遭遇
転生したいらドワーフだったので、取り合えず、物作りと冒険をしてみた。
松明の光では全体を照らせない幅の洞窟の中、
鉄と何かがぶつかる音が響き渡る。
「ブレスが来るぞ、グラム防御頼む」
「マーティー、水の障壁を頼む。」
「心得た、ディー、少し下がれ、」
「マサラ、4番の棍棒をくれ‼!」
「今いる、それともブレスの後?」
「ブレスが止まったら、投げてくれ!」
「分った、確かに此奴、肺活量だけは無駄に有りそうだからね」
「おしゃべりは後だ、来たぞー!」
それは、物凄い勢いの炎の濁流が突然襲い掛かる。
炎だけでは無く、猛烈な突風の様な勢いで襲い掛かる炎を、グラムと呼ばれた小柄な男は、盾で防ぎその少し前方に水の膜で、防いでいた。
「マーティー!熱いぞ!」
「無茶言うな、此れでも可成り冷やしてるだぞ!」
「マサラ!断熱障壁を頼む!」
「今、組み上げてるから、5秒待って!」
「ディー、ブレスが止まったら、グラビトンクラブで奴のどたまを殴って頭を伏せさせるから、ぶった切れ!!」
「断熱障壁行くわよ!!」
そう言うと水の膜の前方に、目に見えない膜が発生した。
「ひょー!大夫楽に成った、ありがとうヨ!」
「弱まった、ブレスが止まるぞ、グラム」
「了解!!マサラ、障壁を止めて、4番くれ~!!」
「分かった。構えて、切るわよ!」
その掛け声の後、又、水がザワツキ始める。
「マーティー、そろそろ止めてくれ!」
そう言った後、後ろから棍棒が飛んでくる。
それを掴んだ腕の筋肉が盛り上がる。
「ブレスがとまるぞ!」
「やるぞ!ディー!!」
刹那、炎が止まった瞬間、小柄な男が、全力で飛び掛って行き。
渾身の一撃を頭に食らわすと同時に虹色の閃光が走り、地面へと頭を叩き落とした。
「ディー!今ジャー!」
そのかけ声が響き渡る刹那、その男がは、奇妙な甲高い唸りを上げる、光り輝く大剣を首を目掛けて振り下ろす。
その剣は、緑色に輝く鱗をまるでパイでも切る様に、両断し剣はその輝きを無くした。
「フー!何とか、やったわい」
マーティーと呼ばれる、痩せ型の男はため息を付きながらへたり込んだ。
そこに、悲鳴にも似た声で
「きゃー!チョット、ディーが鼻血出して、気絶してる!!」
その声に全員がディーと呼ばれる男の元へ駆け寄る。
「こりゃあ。魔力切れじゃな」
その様子を見て、マサラが大きな荷物の中から、緑色に赤い封印のしてある小瓶を取出し。
駆け寄ってきて、ディーの口に封印を外して無理矢理突っ込んで飲ませた。
次の瞬間、奇声を上げながら、跳ね起きた。
「何、何を飲ませたの!」
しゃがれ声でディーが目をひん剥きながら瓶を見てみるが何も書いてない。
涙目でマサラの肩を掴んで、
「これ、何ですか?」
その剣幕に驚きながら、
「強制魔力回復薬よ!、多少味に問題は有りますが、効果は覿面ですよ!」
「確かの此れは驚いた、さっき迄、底を着いていた魔力が以前より増えておるぞ」
マーティーが驚いて上から下まで観察して、
「しかし、此れは増え過ぎじゃな~、ホレ、此れを掴め」
そう、言いながら、杖をディーに向ける。
「え?!なんで」
と、キョトンとしているディーが鼻血を出始める。
「ほれ!急げ、早よせんと、大変な事に成るぞ!!」
そう言われて、慌てて杖を掴むと杖の石が光始める。
「余分な魔力を魔石に移して、何とか安定させるから、じっとしてオレ」
よく解らない状態で、神妙な顔で杖を掴む。
「ディーよ、ゆっくりと杖に集中するのだ。」
本人もよく理解出来ない状態成りにやってみると、魔石がゆっくり光り始めた。
少しその状態を保って居ると、
「もう放して良いぞ」
そう言われて、慌てて杖を離して、自分の各所を点検して
「グラム、この剣は何だ、竜の首がバターみたいに切れたぞ!!」
「それは、ミスリルの剣芯にアダマンタイトとサファイアの振動子を組み込んで柄にマナ鉱石を仕込んで、刀身を高速震動させる剣じゃ。」
それを聞いて、マーティーが真っ赤な顔で起こりながら、
「お前、ちゃんと説明もせんと、こんな物騒なもんを渡したのか!!」
キョトン、としたディーを他所目に、
「下手したら、魔力枯渇で死んでもおかしく無い代物じゃ、どんな説明をしたんじゃ、」
そう言われて、グラムは顎を掻きながら、
「取り敢えず、集中しながら、手に力を込めて、力一杯振れとだけ言って有る。」
其れを聞いて、額にてをあてて、天を仰ぎながら、
「ただでも、魔力の少ないコモンに、こんなもん使わせたら、こうなるは自明の理であろうが!」
「ガタガタ煩いじいさんだなぁ!、だからチャンとマサラに薬の準備はさせといたじゃろうが。」
「しかし、強力過ぎる薬で危うかったのじゃぞ」
「そんなもん、後一二回その剣を振れば、解消されるわ。それに、普段から荒療治では有るが、魔力を使っておれば、徐々にでは有るが蓄積出来る魔力量も増えるとゆうもの、それに、今回この剣でなかったら、危ないとこじゃったぞ。」
「確かに、わしも若い頃は魔力量を増やす為に無茶な事はやっていたが。」
「ホレ見ろ、やっぱそうじゃろ、」
「しかし、自覚してやるのと、何も解らずやるのとでは、危険度が違う」
そんな、やり取りの中、ディーは、あからさまにオロオロしている。
その間に、杓文字と鉄鍋が振り下ろされて、鍋はグラムの頭に轟音を響かせて、マサラが割って入る。
「終わった事を、いつ迄グダグダ言ってるんだい!区切りが付いたんなら、先ずは飯、それから、このデか物をどうするか、考えないと腐っちまうよ!」
そんな剣幕で割り込んで来た、マサラに3人の男はタジタジとなり、.
杓文字を右手に左手に丸い両手鍋を持ち仁王立ちに凄む姿は、歴戦の勇者に見えた
「さあ!飯にするヨ!!」
グラムとマーティーはシュンとして首を縦に振って居る、その横でディーも同じ状態で座っていた。
しばらくして、マサラの作った野菜とキノコと干し肉で作ったスープを食べながら。
「確かに、こんな大物が居るとは、思って無かったわい。」
「だが、どうすんじゃ、こんな大物運べんぞ。」
「もう、血抜きは始めたわよ!」
「さすが、段取りいいですね。」
「とは言っても、解体すると成ると大仕事だぞ。」
「取り敢えず、俺とマサラで解体を始める、周囲の警戒をマーティーに頼んで、ディーよ、急いで、外に出て、ギルドに現状報告をして、何人か派遣して貰ってくれ。」
「解りました、それしか無いでしょうね、食い終わったら、早足行ってきます。」
「俺は、一寸休憩して、始めるから、マサラ、警戒を頼む。マーティーも休憩しとけよ。」
そう言うと、グラムは横に成り、目を閉じた。
多分夢だろう、俺は転生する前は、普通の人間だった、
その頃の記憶も知識もちゃんと有る。
多分前世では、老衰だったのだと思う、と言うのも死因に心当たりが無かったからだ、実際85歳まで働いて、貯蓄も有るのでその後、92歳までは、のんびり趣味の模型やパソコンなんかでゆっくり過ごしていた記憶はある、子供の頃から機械いじりや化学実験が好きで天体や自然科学も趣味で学んで、技術職で働いて、趣味で学んでいた電気や機械や化学の知識を活かして、メカトロニクスエンジニアとして定年まで働いて、引退後も頼まれて、アドバイザー的に仕事をしていた。それがある日、目を覚ますと、こちらの世界に生まれていた、
最初こそ、昔から読んでいた、ナロウ小説宜しく、格好良いヒーロー的なかな。と期待したが、周囲と親を見て自分がドワーフである事に節句した母親は豊満では有ったが顔立ちは整っていた、その後、現れた、父親は典型的な何処からどう見てもドワーフだった身長も低く髭面で筋骨隆々のその外見は、知識の中でのドワーフ其の物だった。
その後、歩ける様に成って、分かった事は、ここは鉱石採掘の坑夫町で有る事、それは良かった、地下都市だったらどうしようかと思っていた、それだけは救いだった。
後は、ドワーフは長命で通常で400歳位が平均寿命みたいだ。正確な人口統計や戸籍管理が無いので、だいたいの共通認識ではそんな感じらしい。
後は、この世界には、魔法が在った事はこれは幸か不幸か分からない。
と言うのも、そのせいで文明の発達が停滞していた、
後は、魔物等のせいで、交通網が未だ徒歩か馬車たまに飛龍なんかをティムした冒険者が速達なんかをしていたが、後は金はかかるが転移魔法なんかもある。
俺は、炎系が適正が有り、土系も使えた。
其れにより、製鋼技術を確立、マサラと出会い精錬を行い、マーティーと出会い、様々な鉄鋼製品を作り、バネなんかを作り、工業産業を生み出したが、未だに原料に限りが有り
、研究費と原料調達と生活の為に冒険者がメインとなっている。
「ちょっと!一時経ったわよ」
そう声を掛けられながら、頭を小突かれた、
砂時計を翳しながら、マサラが起こしてくれた。
「もうしばらくして、マーティーと交代してくれ。」
そういいながら、道具を持って立ち上がった。
そんな俺に無言で、水筒を手渡してくれた。
「血は粗方回収出来た様だな、それじゃあ革から剥がしていくか!」
そう言いながら、首から背中の正中線沿いにアダマンタイトナイフを入れシッポの先まで切って行き、次は前足と後足の付け根に半円の切り込みを入れて、其処からかわを剥いでいく。
そんなこんなで4時間くらいして、革を剥がし終わる頃に、ディーが冒険者ギルドの連中を連れて来た。
「グラムよ、こら又、大物を仕留めたのう!」
とギルドマスターが声を掛けてきた。
「何をほざく、坑道の魔物の調査と依頼を受けて来てみたら、こいつと鉢合わせて偉い目に遭ったんだぞ!報酬の上乗せは貰えるんだろうな?」
そう言うと、ギルドマスターは頭を掻きながら、
「しゃーないな、報酬額は倍で、此奴の買い取りでどうだ。」
「少し色を付けろヨ!こっちは死にかけたんだぞ。」
そう言うと、ギルドマスターも少し考えて、
「金貨200枚で、勘弁してくれ。」
グラムとマーティーが其れ其れに腕を組んで悩んで、
グラムが切り出した。
「まーしゃーないか、しかし、今後如何するつもりだ、」
ギルマスは、その言葉に、
「今後とはどう言うことだ?」
グラムが、呆れた様な顔で。
「こんな浅い所に、こんな奴が居るんだぞ。この奥はどう成っているか解らんぞ!
」
その言葉を聞いて、この場に居る人間達に緊張感が漂った。
「まさか、ダンジョン化したとでも言うのか?」
そのギルマスの言葉に一同は驚愕したが。
「じゃが、未だこの場のドラゴンは吸収もドロップもされておらん。未だ確定はしていないが、この大きさのドラゴンは入り口からは入れない。」
マーティーはヒ髭を撫でながら、少し間を開けて、
「しかし、奥に核が発生して、間が無いだけかもしれん、どの道少数で調査は必要じゃろうがのう。」
それを聞いて、ギルマスが口を開こうとした瞬間に、
「じゃが、俺達は疲弊も消耗もしているんじゃ、一旦街に戻って休ませてもらうぞ!」
グラムが睨みを効かせてそう言ってギルマスの言葉を遮った。
どうせ、このまま調査依頼を出そうとか思ったのだろうが、機先を制され、黙るギルマス。
「ちゅうこって!マサラ、片付けたら拠点に戻るぞ!」
そう言いながら振り返ると、既に準備は万端のマサラがいた。
グラムは頭を掻きながら、ディーとマーティーに合図をして、出口に向かって歩き出した。
少しして歩きながら、マーティーが、
「やっぱり、誰かレンジャーを一人雇わんと、又どんなのと出くわすか分からんぞ。」
そう言いながら、取り合えず今は、帰還に専念したかった。




