第三十七話
「ご苦労だったな。麻奈」
麻奈の隣へ移動した俺は彼女を労う。
「もう!最悪だったんですよ!!ウジ虫みたいな男にエロい目で見られて…ってあれ?まだ勝手に手が動いてる?このままだと胸出ちゃうのでご主人様の顔で隠して下さいね!!ついでにペロペロしたり食べちゃったりしても大丈夫です!むしろお願いします!」
はぁ、やれやれ。麻奈は相変わらずブレないな。
俺は彼女に手をかざしマリオネットを解いてやる。
「お、お前!!誰なんだよッ!まぁ誰でもいい…お前も俺の『マリオネット』で操り人形にしてやるよッ!!」
赤井がスキルを発動させる。
「あっ…えっ?へっ…?なんでだよっ…お前何したんだよ!」
「どうしたの?」鳥井が心配して赤井に訊ねる。
「…スキルが発動しねぇ……お、お前だろっ!さっきの注射器みたいなやつなんなんだよっ!!」
騒ぐ赤井を横目に俺は悠々と注射器の中身を口に入れ一気に飲み干す。相変わらずクソまずい…雷剣や◯◯◯◯◯のときとは違ったまずさだが死人も生き返るってところは共通している。
『スキル:マリオネットを獲得しました』と不満そうな声が頭の中に響く。
(あっ、これ絶対声のやつ機嫌悪いわ)
未だにギャーギャーうるさい赤井に俺はフードを取ってやった。
2人の目が見開かれる。
みんな似たような反応するんだな…ワンパターンか!と心の中でツッコミを入れていると
「三鍵ぃ〜会いたかったぜ!お前がいなくなってからストレス溜まってさぁ。お前が三木島のご主人様ってヤツなのか?陰キャ同士お似合いって言いたいとこだけど、、、三木島は俺に渡せ。嫌とは言わねーよなぁ!?」
相手が俺だとわかった瞬間、2人ともホッとした顔になり赤井は今までと同じような力関係で話しかけてくる。
俺は答える代わりに赤井へ手をかざした。
「何の真似……ッッッ!!な、なんだ…これ…動けねー…何しやがった!?」
「何って自分のスキルも知らないのかい?相変わらず頭弱いんだな」
「あぁん!?三鍵のくせに俺に逆らおうってのか?またイジメちゃうぞぉ?それに俺のスキルってどういう……!!!???お前、まさか…」
どうやらバカでも気づいたらしい。
俺はニヤッと笑い
「そうだよ、マリオネットを自分にかけられる気分はどうだ?さぞいい気分だろうなぁ」
「三鍵ぃぃぃぃ!!秋をはなせぇぇぇ!!!『亜空間ロック』!」
鳥井が赤井を助けるべくスキルを発動。
何もない空間に緑の立方体が出現し、あっという間に俺をその中へ閉じ込めた。
「アハハハ!いい気味〜。その空間は私が解除しない限り出られない!死ぬまでそこにいるといい!!秋…だいじょう…」
赤井に駆け寄ろうとした瞬間、バリンッと音がして鳥井の亜空間ロックが壊れた。
驚愕の目でそれを見つめる鳥井。
「アンタそのスキル!まさか…まさか…!」
「ほんとテンプレの反応しかしないのな。ご明察通り木嶋愛の『キャンセル』だよ。」
鳥井の顔が怒りに満ちていく。
「三鍵っ!!アンタ愛や遥をどうした!!答えろッ!」
「はぁ…これもテンプレか。そんなに怒鳴らなくても聞こえてるよ。心配しなくても木嶋と橘は生きてるよ。2日前に確認したからな。」
鳥井はホッとした顔になったがすぐにキッと俺を睨んだ。
「あぁ、そういえばそろそろ産まれるらしいから出産祝いでも贈ってやったら良いんじゃないか?」
虚をつかれた鳥井は
「はっ?へっ?産まれるって?何?」
頭が追いついていないようだ。
「いやぁ、俺もビックリだわ。オークの児って産まれるの早い早い!これなら種族繁栄も近いね♪」
なおも混乱する鳥井に俺は優しく教えてやった。
「要するに、2人には腕と足を斬り飛ばしてオークの苗床になってもらったってことだよ。理解したかい?鳥井さん」
「三鍵…アンタ何言って……じゃああの2人は醜いブタと…?」
「容姿で判別してはならないって習わなかったかい?オークは容姿こそアレだがモノは大きいし、量はハンパないし凄いんだよ?あぁ、あとにおいは…ヤバいけどね。」
未だに呆然としている2人に俺は歪んだ笑いを浮かべて言い放つ。
「さぁ…はじめようか!最高の復讐をサァッ!!」
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