001:プロローグ
「はぁ・・・・めっちゃ疲れた・・・」
ここは、エリ-ヌ王国の商業都市・カリタンの宿屋「月夜亭」の一室・・・
一人の少年がベッドに仰向けに寝転んでた。(この近辺では有名な宿屋らしい)
少年は見慣れない天井をいながら、今日起きた信じられない出来事を思い出していた。
俺の名前は、「水神 光輝」(みずがみ こうき) 普通の会社員。42歳独身。
たしか俺は昨日普通に仕事をして、一人暮らしのマンションに帰り疲れて風呂に入り
そのまま寝たはずなんだが・・・。
それから、たしか夢に神様?なのかよくわからない人物がが出てきて、こう俺に告げた。
「君は光栄にもこの世界で初めて選ばれた転生者・・・。そしてこれは私の壮大なる実験の一つ」
「そこは、君がいる世界とは何もかも異なる異世界、魔法、魔獣が存在する世界・・・」
「私の代わりにその世界に行き、自由にすごしてくれ。特に制約等はない。すべて君の自由だ」
「君の新しい特別な肉体、必要な物はここに用意してある。」
「この世界の神の化身として、自由に過ごしてみてほしい。」
「では、まかせたよ・・・」
そう言葉が聞こえると、眩しいほどの白い光に包まれて、俺はまったく見たこともないところに
立っていたのだ。
最初の数時間、これは夢なのかどうか考えたが、どうみてもそうではない事に気づき唖然とした。
・・・・・・それからいろいろあった後、なんとか町へ入る事ができ宿屋へ付き泊まることができたのだ。
(金もっててよかった)
よく考えると不思議な事の連続だった。たぶん、神様が用意してくれたんだと思うが・・・。
言葉が普通に通じた事(日本語がそのまま通じた。町の中にある文字も普通に読めた)
水、食料、お金、この都市に入る許可証が所持してた事。
そして名前がなぜか「シュナ」で登録されていた。この名前には特に覚えがない・・・
服装はこの世界にいるような商人風の恰好をしていた事。
RPGゲームにでてくるような商人のような服装。
皮のカバンあり転移してきた場所が、都市の近くの街道の近くだった事。
そして一番驚いたのが、自分の姿形がまったく変わっていた事だった。黒髪黒目は同じとしても見た目が15~16歳、そして現実世界ではありえないくらい美形だった。
ラノベの小説世界にあるような冒険者ギルドが本当に存在し、そのまま新規登録できた事。
(テンプレのような騒動はなかった。受付の女性の方も親切に説明してうれた)
ランクは一番下のGランク。S~Gランクまであるらしい。
ちなみに商業ギルドというのもあったので、「行商人」で新規登録してきた。
この都市はこの国でも有数の商業都市らしく、町自体はけっこな賑わいだった。
ファンタジーの中でしか見たことがないエルフやドワーフ・獣人?も普通にいたのが衝撃だった。
最後に俺死んだのだろうか?それが一番の謎だった・・・。
「はぁ、これからどうしよう・・・・。こんな何もかもしらない世界でやっていけるんだろうか。
帰れないのかな?」
ぼーっと見慣れない天井を見ながら、「ステータスオープン」と念じてみると、神様の言ってたとおり
自分のステータスが見れた。(・・・完全にゲームだろこれ)
スーッと目の前に、色の薄いウィンドウが表示された。