番外編 物の怪伝話
前回の話にて登場した『物の怪伝話』の第一節から第十節までです。元ネタなど特にありません。読み飛ばしてくれても特に問題ありません。
第一節 「少年」
ある女の元に子が産まれた。名は「頼経」。子はみるみるうちに育い、十つを超える頃には親の背丈を抜かした。好奇心旺盛で元気な少年に育った。
第二節 「剣」
子はある時商人から銀色の剣を買った。買える額では無かったので、どうにか数時間頼み込んで漸く子は満足に購入する事が出来た。子は心底その剣を気に入り、四六時中肌身離さず所持していた。
第三節 「都」
頼経は親の元を離れ都に年貢を納めに旅立つことになった。納める時、都の天皇に目をつけられ、剣が見つかった。
「何という美しい剣。是非この剣で民たちを導いて欲しい。」
その後天皇の命により、頼経は次、月が欠ける日、剣で儀式を行うことになった。
第四節 「儀式」
儀式の為、子は勉学に励んだ。神の御前に立つ際に脳が発達していないと、神に無礼を働くことになってしまう。また、筋力を高め、服装も美しい物にした。
儀式の内容は、この剣で地を切り裂き、天にいる神の助けを貰うというものらしい。
第五節 「民」
月が落ちる頃、子は都の民たちに話を聞いた。話によれば、今都は蝗害の被害を受け、作物がすべてなくなってしまったらしい。その為、儀式を行うのだ。
第六節 「老人」
民に話を聞いて回ると、一人老人が話しかけてきた。
「その剣、何処で手に入れた?」
商人に。と言うと老人は眉を上げ妙なことを言った。
「君が天を突けば光は消え、世界は闇に包まれるだろう。
君が地を突けば闇は消え、世界は光に包まれるだろう。」
そう言うと老人は去っていった。
第七節 「旅立ち」
月の欠ける前日、頼経は泣き喚く親を置いて儀式に旅立ってしまった。
儀式の場に寄ってみると天皇等の偉い者たちが大勢集まっていた。儀式の準備は出来ていた。
第八節 「天地」
頼経は夜二つの夢を見た。
一つは闇に包まれ、息も出来ない世界。
もう一つは光に包まれ、動くことも出来ない世界。
天を突いても地を突いても、世界は滅びる。
儀式の時となり、頼経は中間、『陽』を突いた。
第九節 「九尾」
陽は沈み、辺りは無に包まれた。頼経は死する寸前、九つの尾を持った怪物を目にした。その怪物が降り立った瞬間、天は地となり、地は天となった。異常も通常も、何も無い“虚”だけが残った。
第十節 「戻」
頼経は神の意思に背いた。地を突かず、神を象徴する陽を突いた。九尾は世界を滅ぼし、神を滅ぼした。九尾自身が“虚”となり、世界の元の姿に戻った。
何かストーリーの締め方が思い浮かびませんでした。




