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僕と俺と幽霊と

いつの間にか、この状況に慣れてしまって朝起きてテーブルにコーヒーが入れてあっても驚かなくなった。


「おっ!起きたか。コーヒー飲みなよ。」

男の人はホットコーヒーのはいったマグカップを指さしながらパソコンを触っている。


「ありがとうございます。あの~このマグカップ、僕が趣味で鑑賞用に集めてるやつですよね。」スヌーピーのイラストを親指でなぞりながらため息混じりに僕は言った。


「おん。 そうだよ。いいよね ファイヤーキング!!」全く悪びれることも無く男の人は勢いよくEnterキーをパチッと押し「よし!」っと唸ってキッチンへと向かった。


(ったく なんだよ…。)僕はゆっくり丁寧に愛おしそうに相変わらず美味いコーヒーを飲んだ。


「ほら!朝メシ食え。」男の人はトーストとスクランブルエッグそれとマヨネーズを僕に出してくれた。


「ありがとうございます。いつもすみません。」

元々僕は朝食は取らないほうだったが、ここ1週間は毎朝朝食を取っている。


「朝メシくらいちゃんと食える心の余裕がないとダメだぞ。」男の人はトーストとスクランブルエッグそれとウィンナーをモグモグ食べている。


「ん?なんかそっち、僕のよりオプションついてません?」

「ん?そんな事ないよー気の所為だよー。」

「スゲー棒読みじゃないっすか!」

「あれ?もしかしてトーストじゃなくて白米がよかった?」

「違いますよ!ウィンナーあるじゃないっすか!」

「あー気づかなかった!」

「ウソじゃん絶対!!」

「欲しかった?ウィンナー?」

「いや…欲しいとかじゃなくて…」

「自分の気持ちは相手に伝わるように言わなきゃつたわらないんだぞ。みんなエスパーじゃないんだからね。」

「…。」


この真理をついてくる男の人とのやり取りが実は苦手だ。なんか見透かされているような気になってくるのだ。


「ほら。」男の人3つあったウィンナーを僕に全部くれた。


「えっ?食べないんですか?」僕は急に申し訳なくなって思わず聞いた。


「朝メシくらいちゃんと食える心の余裕がないとダメだぞ。」

「それさっき聞きました。」

「そうだっけ?まぁ細かい事はいいから食え。」


いつの間にかこの人のペースに巻き込まれ、奇妙で異常な同居生活は淡々と過ぎようとしていた。

そう 異常だ。 だってこの人は僕だから。

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