幕間_その1_大好きな加賀君へ。
視点:加賀遊規→高島さき
青い空が好きです。
緑色の床に寝転ぶのが好きです。
草の匂いが好きです。
春の舞う桜が好きです。
夏の美味しそうな飛行機雲が好きです。
秋の染まる葉っぱも、長い夜、月のキレイな夜も好きです。
冬になって、たまにしか降らないけれど、雪が降るとうれしいです。
赤い空が好きです。
空気が汚れていて、☆は少ししか見えないけれど、それでも、少しの☆の夜空も好きです。
人が好きです。落とした消しゴムを拾ってくれる優しさを持った人が好きです。
人が好きです。勇気を出してやっと結んだ約束を、あっさり忘れちゃう人が好きです。
人が好きです。話を聞いてるのに聞こえていないフリをするちょっと意地悪な人が好きです。
人が好きです。よく知らない女の子の前でぐっすり寝ちゃう人が好きです。
私がどれだけその人を好きでも、その人は私を見てくれないけど。
私がどれだけその人を想っても、その人は私を見てくれないけど。
それでも、私はその人のことが好きです。
青い空より、緑色の床に寝転ぶより、草より、桜より、飛行機雲より、葉っぱより、朝より、夜より、月より、雪より、赤い空より。春夏秋冬より。全てのキレイなものより、
私は、加賀君のことがぁ~~~~~
――ってぇ! 何書いてんだろぉなぁ! あたしぃ~~~!
はずかし~~~~! ポエマ~~~~~!!
でも、もしかしたら、きっと、いつか、あの劇みたいに、加賀君があたしの手を引いて……ってあの劇あたしの中ではBAD ENDなのよ。そんなのダメ~~。
はぁ……。
加賀君はあたしのことどう思ってるのかなぁ。