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57 2号店開店の前々日1



あれからひと月が経ちました。とても忙しかったんです。タケルが時々ウータイに行くので店番が1人になるからです。1人だとやっぱり忙しいです。手伝いを雇うこと真剣に考えないと。


向こうの開店に合わせてこちらも模様替えをすることにしました。新しく売り出す商品もあるので思い切って一週間お休みです。お休みといっても模様替えなので忙しいです。クリリにも声をかけて手伝ってもらいました。どうにか2号店がオープンする日に新装開店できそうです。


明後日には2号店がオープンなので今日はタケルと一緒にウータイへ行ってきます。まあ、要するに商品を卸しに行くんですね。この間もユウヤが大分持って帰ったんですが、今日はしばらくの在庫とかも考えておかないといけません。いくらタケルがいるといっても、そうそう転移で荷物を運んでもらうわけにもいきませんから。


タケルと手を繋いだ瞬間白い光に包まれました。あっという間にヨウジさんの宿屋に到着です。


「これからすぐマジックショップナナミ2号店に行こうと思うが.......ナナミ、鞄は?」


「あれ? 記憶にないよ。移動する間になくなったのかな?」


「そんなわけあるか。トイレ行くとか言って鞄置いてただろ。そこに置いてるんじゃないか?」


タケルに言われるとそんな気がする。


「そうかも......」


「しょうがないなぁ。俺が取ってくるからここでおとなしく待ってろよ」


タケルは溜息をつくと消えた。ホント便利だよ魔法って。っていうかタケルが便利なんだね。一家に一人必要だね〜。


「変な奴だなぁ。ニヤニヤ笑って気味悪いぞ」


もう帰ってきました。この口さえなかったらだね。


「ほら大事なものなんだから気をつけろよ」


「はーい。ありがとう」


まだ何か言いたそうだったが首を振って


「行くぞ。ユウヤたちが待ってるからな」


と部屋から出て行った。慌てて後を追いかけます。見失ったら間違いなく迷子になる自信があります。


どんな店なんだろう楽しみですね〜!








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