第〇話「敵の襲来」 ~起~
この小説は初投稿です。設定など至らない点がありますが、頑張りますのでよろしくお願いします。
リンリンリンカチャ
私は鳴る目覚まし時計を止め、欠伸をした。日付は、2035年2月18日。
平日だ。時間は4時半。急いで準備しよ。
いつものように着替え、メイクをし、弁当を作って、朝食も準備し、食べる。
時計を見ると7時半を過ぎていた。
終わった後は鞄につめこんで、いざ会社へと向かう。
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山形県山形市の中心部にそびえたつ高層ビル。そこは「霞城セントラル」といって、地元でも特に目立つ施設の一つだ。民間企業が入居しており、最上階には展望台があり、上空からの景色を眺めることができる。2035年となった現在でも毎年イベントが開催されている。私は霞城セントラルで働いている、会社員だ。私は近くに住んでいるので徒歩で移動する。ここら辺では学生の違法駐輪が絶えないのだという。周りには有料駐車場しかないが、かといってそういうことをしていい理由にはならない。私もそうならないように気を付けよう。
徒歩3分。セントラルについた。自動ドアから入り、エレベーターで仕事場所へ行く。
入社すると既に5人ほどいた。「おはようございます。」と声をかけ、自分の机に座る。昨日の書類を確認し、作業に入った。
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時刻が正午になったとき、突然大きな音がした。
ヒューヒュープーンヒューヒュープーン
「なんだ?」と次々に飛び交う声。「舞川、作業を中断して見て来い。」
課長にそういわれ「はい」と、音がした窓へと向かう。
空へと視線を移した瞬間、驚愕した。そこには円錐型をした飛行物体がぐるぐると動き回っていた。しかも大量に、それこそ50機体位だ。
「課長、変な機体が上空を動き回っています!」
「舞川、頭を冷やせ。そんなものが存在するわけないだろう。」
「そうじゃなくて、ホントにいるんです。見てください。」
「ちっ。仕方ない。確認する。舞川は仕事に戻れ。」
「は、はい・・・」
私は作業に戻ったが、先ほどの現象について考える。まさかあれはUFOなのか?
私はどちらかというとオカルト関連のことは信じないタイプだった。それ故に信じられない。
「確かにいるな。どうす『ピーポーピーポー 上空になにやら飛行物体が飛んでいます。危険な恐れがあるため、周辺の人々はすぐに避難の準備をして下さい。繰り返します・・・』」
「だそうだ。みんな必要最低限のものだけもって、周辺の避難場所に行ってくれ。」
「「はい。」」
急いで準備する私達。その声は災害ではなく、未確認飛行物体があるからという理由で、気になるのか、ヒソヒソと声が聞こえる。
「終わったか。それでは移動する。固まって移動するんだ。」
私たちは非常用階段で移動することにした。他の企業の人達も非常用階段で降りているのだろう。だけど途中でとても大きな衝撃に襲われた。
「っ!?なんですか、今のは。」
私たちには何が起こったのか、よくわからなかったが、銃声、崩れる音、金属音。それらが一気に、数えきれないほど聞こえてくる。みんなが不安そうな顔をしている。
「・・・・・・どうやら外はとても危ないようだ。緊急用の地下の移動手段でここから離れる。ついて来てくれ。」
課長の言葉を信じ、私は前の列に続いていく。友人の智香が不安そうに聞いてきた。
「大丈夫かな。なんかヤバそう。」
「そうだね。今まではこんなこと、一回もなかったから。」
「友恵は不安じゃないの?」
「もちろん不安だよ。でも私はこういうときほど落ち着いて行動するようにしてるんだ。心配してたってどうにもならないじゃん。」
「そうだね。」
やっと地下にたどり着いた。課長が声をかける。
「私の車に8人乗ってくれ。前の人から順だ。他に車を持ってる人はいるか?」
「俺、持ってます。」「私も。」「俺もありますよ。」・・・
車で出社している者が声をあげる。
「分かった。車で今移動できるのは・・・7台か。それじゃあすぐに分かれろ。時間がないからな。」
私と智香は同僚の浩一さんの車に乗る。
1台、2台と通り過ぎる。私たちは3台目だ。
「それじゃあ移動しようか。」
エンジン音がしない。浩一さんの車はどうやら電気自動車のようだった。
地下の駐車場を抜け、信じられないものを目にした。
「な、なんだ!?この状況は。」
唖然とした。なにせ、周辺の道路は崩れており、周辺の施設もぽっかりと穴が開いたようだ。そしてその近くには手が黒く、頭がスライムのような形をしており、手には銃のようなものを持っていた生物が立っている。しかも一体だけではない。数えきれないほどいた。体を覆っているのは銀色の鎧と足には頑丈そうなズボンをはいていた。明らかに武装している。どうして。ここは日本なのに。
「今は命が最優先だ。見つからないように迂回するぞ。」
浩一さんの声により、頷く私たち。だがスピードを出して移動したが、その先には
では渋滞が起きていた。
「どうする?」
「そうだな。俺は歩いて移動した方がいいと思う。ここは危ない。やつらから攻撃されてしまえば死ぬぞ。」
といったのは上司の林山さん。確かにそうだ。
「じゃあ降りて、急いで移動しますよ。」
私たちは早足で、危険な場所から逃げるべく、足を前へと進めた。
(続く)