表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/314

48 セルビアナ国ウータイ⑥



私とタケルは朝食を食べた後は市場で販売することの了承を得る為に商業ギルドに急いだ。ヨウジさんたちは昨日手続きしているそうです。

商業ギルドに入って手続きをしてもらった。


「市場で売るんですね。ナナミさんはデルファニア国のガイアの商業ギルドでカード作られてますね。そこで店を開いてるとカードに書かれてます。売るものはそこで売ってるものですか?」


「そうですね。そうなります」


「えーということは、オールド眼鏡の販売もありますか?」


ギルド職員さんが身を乗り出して聞いて来ます。


「オールド眼鏡は高いので市場だと売れないと思うんですが.......。というかオールド眼鏡のこと知ってるんですか?」


「高いから売れないといことはありません。デルファニア国は遠いのですがオールド眼鏡の噂はここまで届いてます。この国にもオールド眼鏡を手に入れた方が数人いて、その方たちから聞いてどうしても欲しいと商業ギルドに言って来る方もいるんです」


うーん。売らないと言えない雰囲気です。ギルドカード見ただけでわかるとは思ってませんでした。


「今日の夜には帰るので昼過ぎまでの販売になりますよ」


「わかりました。宣伝はお任せください」


え? 誰も宣伝なんて頼んでませんよ。お姉さん聞いてますか?

せっかちなお姉さんですね。結局、私に市場で売る場所【15】と書かれた札を渡し、場所代銀貨5枚をうけとると急いで何処かに行ってしまった。大丈夫ですかね〜あんまり忙しいのは困りますよ。


市場で【15】の札を出すと広めの場所に案内されました。市場には屋根があります。すごく狭い場所もあるから、私の場所は広すぎではないでしょうか?畳3畳分くらいは横幅があります。椅子も三人分用意されてます


「ナナミもここになったのか?」


ヨウジさんの声がします。


「ヨウジさんもこの辺りなんですか?」


「ああ。隣だな。よろしく」


本当です。隣にはもうたこ焼きが焼けるようになってます。皿は昨日百均で買った紙の皿を使うようです。たこ焼きのタレもたくさん用意してますね。8個入りで3銅貨。マヨネーズをかけると4銅貨。やっぱり私はマヨネーズかけたのがいいです。早く食べたいです。


「ナナミ、何ニヤニヤしてるんだ。早く準備しないと間に合わなくなるぞ」


オールド眼鏡を並べてるタケルが喚いてます。そうでした、たこ焼きは後で食べましょう。今は商売です。

鞄からビニール袋と電卓と両替のお金も用意しまする。お金が統一されてて助かります。


オールド眼鏡の横には眼鏡クリーナーや眼鏡クロス、そして眼鏡ケースも並べておきます。


「後は何売ったらいいですか」


タケルに尋ねます。


「保存食がいいんじゃないか?船乗りも多いだろうし.....。」


「そうですね。やっぱり食べ物ですね」


船乗りなら魚の缶詰はダメだから、焼き鳥の缶詰と桃缶、みかん缶うずらの卵の缶詰。やっぱりカップ麺もズラーッと並べて、パックのチキンライス、ドライカレーに五目御飯をたくさんおきます。白ご飯は味がないのでやめておきます。


「それは何だ」


ヨウジさんが尋ねてきます。あれ? まだたこ焼き焼いてないんですか?


「何って、ヨウジさんならわかるでしょ?五目御飯とチキンライスですよ」


「もしかして白いごはんもあるのか?」


「ありますよ」


「はー、パックのごはんに気づかないとは」


ヨウジさんは頭を抱えて座り込んでます。なんだか声も涙声ですね。どうしたのでしょうか。


「タケル、お前俺が気付いてないの知ってただろう?どうして教えてくれなかったんだ?お米は百均では買えないって俺が誤解してるってわかってたんだろ」


ヨウジさんは本当に泣いてるようです。ごはん食べたかったんですね。昨日気付いてあげればよかったです。カレールウ頼んでたけど、パンと食べるつもりだったんですかね。


「帰るまでに気づかなかったら言ってたよ。俺だって、カレーに泣いたんだからね。ヨウジさんにも泣いて欲しかったんですよ」


意地悪ですねタケルは.....。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ