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推死活

作者: なろう
掲載日:2026/02/25

 2026年、日本の人々は、特定の人物やキャラクターなどを応援・支援する活動(推し活)が流行していた。

 この物語は、推し活を楽しんでいた女子大学生の身に起きたことである。



 私の名前は共田 幸子。

 4月から大学生になり、一人暮らしをすることになった。

 始めの方はウキウキしていたが、次第にその感覚は無くなり、1人の寂しい時間が増えていった。


 そんな時に出会ったのが、このトライアングル・ディスティニーだ。

 女性向けのソーシャルゲームで、3人のそれぞれ異なる能力(火・水・雷)を持った男性達から迫られるという王道の乙女ゲーである。


 私はこの内の1人、水の能力を持つナギトに惹かれていった。

 ナギトは無口でクールなtheブルーキャラといった性格だったが、彼が時より見せる笑顔に私は恋とは異なる特別な感情を抱いた。

 彼と付き合ってデートをしてみたいとかではないのだ。

 

 彼に幸せになって欲しい。

 彼の成長を側で見ていきたい。


 そう、私は推しを見つけたのであった。


 それからというもの、私はこのソシャゲにのめり込んでいった。

 ナギトの新キャラが出れば必ず入手し、季節限定イベントが開催されれば、時間を余すところなく使っていた。


 そんな日々を過ごしていると、また新しい季節限定イベントが始まった。

 内容は3陣営に分かれての陣地取り合戦であった。

 特段変わった事はないイベントかに思われたが、公式のお知らせには、とんでもないことが書いてあったのだ。


 ※最上位者はあなたの推しに会えます


 私はこの文言を見た瞬間、雷に打たれた衝撃を受けた。

 推しに会えます

 この一文だけで、私を狂わすには充分だった。

 

 私はそれまで欠かさず出席していた大学の講義を欠席し、全ての時間をこのイベントに注ぎ込んだ。

 仲の良い友人から心配の連絡が来たりもしたが、体調がなかなか良くならないと嘘をついた。

 寝る時間も削り、常にランキング順位を気にする生活を続けた。

 そうして持てる全ての力をぶつけた結果、私はランキング1位を獲得した。


 「やったー!!!」

  ランキング順位を確認した私は部屋で1人そう叫んだ。

 推しに会える。私はナギトに会えるんだ。

 こんなにワクワクすることがあるだろうか。

 いつ会えるんだろう、何を着て行こう、どんな話をしよう。

 考え出すとキリがない。

 

 思いを馳せていた私だったが、睡眠時間を削りすぎたせいか、あるいは1位を取れた安心感からか、強烈な眠気に襲われる。

 私は泥のように眠り沈んでいった。

 薄れゆく意識の中で、うっすらと

「おめでとうございます。」

そう聞こえたような気がしたが、瞼はゆっくりと視界を遮っていった。

 


 私は周囲の音で目を覚ます。

 目を開けるとそこには見慣れた光景が広がっていた。

 「ウソでしょ。」私はそう呟き、周囲を見渡す。

 そこはなんと、トライアングル・ディスティニーの世界だったのだ。

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