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少年キアリノ冒険者を目指すⅢ

 「・・・ハッ!」

キアリノは説明のつかない悪夢から目を覚ました。

 「あれっ?俺は何をしてたんだっけ?  たしか、ギルドに冒険者の試験を受けに行って・・・

あぁそうか なにか信じられないものを見たところまでは記憶があるぞ そうだそうだ竜のような人間を見たんだった

いやぁ 変わった夢を見たもんだあんなものが世の中にいるわけ・・・」

 「おや、目が覚めたかね?」とキアリノが体を起こした反対側にその竜人はいた。

(ざ~んねん、夢じゃなかったかぁ・・・)キアリノ冷や汗をかく。

 「って、冷静に考えている場合じゃない! 冒険者になる前に喰われてたまるか!」といってキアリノはその竜人に殴り掛かった。

しかし、何事もなかったかのようにその竜人はその突き出された拳を受け止めた。

「ハッハッハ、元気のいい少年だ だが、冷静を欠いては冒険者は務まりませんよ?」「な、なにを言って・・・」

と言い終わる前にキアリノの後頭部を熱せられた鉄板が襲った。

 「あっちぃぃぃぃぃぃ! 痛ってぇぇぇぇぇぇぇ!」「ちょっとあんた、支部長に何てことしてんのよ!」

キアリノはどうやら調理途中のフライパンで叩かれたのであった。チョー痛い・熱い

 「まぁまぁリカユ、若い者はこれくらいの元気がないと困りますよ」「ですが支部長、いくらなんでも礼節を欠きすぎですよ」

 「えっ!?・・・じゃあホントにアンタがギルド支部長?」

 「えぇそうですよ、私がセントラルアイランドギルド支部長ジージョです そちらにいる彼女は受付嬢兼ウェイトレスのリカユです」

 「・・・誠に失礼しましたぁぁぁ!」キアリノ地面に額を擦り付けてあまりにも立派な土下座をする。

 「まぁまぁ、気になさらないでください。 ところでキアリノと言いましたかね? 君はもしかして「魔族」を見るのは初めてですか?」

 「ま、魔族?」「呆れた、あなたもしかして今まで魔族の人に会ったことないの?」と受付嬢リカユ、豆汁と甘いにおいのするパンのようなものを持ってきた。

 「仕方ありませんよリカユ、ポンニチ島には確か魔族はいなかったはずです」といってジージョは彼女の持ってきたものを受け取り食べ始める。

 「ハイ、あんたの分よ 支部長の奢りだそうだから味わって食べなさいよね」とリカユはキアリノの前に豆汁と甘いパンのようなものを置いた。

なんだかんだ言いつつもここまで船旅をしてきて、前の食事からそれなりに時間がたっているためキアリノは腹が減っていた

目の前に置かれた食べ物は見たことないが、なぜか無性に食欲をそそる匂いを上げている。

「あ、ありがとうございます。それでは、ありがたくいただきます」とキアリノ、がっつくようにその物体を頬張る。そして、キアリノに電流走る。

(な、なんだこれは・・・旨すぎる! 周りは程よい弾力のあるくせに、中はふわふわしていて甘さも甘すぎず、乳油もほんのり効いていていくらでも食べられそうだ!)

差し出されたその名称不明の料理を無心に食べ続ける様子をジージョは微笑ましく見ていた。

「ハッハッハ うまいかね」 「ハイ! こんなうまい料理初めて食べました!」「そうかそうか!、ギルドでは一応食事の提供もしているが

他の料理ならともかく、こういった軽食系はここら辺でもリカユの料理が一番だからな!」「支部長、そんなに言わなくても・・・」

「イヤ、リカユさんホントにマジで美味しいですよこの料理! なんて名前なんですか?」「ホットパンケーキだけど・・・」

「ホットパンケーキって言うんですか! こんなうまい料理作れるなんてリカユさん凄いんですね!」「ふ、フンッ 褒めたって・・・二枚目しか出ないんだからね!」

と言っている間にもキアリノの元には二枚目のホットパンケーキが置かれていた。

 「ところでキアリノ君、君は今まで魔族さえ見たことなかったようだが、この世界にはほかにどういった種族や人たちがいるか知っているかね?」

「いえ、恥ずかしながら自分の住んでいたところは外界との交流があまりないところだったもので・・・そういった知識には非常に疎いんですよ」

「ふむ、では冒険者試験を受ける前に食後の腹休めを兼ねてそこら辺の説明をしようか、一応一般常識に分類されることだろうしね」

「す、すみません、知識不足で・・・」「なに、気にすることはない 年寄りのお節介だと思ってくれて構わないよ

さて、では何から話そうか・・・・・」




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