん」


 紳士然とした口調で言ってから、マルティンはドニに目を向けた。


「さて、最後にきみについて聞こうかな、ドニくん。きみはなぜポリクラブに参加しようと思ったんだい」

「エレクサゴンでは、ドワーフはもちろん他の非人間種族にもある程度寛容で、息苦しさを感じてたんです。この国は間違ってる、なのに誰も話を聞いてくれない。わかってくれない。でも、アルマーニュのポリクラブは違うと聞いて」


 マックスからの入れ知恵を、ドニはそのまま口にした。


「なるほど。誤った方向に進もうとしている祖国を正そうというのだね。まだ若いのに立派な心がけだ。いつかエレクサゴンにも支部を作ろうという話も出ているからね、そのときはきみにも――」

「あの、でも」とドニはマルティンの言葉を遮った。

「なんだね」怒るでもなく、マルティンは聞いた。

「ああいう形で、ドワーフを、殺したりするのは、そこまでするのは違うと思うのですが」

「フムン?」


 マルティンは片眉を持ち上げた。他の護衛たちはエレクサゴン語がわからないのだろうか、無表情のままだ。


「殺すのはやりすぎだと、そう言いたいのかね」

「……はい」


 これはマックスからの入れ知恵ではなく、ドニの本心だった。予定にない、つまり余計なことを言っているのだが、マックスはすまし顔だ。ファニアの表情が気になってそれを見ようとしたところで、マルティンが言った。


「きみの考えも、わかるよ。確かにわたしたちの手段は暴力的だと思う。それは認める。きみだけでなく他のメンバーも、参加当初はそう思っている者が多かったからね。だが、ドニ君、きみに家族はいるかな」

「はい、います」ドニはうなずいた。

「ご両親は健在かな」

「はい」

「まさか、家出をしてきたんじゃあないだろうね、いや、人の家庭の事情に踏み込むのはよくないな。だが、元気だというのならそれに越したことはない。わたしはもう、会いたくても会えないからね」

「お亡くなりになったのですか」

「おそらくは」


 どういうことだ、とドニは訝しく思う。ドワーフに家族を殺されたのだろうかとも思ったが、あの駅長のようなドワーフが人を殺すなど想像もできなかった。だが、それについてはマルティンも同じではないか。どこにでもいるような人間が、他人を、ドワーフを殺したのだ。


「どこに行ったか、わからないんだ」とマルティンは言った。「父については、ね。母はわたしが二十歳になる前に死んだよ。退屈になるかもしれないが、わたしの昔話に付き合ってくれるかな」


 無言を同意と受け止めたのか、マルティンは話を続けた。


「わたしの家は昔ながらの鍛冶職人だった。金属製品ならなんでも作ったから、金物屋というほうが正しいかもしれないがね。代々受け継がれてきた技術でいいものを作り、それが街のみんなに受け入れられていたんだ。わたしは、少し頑固なところもあったけれど、そんな父を尊敬していたし、母も優しかった。割と恵まれた家庭環境だったと、いまでもそう思うよ」


 昔を懐かしむような顔だった。嘘を言っているのではないとドニは思う。こいつにも語るべき過去があるのか。いやそれは当然だ。彼も自分も、地面から勝手に生えてきたわけではない。


「あの無思慮なドワーフどもが幅をきかせるまではね」とマルティンは憎しみを声音に混ぜて、続けた。「知っていると思うが、ドワーフたちは鍛冶や工芸といった分野で才能を持つ者が多い。それはまだいいだろう。さて、アルマーニュの人々はどこか職人気質な者が多くてね、悪く言えば融通が利かない、ということでもあるのだが、ともかく、彼らは自分たちの仕事のやり方についてこだわりを持っていた」


 その話を聞いてドニが思い出すのは、村の大工だった。仕事は丁寧だけれど、頑固で、自分のやり方を曲げない。それは自信があるからこそだ。そんな人間が他人のやり方を真似たりするとは思えない。


「その点ではドワーフどもも似たようなものだったが、いつの間にかやり方を変えていた。技術を仲間同士で分け合うようになっていた。人間たちの従来の手法では、その変化に太刀打ちできなかった。多くの人が職を失ったよ。わたしの父もその一人だった。何代も続いてきた仕事でね、わたしも父の跡を継ぐのだろうと思っていたのだが。工房を閉めてからは、それは惨めなものだった。父は先祖様に申し訳が立たないと嘆き悲しみ、酒に溺れ、そしていなくなった。母はわたしを育てるために身を粉にして働いたが稼ぎは少なく、必然、わたしも家計の手助けをすることにした。まだ幼かったからろくな仕事はなかった。そのときわたしがどこで働くことになったか、わかるかね」


「どこですか」


「あろうことか、ドワーフの工房だったのだよ、これが。傑作だと思わないか、ドワーフのせいで職を失った者が、ドワーフの下で働くことになったんだよ」自嘲気味に言ってから、マルティンは口元を引き締めた。「……そこでドワーフたちの話を聞いて、わたしは衝撃を受けた。彼らはこう言っていた。仕事の成果は順調だ、わたしたちの働きが認められる日も近い、とね。わかるかね、彼らにとってはわたしの、わたしたちの家族よりも、議会へ認められるかどうかが大事だったのだよ。やがて母は過労と病気で死んだ。わたしの母はドワーフに殺されたようなものだ」


 そこで言葉を切りマルティンは小さくため息をついた。それから、変化が起こった。


「あああああああああ、ああ、ああああああああ! いま思い出しても腹が立つ殺してやりたい殺す殺す殺す殺す」


 マルティンの表情が一変した。突然のことにドニは呆気にとられる。ファニアからも動揺が伝わってくる。さすがのマックスも驚いたらしく、目を細めている。左右の眼球が別々の方向へ、恐ろしい速度で動いている。頭ががくがくと震えだす。そして机の引き出しから何かを取り出した。人形だった。ドワーフを模した、人形。


「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すアパパーッ!」


 顔を真っ赤にしてドワーフ人形を机に叩きつける。何度も何度も、繰り返し繰り返し。


「死ね死ね死ね死ね死ねえええええええぇぇぇぇぇぇぇっ! あづっ!」


 鈍い音。勢い余って自分の手を机にぶち当ててしまったらしく、マルティンは手を押さえて呻いた。が、すぐに顔を上げる。


「キエーッ!」


 奇声を発して、マルティンは人形を壁に向かって投げつけた。


「トビアス、潰せぇッ!」


 マルティンが叫ぶや否や、黒衣の男が素早く手を振った。壁に当たった人形が跳ね返り、空中でさらに見えない壁に当たったかのようにまた跳ねる。次の瞬間にはメキリ、と音を立てて潰れてしまった。原形を留めぬほどに。


 やはり、こいつも意力使いだった。ドニはマルティンの変貌ぶりに驚きつつも、黒衣の男――トビアスの意力がどのように作用したのか、はっきりと捉えていた。トビアスが手を振った瞬間、人形が飛ぶ先に意力の壁が現れたのだ。壁がぐにゃりと伸びて人形を囲い、そして人形ごと押し潰したのだった。


「ハハーッ死んだ死んだ死んだよキャハーッ!」


 机の上に立ち子供のようにはしゃぐマルティンを見て、狂っている、としか思えないドニだった。冷静だった男の裏に、これほどの狂気が潜んでいるとは誰が予想しえるだろう。それが、恐ろしかった。命の危険とは異なる類の恐怖に、ドニは思わず息を強く吸い込んでいた。悲鳴にも似た音が口から漏れる。


「……うむ、落ち着いた。ああ、まったく楽しくない」


 机から降りて椅子に座りなおし、マルティンはまた話し始めた。何事もなかったかのように。トビアスももう一人の護衛もうろたえてはいないようだった。こいつは、こいつらは一体何なんだ。


「どこまで話したかな、そう、ドワーフどもの真意を聞いて、母が死んだところまでだったな。つまり、連中にとってはわたしたちの家族などどうでもよかったのだ。自分たちの目的さえ果たせれば他はどうなっても構わない。彼らにとってはそれでいいだろうが、踏みにじられた方はたまったものではない」


 なんとか心を落ち着けて、ドニはマルティンの話を聞いた。こいつは自分たちの行為は正当なものだ、と言いたいのか。間接的にではあるが肉親を殺された、だから自分たちがドワーフを殺しても許されると、そう言っているのだ。確かに家族を奪われるのは、つらい。それはわかる。わかっていても、そうしたマルティンの発言を認めたくなかった。なにかを奪われて、その報復として相手に危害を加える行為を正当なものと言えるのか。


 そもそも、命とはもっと、大切なものであるはずだ。だのになぜ外の世界の連中は簡単に殺したりするのだろう。村に来たオークも、影の兵も、そしてこいつも。


 マルティンは更なる言葉を投げかける。


「われわれの行動は、暴力的だが虐殺などではない。正当防衛だ。アルマーニュの古き良き文化を守るための自衛行動だ。人間としての矜持をやつらに見せ付けてやらねばならない。自分たちが何をしたのかを、われらと彼らの血で以って、示さねばならない」

「あなたは」マルティンから得体の知れない気迫を感じつつも、ドニは言った。「あくまでも自分が正しいと思っているのですか」

「ドニ」


 それまで動かなかったマックスだったが、これはさすがに言い咎めた。しかしマルティンは構わずにこう答える。


「まず、正しいかどうかについては、われわれはわれわれの価値観において正しいと思うことをやっている、としか言えない。だが、一部の曇りもなく正しい価値観などこの世には存在しないということを忘れないでくれ、ドニくん」

「しかし殺しは――」

「殺しは、むろんのことだが、邪悪な行為だ。だがドワーフたちもそれをやっているではないか」

「殺されたからといって殺していたのでは、いつまでたっても終わらない。どちらかが皆殺しにされるまでは。そんなやり方では未来はない。馬鹿げている」


 言い過ぎた。ドニがそう思ったときには護衛たちも様子がおかしいと気づいたのか、動こうとしていた。だがマルティンは手を上げてそれを制し、言った。


「ではどうしろというのかね。わたしたちに、ドワーフに踏みつけられたまま生きていけというのかな。それこそ、馬鹿げている。未来はない、ときみは言ったが、わたしたちの未来を奪ったのはやつらだ」

「それは――」


 狂人の話に耳を傾ける必要はない。しかしドニには、マルティンの言葉がある種の魔力を帯びているように感じられた。聞きたくないのに、聞いてしまう。


「きみは、なにかを殺したことがないのかな。そうだ、などとは言わせないぞ。どんな生き物であれなにかを殺しながら生きている。きみもわたしも、だ。もしきみが感じているとおり、殺すことが邪悪だというのなら、生き物の本質が邪悪だということにならないかな」


 ドニはマルティンの主張を認めたくなかった。認めてはいけない、なにを言おうがこいつは狂っているのだ。狂った人間の主張など認めたくない、認めてはならない……


 本当にそうなのか。自分の主張こそが誤りではないのか。ドニは、マルティンの言葉が持つ魔力の正体に気づきはじめていた。


 旅に出てから、様々なものを見てきた。見てしまった。食人のオーク、無残に陵辱されたフルール、犯罪行為を生業とする影の兵。マルティンと話していると、思い出したくないものを思い出させられてしまう。それは自分が見たくなかったものであり、いまも無意識的に、目をそらしているものだった。


 マルティンは目をそらすなと、そう言っているのだ。そして自分は、マルティンを狂人と断じて彼の論理から目をそらそうとしているのだ。


「あなたは」ドニは恐る恐ると、マルティンに問うた。「あのドワーフを殺したことを、どう思っているのですか。罪悪感はあるのですか」


 マルティンは答えた。


「いいや、ない。言っただろう、われわれがドワーフを殺すのは、正当防衛だ」


 自分と同じだ。それまで自らの論理の骨子であった、殺人は悪である、という主張が急に白々しいものに感じられた。ドニもすでに血に汚れている。スタスオーグで、獣人を、殺した。罪悪感はなかった。マルティンと同じように。


 いいや違う、こんなやつと自分が同じであるはずがない。ドニはそう思いたかった。しかしどこがどう違うのか、と問われれば、答えられない。


 もし彼を邪悪だというのなら、自らも邪悪であることを認めざるをえないのだ。ドニは愕然とする。彼の言葉を認めたくないというのは、結局のところはそういうことだ。いままで自分が棚上げしてきたものを、マルティンは容赦なく突きつけてくる。だからこそ、その言葉が重くのしかかってくるのだ。


 きっと自分は気づいていたのだ。生き物の本質は邪悪かもしれないということに。自分ですらもその例外ではないということに。


 不気味な光を帯びたマルティンの瞳がドニを射抜く。


「ああ、それから、ドニくん、きみはさっき、どちらかが皆殺しにされるまで終わらない、と言っていたね。当然のことながらドワーフたちを皆殺しにするのは非現実的だ。やつらを二度と立てない程度にぶちのめしてやろうとは思っているがね」


 この怪人が本当に狂っているのか、ドニは自信が持てなくなっていた。

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