闇堕ちの刻
ようやく出来ました((*´∀`*))
遅くなってすいません!
「くっ…まだまだ、これからだぜ。えっ…?」
ネクロは即座に武器を構え体勢を直そうとするも、それより先にシオンはネクロの間合いに入って物理攻撃を仕掛けて来ている。当然不可避だ。
「チッ…僕の誤算だった。シオンは異界十二魔王のトップでありながらも、影の使い手。しかもその影はシオン自身と同じくらいか、それ以上の力を発揮する事が出来ると言われている。またの名を…シャドウ。」
それと同時に、虎白の間合いにもシオンが居て攻撃を仕掛けて来ていてる。しかし、虎白は間一髪で攻撃を避けた。そう、避けたはずなのに避けた先にシオンの姿がありもろに攻撃を受けるのであった。
そんな絶望的な状況下でどう対応すればいいのか。それさえも考える隙を与える暇もなくシオンが強いのが分かる。
「お前らはこの程度で、くたばる程落ち惚れてないはずだ。それと、俺が昔に呼ばれていた名前をまた呼ばれる日が来るとは。シャドウか…フッ。」
シオンは鼻で笑った後、攻撃を仕掛けるかと思えばその場で1人と1匹を見ている。
「ゲホッ…これまでの異界十二魔王と闘ってきたがお前は格段に力の差が違うのがハッキリしてるな…。しかも、自分より、いやそれ以上の影を操る事ができるとは。攻撃力、スピード、防御力、全てがトップクラスなんだろうな。修行して無かったら既に死んでるな俺は。おい、まだ行けるだろ?やはり、力をコントロールするしか、生きる術は無いみたいだな。ヘヘッ。」
ネクロはボロボロの体を起こして武器を構え虎白に声をかける。
「クッ…あぁ、僕も丁度そう思ってた所さ。暴走は覚悟の上さ。だが、僕はコントロール出来ると信じてるよ。ネクロ!」
虎白もネクロと同じ考えをしていたみたいだ。
「それでこそ、俺が此処にきた会がある。さっきの攻撃程度で死なれたら困るからな。俺の目的はネクロ、お前の中に眠る闇の力が目当てだからな。お前の闇の力を手に入れるも良し、お前が闇の力に飲まれ俺らの仲間にするのも有りだと思っている。まぁ、お喋りはここまでにするか。あと一つ理由があるんだけどな……」
シオンは最後に一言何か言ったようにネクロと虎白には見えたがなんと言ったかまでは聞き取れなかったみたいだ。
「まぁ、お前の目的が例え叶ったとしても俺は此処で負ける訳にはいかないんだ!この力をコントロールしてお前ら、異界十二魔王の全てを倒す!今度はこっちから行くぞ。」
ネクロはそう言うと同時に虎白とアイコンタクトをとり連携攻撃に出た。
「神風流奥義、鳳凰乱舞……」
「白虎雷峰・白ノ声」
その攻撃の連携のタイミングは神業に等しかったのだ。
「ほぉ、面白い。攻撃のタイミング、威力にしろ、それはお前達にしか出来ない神業と言ったところか。だが、俺には効かないな。」
シオンは片手で攻撃を受け止める。だがしかし、攻撃の勢いは落ちること無く、勢いを増すばかりなのだ。
「この攻撃を片手何かで止められてたまるかよ。」
ネクロはそう言うと更に斬撃を飛ばし勢いを上げていく。
「白虎雷峰」
虎白もネクロの攻撃に合わして攻撃をして行く。
「片手が駄目なら両手を使うまでだ。それが無理なら……」
シオンは自分の影も使い攻撃を捩じ伏せた。
「クソ……やはり、俺の中に眠る力を使うしかないみたいだな。それしかお前に効く攻撃は無いのかもな。本当は使いたくないんだがな。俺とて暴走は怖い。だけど、虎白とならコントロール出来ると思った。だから俺はこの力を使う事にするよ!ヘヘッ。」
ネクロは無邪気に笑顔をみせた後、闇の力を開放していった。修行で多少は制御していたが、いざ開放すると凄まじい力だ。
「ガルルゥ……」
虎白もネクロが闇の力を開放するのに共鳴しているみたいだ。やはり、ネクロの中に眠る力と密接な関係である事がハッキリしてくる。
「流石に凄まじい力だ!俺はその力が欲しくてたまらん。フハハハハ!良いぞ、力を開放して見せろ。それまで待っててやる。」
シオンはネクロの中に眠る闇の力の凄まじい力に感心し笑みを浮かべている。
「なんだが力が…漲ってくるのが…うぅ……この力をコントロール出来ればシオンを……」
ネクロは少しきつい顔をし始めていたのに虎白は気づいていた。
「ガルぅぅ……このままじゃ……ネクロが力に飲まれてしまう……そしたら僕まで正気を保っていられるか分からない……言うまでもないネクロも同様にだからね……」
ネクロの力と密接な関係である事から虎白もきつそうにしているが必死に飲まれないように最善を尽くしている様子だ。
「やはり、今が好機だが殺してしまっては元も子もない。だが、少々俺もネクロの中に眠る力を侮っていたのかも知れない。フハハハハ…だが、これはこれで、待つ価値がある。さぁ、早く完全に開放して見せろ!」
シオンはさっきまでの表情とは裏腹に笑みが消えていたのだ。
遂にネクロ達は力を開放した様子だ。だが、様子が明らかにおかしいとシオンは目を疑った。そう、言うまでもなくネクロと虎白はコントロールを出来なかったのだ……
「な、これ程の力をあいつは体の中に宿していたのか!?まさか…今、俺が攻撃を仕掛けてたら俺の腕はともかく確実に殺られていたかも知れん……やはり、開放指せるべきではなかったか……」
シオンは自分に死相が見えたのか、一歩後ろに引いた。
「いい判断だ…キサマ。」
「ガルぅぅ……」
シオンの前に居たのは紛れもない。闇に飲まれたネクロと虎白なのだ。ネクロの光の衣は闇に染まり黒くなり、双剣はまるでさっきの物とは思えない形になっている。同様に虎白は全身、黒に染まり二本の長い牙に切り裂かれたら一溜りもない爪をしている。
「さぁ…キサマ諸共全て破壊し尽くしてやろう……行くぞ……虎白よ……」
ネクロは虎白に股がりそう言い放つと、虎白は遠吠えを挙げ攻撃態勢に入ったのである。
〜TO be continued〜
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