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俺が奴隷を買うならばっ!②

「で、一体なんでフライダはそんなびっくりした表情でこちらを見つめているんだ?」


 俺は膝に座っているティアの頭を撫でながらフライダを見つめ返す。


「いえ…その……わたくしがオススメしない理由として、その、ティアはまず人と馴れ合わないと言いますか…あまり人になつくことはないのです。ティアの体をご覧いただくと分かるのですが、その子は普通の種類の子ではありません。」


 なつかない?この子が?この俺の膝の上で俺の脇腹を執拗に擦ってくるこの子が?あ、俺脇腹効かないんだよ。残念だったなティア。


「普通の子ではない?まあ確かに神々しいほどに白色というか銀色だが。」


「はい、その通りです。神々しいほどにというか神々しいのです。その子は。」


「お前はいったいなにを言っているんだ?」


「その子は、神の血を引いています。正確にはいまはもうほぼ絶滅した神の末裔と言われるバビロニアと呼ばれる種族の血を引く子なのです。」


 おぉ、急に中二くさくなったな。バビロニア……そんな神話が俺の世界にもあった気がするな。異世界とはわりと共通点的なのがあるのか?


 なにか思うところがあるのか、ティアの表情はさっきと変わらないように見えるが、なんとなく雰囲気が悪くなったな…かっこいいと思うけどな。神の末裔


「で、それがなんになるんだ?ティアが高くなるとかか?」


「い、いえ、高いのはもちろんですが……スルガ様もご存知だとは思いますが、貴族の方は信仰心が強い方がほとんどで、自分の信仰している神以外へは敵意に似たものをよくもっています。」


 そうなのか。どこの世界にも宗教があるもんだな。


「そしてバビロニアという種族は、神の末裔と言われますが、それと同時に神の中でも異質で、神の暴君と呼ばれるほどに世界で暴れていました。学校にいたときに習いましたでしょう。バビロニアが原因で昔戦争が起こったことを。」


「あ、あぁ、そんなものもあったなぁ……」

わからん、わからんけどとりあえずバビロニアが嫌われていることはわかった。


「なので貴族の方たちは、この子を嫌うのです。大概の信仰されている神はバビロニアによって傷つけられたり、殺されたとされているので。」


「なるほどな…バビロニア……か。」


 まあ貴族のやつらが嫌ってるのは知らんが、俺は貴族じゃないしな。よし、決めた。


「どういたしますか?スルガ様、先程のミーナとシルフィ、連れてきましょうか?」


 おいおいティア、そんなしょげたような顔をするなよ。俺がそんなことをするやつに見えるか?


「いや、いい。決めたよ、フライダ。」


「はい。ありがとうございます、スルガ様。」


 フライダは安心したような顔を見せる。それにしてもほんとにこの人はよく人の心がわかるな。俺が買うのを分かってて紹介したように見えるし。それともこの世界の人はみんな読心術でも習ってるのか?小学校とかで。


「ティア、これからよろしくな。」


 ティアの頭を撫でながら、さっきから黙りこんでいるティアに話しかける。


「ティアでいいの?」


「いいや、ティアがいいんだ。」


「ん…そう……よろしく、ご主人様。」


「ブッ……!」


 あっそうか!奴隷になるってことは俺がご主人様になるってことになるのか!うわ!幼い子にご主人様って呼ばせるって凄い犯罪臭するんだけど!?


「て…ティア?ご主人様じゃなくて他の呼び方はない?」


「他?ん…じゃあ…あるじ?」


「ぐ……おお……中々の破壊力だが……それでお願いします……」


「あるじ?鼻から血が出てるよ?病気?大丈夫?」


 大丈夫!病気じゃないよ!いや病気かもだけど俺は病気って認めないぞ!!



「では、ティアを買っていただけるということで。」


「うん、それで頼むよ、フライダ。」


「かしこまりました。しかし…スルガ様……」


「ん?なんだ?そんな申し訳なさそうな顔をして……」


「ティアの値段、具体的には……こうなります……」


 ふむふむ、見せられた紙に書かれていた値段を見ると……1、10、100、10000、100000……えっと……


「8000万になります…多分このあたりだと飛び抜けて一番高い金額かと……」


「ははは……ちなみにミーナとシルフィを買った場合は?」


「3000万になるかどうか辺りですね…」


「ティ……ティア?また今度迎えに……」


「だめ、あるじはもうあるじだから、逃げたら許さない。」


 ははは……俺なんスール持ってたかな~。

 8000万ちょいだったかな~。

 俺、これからどうやって寝ればいいんだ?


「毎度ありがとうございました、スルガ様、これからもご贔屓に。」


「あぁ……多分しばらく来ないがな……」


 あはは、と苦笑いで手をふるフライダ。多分ある程度この展開を予想していたんだろうな。普段は紹介しないのに、俺だからって言ってたし。なんだかんだこれで良かったと俺も思う。


「これからどこいくかなー。とりあえず宿屋探すか。」


「ん、ティアはあるじについてく。」


 よしよしとティアの頭を撫でながら、これからを考える。



 あれ、俺そういえばギルド証をとるつもりだったような……



ティアさん、メインヒロインの一人です。ありがとうございます。サラ姫?誰です?それ?いやまあ後々出ますよ。個人的にはティアを愛でたいですね。サラ姫はグルノに愛でられてればいいかなって(殴

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