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第二十九話

今、俺と魔王と麻奈は少数の隠密部隊とともにエルフの森に来ている。

なぜそんなところにだって?それは今から約1時間前のことだ。



〜約1時間前〜


「あっ、司令官。先程は失礼致しました。これからロストエデンへ戻られるところですか?」

声をかけてきたのはルーミルだ。

俺と魔王は麻奈とユイを連れてロストエデンへ帰ろうとしていたところだった。


「あぁ、そうだ。」

綺麗なエルフのお姉さんを見ることができなかった俺は未だに超絶不機嫌だ。


「実は少しお話がありまして…司令官だけちょっとこちらへ。」


あのじじいなら無視して帰るが、ルーミルのことだ。何か重大なことという可能性もある。

俺はルーミルの手招きする方へと足を向けた。


「どうした?何か重大なことか?」


「えぇ、司令官は若い女たちがいなくて不機嫌なのでは?と思いまして…

実は今日、エルフの掟により一定年齢以上の女は森で沐浴をする決まりになっておりまして。」


ふむふむ、なるほど。だから全く見かけなかったと。

しかし、国が滅びるかどうかだったってのに沐浴か。それほど掟が強いということか。


「それで今、女たちは沐浴に出払っているのです。ユイはその年齢に達しておりませんので残っておりましたが。」


「そうだったのか。俺にはわからないが、掟とやらは凄い強制力なんだな。

で?それがどうした?」


正直全く重大さを感じない。言い訳がしたかっただけなのか…

ルーミルは頬をかきながら


「私たちはもちろん掟でご法度なのですが、場所をお教えしますので司令官方は……」


俺はゴクリと息をのんで

「見に行ってこいと?」


ルーミルはこくんと頷いた。


(じゅ、じゅ、じゅ、、重大事件だぁぁぁぁぁぁぁ!!!ルーミル、グッジョブ!!いやぁ、俺は会ったときからお前はやるヤツだと思っていたぜ。早速…いや、待てよ。)


「見に行ったらエルフのばぁさんばかりってことはないだろうな?」

見に行ってばぁさんの裸体を見せられた日にはサーニャを滅ぼしてしまうかもしれん。


「それはありません。今は若い女だけの時間なのです。沐浴の時間は3時間が決まりです。なので、今から行けば充分間に合うかと思います。それで場所なのですが…………」


この時、麻奈の耳がピクンと動いたのを俺が知るはずもなかった。


ルーミル!心の友よ!!

俺は本来なら飛び跳ねて喜びたいところだ。

だが、魔王や特に麻奈に気づかれるわけにはいかない。絶対うるさいに決まっている。

努めて冷静に、だが、他の者にも聞こえる大きさの声で


「そうか、ルーミル君。重大なことをありがとう。それは早急に対処しなければ危険だな。うむ、ここは僕に任せたまえ。」

と笑顔でルーミルの肩を叩いた。



3人のもとに戻った俺は、魔王、麻奈、ユイに真剣な顔で

「ルーミルの話ではこの辺に残兵かいるかもしれないということだ。だから、俺が隠密部隊を連れて見に行ってくる。

みんなはロストエデンへ戻っていてくれ。」


ちなみに隠密部隊も見た目は女性だが、アンドロイドなので覗きに連れて行っても全く気にならない。アンドロイド万歳!!


「全員で行けばよいではないか。」と魔王。


「い、いや、俺もそうしたいんだがこんな幼くて可愛いお嬢さんを連れて残兵掃討するわけにもいくまい?それに、2人はロストエデンが初めてだしな。魔王、君がついていってくれたまえ。敵は引き受けようじゃあないか。ハッハッハ。」


麻奈が笑顔で近寄ってくる。


「な、なんだ?麻奈。」


笑顔のまま口を開く。

「ご・しゅ・じ・ん・さ・ま?何か隠してませんか?」


自然と冷や汗が流れてくる。俺は横を向きながら答えた。

「な、なんのことだ?さっぱりわからないな。」


麻奈が俺の顔を正面に向けさせる。

(黙ってたら可愛い顔してるのに…)

そして笑顔のまま

「エルフの森にある泉に行くんですよね?残兵はそこですか?」


バカな!?なぜ知っている。あんな小声が聞こえてはいないはずだ。


すると、魔王が

「言い忘れたけど、『リリス』の聴覚はヒト種の10倍はあるからな。本気出したら13倍はいくんじゃないか?こんな近くで話したらどんな小声でもバッチリ聞こえるぞ。」


(コイツ!!そういうことは先に言え!!し、仕方ない。)


「そ、そうだ。エルフの森の泉に残兵っぽいのがいる。」


麻奈が小首をかしげて

「あれあれ?残兵ってヒト種ではなくてエルフなのですか?それも女エルフ。」


魔王とユイがジトっとした視線を向けてくる。


魔王がようやく勘づいたらしい。「やはり俺も行こう。戦力は多い方がいいからな。」


すると、麻奈も「私も行きます!」


俺が慌てて「い、いや待っ…」と言いかけるとそれを麻奈が遮り


「行・き・ま・す!」


「は…はい。」と頷くしかなかった。


そうしてユイをサーニャへ残して俺たちはエルフの泉へと向かったのだ。


ヤバい!なんとかしてコイツら(特に麻奈)を撒かなくては!!だが、麻奈は俺の腕に抱きつきながら進んでいる。どうする!?俺。



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