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第三話

シルバーだけ残った部屋で部隊配置の指示を出す。普段ならシルバーに任せるところだが、今回は何人か生け捕りにしてもらわなければならない。



情報収集はカーミラの部隊に任せてもいいが、せっかく獲物がわざわざやって来てくれているのだ。利用しない手はない。



「シルバー、まずは相手の力量をはかるために『死人』部隊を使おうと思うんだ。」




『死人』とはThe lost worldでの戦闘の際、相手の部隊を倒した時、一定の人数を死人として兵に出来るシステムだ。俺はアプリで無双していたから死人が多く、最終的には処分していた。死人は普通の兵と違い、全く資源を使わない。だから、倒されたとしても懐はいたまない。ただ、死人部隊には問題がある。




「だんな、アレは時間稼ぎにしかなりませんよ。弱すぎる。見た目だけですよ。」



そう、シルバーの言う通り死人部隊はハッキリいってめちゃ弱い。同じレベルでも普通の兵と死人では相手にならない。時間稼ぎにしかならないのだ。

まぁ、資源を使わないのだから必然とこうなる。



「だから、スナイパー部隊を展開しておく。死人部隊がやられたらすぐにスナイパー部隊で殲滅だ。それに一応、要塞兵器も起動しておく。仮に相手がこちらより強い場合は…」


「レディ、『パーフェクトシールド』の在庫はどれぐらいだ?」


「ハイ、6時間が730、1日が457、3日が291、1週間が194ありマス。」


「俺かシルバーの合図ですぐに展開してくれ。その後に要塞を移転する。」


「ハイ、かしこまりマシタ。」




『パーフェクトシールド』は課金アイテムだ。課金でなくてもログインなどでも得ることはできる。展開中はあらゆる攻撃が効かない。ただし、展開中にこちらから攻撃すれば消えてしまうという欠点もある。




「だんな、心配し過ぎですよ。死人部隊はまだしも、スナイパー部隊が負けることはありませんって。」



確かにThe lost world内ならそうだ。Lv17のスナイパー部隊が負けることはありえない。

ただ、相手の力量が未知数の部分がある。

そう、魔法使いのような敵だ。

ゲーム内には無かったシステムだけに一撃で要塞を吹っ飛ばされるなんてこともあるかもしれない。



ちなみに兵のLvは要塞Lv1だとLv1。要塞Lv5でLv2。以降は要塞Lvが5上がる毎に1ずつ上がっていく。だからLv17の兵が最も強い。



「念には念を入れてな。それからシルバー。死人部隊には特殊能力は発動させるな。相手の力量をはかりづらくなるからな。それと何人かは生け捕りにしてくれ。情報が必要だからな。」


「へいへい。もとから死人部隊に使う気はありませんがね。生け捕りってことはあのマッドサイエンティスト行きですかい?可哀想に…」


「さてと、それじゃ久しぶりの防衛戦やるか。部隊の指揮は任せたぞ。レディが算出した到着予測時刻は30分後だ。」



指示が終わるとシルバーは気乗りしなさそうに部屋を出て行く。



おそらく死人部隊は全滅させられるだろう。その後、スナイパー部隊が相手を壊滅に追い込む。というのが俺の予想だ。念には念で、あぁ言ったがやはりスナイパー部隊が負けるとは考えられない。


ゲーム内で久しく戦闘をしていなかったので、どうなるか楽しみだ。久しぶりにワクワクする。



俺は30分後もっと驚くことになるのだが、今は知るよしもなかった。

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