オーダー33:必殺!ケルベロスシュート
感想や評価、ブックマークも大歓迎です!
鈴夏町のとあるグランド
しばけんくんとサル美ちゃん、さらにキジの女の子の3人は、そこでサッカーの自主練をしていました。
キジの女の子の名前はキジヨちゃん。
この間、鈴夏高校の1年A組に転校してきた女の子で、
サッカー部に入部してきました。泣き虫ですが、サッカーのとても上手なのです。
キジヨちゃん「えいっ!」
キジヨちゃんのシュートがサッカーゴールに決まりました。
サル美ちゃん「ナイスシュートっス!」
しばけんくん「すごいよキジヨちゃん!」
キジヨちゃん「そ、そうかなぁ?」
しばけんくんとサル美ちゃんに褒められ、キジヨちゃんは顔を赤くしながら照れました。
するとそこへ、こねこちゃんとシズカちゃんの2人が
グランドに通りがかりました。
こねこちゃん「見て見てシズカちゃん!しばけんくんとサル美ちゃんが鳥の女の子とサッカーしてるよ!」
シズカちゃん「あの子は確か、A組に転校してきたキジヨちゃんだね。サッカーがすごく上手なんだって。」
こねこちゃん達はさっそくしばけんくん達の方に向かい、キジヨちゃんにあいさつしました。
すると…
???「お前がサル美ってヤツか?」
サル美ちゃん「そうスけど誰スか?」
そこへシズカ達と同じくらいの年齢の2人のブラジルの少年がやってきました。
1人は金髪と鋭い歯が特徴な怖い印象のビター、もう1人はにこやかな顔してごっつい体系のガーナ。
彼らは地元ブラジルのハイスクールのサッカークラブのエースであり、噂に聞いたサル美ちゃんに挑戦するため、はるばる日本の鈴夏町にやって来たそうです。
ガーナ「てなわけドス。」
ビター「サル美、オレら勝負しやがれ!」
サル美ちゃん「ブラジルのサッカー部員とバトれるスか!テンション鬼上げス!」
しばけんくん「こんなチャンス滅多に来ないよ!僕も入れて!」
ビター「はぁ?サル美の腰巾着なんかに興味ねぇよ。ゴールキーパーでもやってろ。」
しばけんくん「な、なんだって!?」
しばけんくんのことを見下すビター。どうやらサル美ちゃん以外の連中には興味はないようです。
するとサル美ちゃんが怒りました。
サル美ちゃん「しばけんくんはただの腰巾着じゃないっス!めちゃめちゃ役に立つ腰巾着っス!」
しばけんくん「褒めてるのかけなしているのか…?」
サル美ちゃん「それにこのキジヨちゃんだってすごいっスよ!ねぇキジヨちゃん!ってあれ?」
サル美ちゃんが後ろを振り向くと、なんとキジヨちゃんが涙をボロボロと流しながら泣いていました。
キジヨちゃん「ふえ〜んふえ〜ん!この人の顔だけ怖〜い!」
どうやらキジヨちゃんはビターの顔の怖さに怯えていて泣いてたそうです。
こねこちゃん「そういえば私もビターくんの顔、なんか怖いと思う。」
シズカ「そんなこと言っちゃ失礼だよ!確かに怖いけど。」
ビター「おい、テメーもうっかりオレの顔ディスってるぞ。」
シズカ「ありゃ。」
こねこちゃんもキジヨちゃんほどではありませんがビターの顔を怖がり、それを注意したシズカもやっぱり怖いようです。
ガーナ「確かにオメー顔怖いドスな。」
ビター「テメーもかよ!」
さらに仲間のガーナもビターの顔をディスりました。
サル美ちゃん「ビターくん、整形手術受けた方良いスよ。」
ビター「うるせぇ!」
挙句には整形手術を受けるようサル美ちゃんが言いました。
ビター「じゃあその2人共も相手してやるよ。オレら2人が5点、逆にテメーらが1点取れば勝ちってルールでどうだ?もしテメーらが勝ったら、さっきバカにしたことを土下座して謝ってやるよ。」
サル美ちゃん「了解っス!」
しばけんくん「望むところさ!」
ということで、しばけんくん達鈴夏町チームとビター達ブラジルチームのサッカー対決が行われることになりました。ビター1人がサル美ちゃん達3人を相手にし、
ガーナがゴールキーパーを担当します。鈴夏町チームのゴールキーパーは鈴夏高校サッカー部でもゴールキーパーを担当している2年生の川口がやります。サル美ちゃんがメールが呼び出したそうです。
そしてついにサッカー対決が開始されました。
サル美ちゃん「デイデイデ〜イ!」
サル美ちゃんは自慢のスピード、さらにしばけんくんとのパスのし合いでビターをあっという間に抜きました。
ビター「な、何っ!?」
サル美ちゃん「これで決めるっス!如意棒シュート!!」
サル美ちゃんはゴール目掛けて必殺の如意棒シュートを炸裂しました。
ガーナ「ドス〜〜〜〜!!」
ところがガーナは、サル美ちゃんの如意棒シュートを受け止めたのです。
ガーナ「これまで受け止めたシュートよりすごいドスけど、オラには敵わないドスよ。」
次はビターが鈴夏町チームの方のゴールに攻める番です。ビターも自慢のスピードを生かしたテクニックでしばけんくんやサル美ちゃんをかわしました。
しばけんくん「キジヨちゃん、頼む!」
残っているキジヨちゃんにビターを止めるよう頼むしばけんくん。でもキジヨちゃんは、またビターの怖い感じの顔に怯えてしまい、泣き出してビターを自分から避けてしまいました。
キジヨちゃん「ふえ〜ん!」
ビター「へっ!もう1人の腰巾着が臆病者で助かったぜ!」
ビターはそのままシュートを炸裂しました。
川口はビターのシュートを止められませんでした。
その後もビターは自慢のスピードでしばけんくん達のデフェンスをかわし、シュートをさらにゴールを3回決め、4対0で鈴夏町チームは追い詰められてしまいました。
キジヨちゃん「みんなごめん…。私のせいで…。」
しょんぼりしているキジヨちゃんは、しばけんくん達に
謝りました。
しばけんくん「大丈夫だよキジヨちゃん!まだ僕らが勝てるチャンスはあるよ!」
サル美ちゃん「しばけんくんの言う通りスよ!それにキジヨちゃんは1人じゃないス!みんながいればビターくんの怖い顔なんてヘッチャラっスよ!」
キジヨちゃん「しばけんくん…サル美ちゃん…。ふえ〜んふえ〜ん!」
しばけんくん達に励まされ、また泣きだすキジヨちゃん。でも今のは嬉し泣きだそうです。
そして最後のサッカー対決が開始されました。
ビター「これでフィニッシュだ〜!」
ゴールに向かうビターを迎え撃つのはキジヨちゃん。
でもやっぱりビターの顔を見て怯えている様子。
しばけんくん「がんばれキジヨちゃん!」
サル美ちゃん「勇気を出すっス!」
キジヨちゃん「勇気…!はぁ〜〜〜!!」
しばけんくん達の励ましにより、勇気を振り絞ったキジヨちゃんは、ビターからボールを華麗に奪い取りました。
ビター「臆病者じゃねぇのかよ!?」
シズカ「ビターくんからボールを取った!」
こねこちゃん「キジヨちゃんすごい!」
そのままブラジルチームの方のゴールに向かうキジヨちゃん。しばけんくんとサル美ちゃんも後に続きます。
するとしばけんくんがこんな提案をしてきました。
しばけんくん「ガーナくんには如意棒シュートが効かない!一か八か、僕ら3人の合体技にすべてを掛けよう!」
サル美ちゃん「ラジャーっス!」
キジヨちゃん「うん!」
3人は空高くジャンプし、合体シュートを決めようとしました。
しばけんくん、サル美ちゃん、キジヨちゃん「合体奥義・ケルベロスシュート!!」
サル美ちゃん「ちなみにケルベロスは首が3本ある犬のバケモノっス!」
シズカ「そっちもちゃんと説明するだ。」
ガーナ「これも防ぐドス〜!」
しばけんくん達の合体シュートを受け止めるガーナ。
でもあまりの威力に耐えきれず、手からボールを離してしまい、そのままゴールが決まりました。
こうしてゴールが1本決まり、サッカー対決は鈴夏町チームが勝利しました。
しばけんくん達が勝利したことで、約束通りビターは腰巾着とバカにしたことを土下座して謝りました。
ビター「すまん!バカにして悪かった!」
しばけんくん「分かれば良いだよ。」
するとキジヨちゃんも恐る恐るビターに話しかけてきました。
キジヨちゃん「あのぉ…ビターくん…さ、さっきはそのぉ…顔が怖いって言って…ひっ!」
ビター「あぁ?言いたいことがあるんならはっきり言えよ。」
キジヨちゃん「ふえ〜ん!やっぱり顔怖〜い!」
ビターと仲直りしようとしましたが、やっぱり顔の怖さに泣いてしまったキジヨちゃん。
こねこちゃん、シズカ、しばけんくん、サル美ちゃん、ガーナ「やっぱ整形しなよ〜。」
ビター「やかましいわ!」
キジヨちゃんの泣き虫な一面は克服できなかったものの、ビター達とのサッカー対決がきっかけで、しばけんくん達3人の絆はさらに深まったのでした。
今回はコーさんが推測してたケルベロスシュートを取り入れることができました!




