閑話休題 この世界の人々
「因みにキアリノ君 この世界の大まかな種族というものについては知っているかね?」
「いえ、人と魔族ってことじゃないんですか?」
「なるほど、確かに普通に目にする種族という意味では間違っていない ポンニチ島には人しかいませんからね」
「一応この世界では大きく分けて4つの種族があるんですよ、
人や獣などの(人獣族) 天使やエルフといった(天神族) 竜や魔人などの(魔族) 魚類や人魚、主に水中にいる(水生族) 大きく分けるとこの4つになります」
「人獣・天神・魔・水性 ですか・・・」「そうです、正確には他にも、(霊体族)(機人族)(不死族)といった者たちもいるのですが、あまり人の前には出てきませんので
この4つの種族が今の世界に多く存在する種族になります。」といってジージョは豆汁で一息入れる。
「人獣っていうのは、俺のような人と馬とか犬といった獣って認識でいいんですよね?」「そうですね、猫や羊、獅子や大熊猫などもそうなります」
「天神っていうのは?」「天神の中でもこの世界に多くいるのはエルフ族ですね、彼らは神の遺伝子を受け継いでいる存在と言われているのですよ
天使というのは、天界に住む神の使いですね あまりこちらの世界には来ることがない存在で神が言った事を我々に伝えたりといったことをする者たちです」
「魔族の竜っていうのは分かるんですけど・・・魔人っていうのは?」「今、君の目の前にいる私のような存在ですよ 正確には私は竜の亜種のような存在になりますね
獣や爬虫類などが人の体躯に進化した存在と思っていただいて結構ですよ」
「水生の魚は食べているからまぁわかりますけど、人魚っていうのは?」「上半身は人の形をしているのですが下半身が魚の尾っぽになっている存在ですね
一応、修練を積むと下半身も人と同じになれるそうです また、上半身は魚で下半身が人の存在は魚人といいます、ここは間違えないでくださいね」
「この4つが主な種族ですか・・・他にも言っていた種族があったようですけど?」
「霊体・機人・不死のことですね、霊体というのはそのままですね、俗にいう幽霊のような存在の者たちです。といって死んだ後になる存在の霊体の者もいれば
この世に生を受けた時から霊体としている者がいるそうです 機人とは、体の半分が機械になっている者たちのことです。もう半分は人と何も変わりません
自分の興味を持ったことに対して、研究を重ねることが非常に好きな種族です。不死とは先天的・後天的に関わらず死ぬことのない種族です。
といっても、あくまで無理やり魂をこの世界に定着させている存在ですので、浄化魔法といったものを受けた場合消滅してしまいますが」
「他にも、種族はあるんですか?」「先ほど挙げた霊体・機人・不死ですら私は数えるほどしか目にしたことがありません。
この世界にはまだ、人の知らない種族が存在していないとは断定できませんよ 世界は広いですから」
「へぇ・・・まだ人に知られていない種族かぁ・・・」キアリノはまだ見ぬ存在に思いを馳せる。ポンニチ島を出たことがなかったため、
ジージョという魔人さえ見たことがなかったのだ、これから冒険した先で出会う存在に興奮を抑えきれないのである。
「フフッ 君のような純粋に冒険に対して憧れている少年を見たのは久しぶりですね・・・
ですが、その冒険をするためには、これから行う試験に合格しなければなりませんが・・・」