第1話
レフェルさんの投稿キャラが登場します。
そして、謝罪を。
レフェルさん申し訳ありませんでしたー!(土下座)
お預かりしたキャラがかなりのお馬鹿になってしまいましたー!!
ゴブリンの住む森へとやってきた俺とベルは早速ゴブリンを探して森の探索を始めた。
「索敵スキルがあれば楽なんだがな」
索敵スキルはメニューから呼び出せるミニマップにモンスターの場所を写すスキルだ。
レベルが低い内は光点のみだがレベルが上がれば上がる程モンスター別に写してくれる為、こうした討伐クエストには重宝するスキルだ。
「狩人なら最初から持ってるけど私は忍者でおにいは剣士だからね。その内覚えるのを待つしかないよ」
「だな。ついでだし薬草でも取って行くか」
俺は周りを見渡し目的の物を見付けるとしゃがみ込み採取を開始する。
【薬草×10を入手しました。スキル収集レベル2により+5入手します】
ポーンと言う音と共にメッセージウィンドウが開きメッセージが流れる。
俺の持つ収集スキルはレベルが上がる事に採取等で手に入るアイテムの数がプラスされる。
序盤で金の無い内は重宝するスキルだ。
「あー!やっと見つけたー!」
俺が薬草を採取しベルが周りを警戒しているとそんな声と共に一人のエルフががさがさと音を立ててやってきた。
こいつはリズヴェント。
俺達のリアルでの友達だ。
「あれ?リズっちどったの?」
「むー!一緒にクエストやろうと思って探してたんだよー!」
ぷんすこと怒るリズヴェントだが、俺達はそんな約束等していない。
「リズ、そんな約束してねーだろ?」
「そりゃそーだよ!ログイン前に思い付いたんだもん!」
リズの言葉に俺は思わず剣を鞘ごと抜いてリズヴェントの頭を叩く。
「いったーい!」
「ったく。馬鹿も大概にしろよ」
頭を押さえて涙目のリズヴェントを尻目に俺はメニューを開きリズヴェントにパーティー申請を出す。
「ほら、早く受諾しろ」
「うぅ〜。わかったよー」
リズヴェントが指先でメニューを操作しパーティー申請を受諾すると俺とベルのコンビにリズヴェントが加わり三人パーティーになった。
「んじゃ行くか」
「うん」
「はーい」
鬱蒼と生い茂る草木を切り払いながら進むこと十分。
俺達は何時もならゴブリン達がいる地点まで来たのだが・・・・・・。
「・・・・・・猫?」
「猫だね」
「黒猫だー♪」
其処に居たのはゴブリンではなく一匹の黒い二足歩行の猫だった。
『ニャー!そこの剣士さん達、お願いがあるニャー!』
その黒猫は俺達を見付けると涙目で駆け寄って来た。
「可愛いー!」
『ニャー!?』
しかし、黒猫はお願いを言う前にリズヴェントに捕獲された(汗)
「ほらほら〜こちょこちょ〜♪」
『あっあっ喉元撫でちゃ駄目ニャ♪ゴロゴロ鳴っちゃうニャ♪』
ゴロゴロと喉を鳴らしながら黒猫はリズヴェントのテクニックの虜となった。
「おにい」
「ああ。話が進まんだろが!」
再びリズヴェントの頭に俺の鞘ツッコミが炸裂したのは言うまでもない。
「ぷしゅー」
『ウニャ〜。ハッ!?』
頭にでっかいたんこぶを作ったリズヴェントから解放された黒猫は名残惜しそうにしていたが正気に戻ると誤魔化すかのように顔を両前足で洗って仕切り直した。
『剣士さん達にお願いがあるニャ!』
今までの事を無かったかのように進めやがった!?
『この先に居るゴブリン達にボクの荷物を盗られてしまったのニャ!お礼はするからボクの荷物を取り返して欲しいニャ!』
【イベント[猫妖精の頼み事]が発生しました。受諾しますか?yes/no?】
今までに何回もゴブリン退治は引き受けているが初めて見るイベントだな?
「おにい、どうするの?」
「初めてのイベントだ。引き受けるしかないだろ」
ベルに答えながらメッセージウィンドウのyesに指をやって押す。
『ありがとうニャ!でも気を付けてニャ?ゴブリン達の中にでっかいのが居たニャ。あれはゴブリン達のボスに間違い無いのニャ!』
黒猫はそう言ってある方向を指?差した。
『この先にゴブリン達の巣があるニャ』
「分かった。行ってみるよ。行くぞベル。何時まで寝てるリズ、置いてくぞ」
「はーい♪」
「酷っ!?ちょっと待ってよー!」
サイドポニーを揺らしながらついてくるベルと慌てて飛び起きて追い掛けてくるリズヴェント。
そんな二人を連れて俺はゴブリン達の巣に向かって歩いて行った。
「ふっ!」
ベルが忍び刀をゴブリンの身体に浴びせれば、
「よっと」
大音響を鳴り響かせリズヴェントの銃弾がゴブリン達を貫いていく。
「ふん!」
そして、俺の奮う剣がゴブリンを両断する。
黒猫と別れてから歩く事約10分。
俺達はゴブリンの巣に辿り着き戦闘を開始した。
『ゲゲゲ』
ゴブリン達は俺達に気付くと武器を構え数匹が巣穴へと入って行った。
恐らく仲間を呼びに行ったのだろう。
「しまったな。サブウェポンを買い直しとけば良かった」
既にボロボロに刃零れしたショートソードを投げ捨て俺は呟き後悔する。
俺のWSOでの戦い方は右手のメインウェポンの片手剣で攻撃、左手のサブウェポンの短剣若しくは小剣で防御と言う物だ。故にサブウェポンは直ぐに耐久力が無くなり刃零れしたり折れたりする。
「ソード後ろ!」
言うが早いかリズヴェントは俺に向けて銃を撃つ。だが、銃弾は俺の背後に迫るゴブリンの額を撃ち抜いた。
『ゲギャッ!?』
「すまん。助かった!」
「良いって♪」
「あー!数多い!おにい、リズっち!忍術使うよ!」
ベルは両手で印を組み忍術を発動する。
「忍術・鎌鼬!」
「っておわたたたたた!?」
「うきゃー!?」
『ゲギギギャー!?』
忍術・鎌鼬は辺りに風の刃を撒き散らす『全体』攻撃だ。
無論全体には俺とリズヴェントも入る訳で・・・・・・。
「「ぎゃーす!?」」
俺とリズヴェントが必死に風の刃を防いだのは言う迄も無い。
「あ〜すっとした♪」
数十秒後、辺り一面真っ二つになったゴブリン達の死体で埋まった巣穴の前でベルがすっげぇ爽やかな笑顔で呟き額の汗を拭った。
「し、死ぬかと思った(汗)」
「生きてる?ボク達生きてるよね?」
因みに俺達は必死に風の刃を防いだ結果、無事生き残る事が出来た。
「ベ、ベルー!」
「ふえ?」
リズヴェントは涙目でベルに駆け寄るとベルの頭にヘッドロックをかけ頭に拳を当てグリグリとし始めた。
「イタッ!?痛い痛い!」
「せめてボク達が避難してから発動させてよねー!!」
「やれやれだ・・・・・・。ん?」
ベルとリズヴェントが騒ぐ中、俺は妙な音が聞こえたような気がした。
まるで何か巨大な者が近付いて来るような・・・・・・?
ズズン!ズズン!
「気のせいじゃねぇ!ベル、リズ!遊びは終わりだ!デカイのが来るぞ!!」
『ゲガァァァァァァァァァァァッ!』
ズゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!
俺が叫ぶと同時に木々をへし折りながら現れたのは体長10メートルは有ろうかという巨大なゴブリンだった。
黒猫はご存知の方はご存知のLAN武作品の一つ『LAN武の駄文集』に記載されている作品の主人公です。
名前もそのままです(笑)