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43 セルビアナ国ウータイ①



「うわっ」


光ったと思った瞬間今までいた私の店とは違う場所に来てました。思わずうわっとか叫んじゃいました。


「本当に移動できたんですね」


「うん。今まで人間と一緒に移動したことなかったけど、大丈夫だったな」


な、なんてこと、自信満々だったから騙されたよ。


「ここはどこですか?」


「印つけてるとこにしか移動できないんだよ。ここは宿屋。一年契約してるから大丈夫さ」


確かに宿屋ですね。


「じゃあ、早速日本人に会いに行こう」


「ヨウジさんでしたっけ?」


「そう、この宿屋の娘さんと結婚して食堂で腕をふるってるよ。あれは鞄に入ってるよな」


「うん。持ってきてるよ」


サッサと降りていきます。慌ててついていきます。知らない国で迷子になりたくありません。


「おはよう。朝ごはんを2つ」


「タケル様いらしてたんですか?主人は今手が離せないんですけど」


「朝ご飯の時間だからわかってるよ。食べながら待つから大丈夫」


「この方は?」


「後で話すよ」


タケルは空いてる席にサッサと座る。仕方ないので私も座った。繁盛しているようだ。


しばらくすると料理が運ばれてくる。

日本のモーニングを思い出した。

ウインナー2つに目玉焼きそしてパンも固いパンを薄く切ってチーズを乗せて焼いてるのでとても美味しくて食べやすい。この世界にもチーズあったんだね。野菜スープもしっかりとした味が付いていた。この世界で、初めて美味しい料理を食べたよ。


「美味しいだろ? だからここに印つけてるんだ。時々食べにこれるからな」


「うーん。気になったんだけど、貴族様たちが食べてるのはどんな料理なの?味は美味しいの?」


「塩はしっかりきかせてるから美味しいよ。ただ同じ料理が多いな。このウインナーだってここのオリジナルだよ。ヨウジが作って今ではこの街で普通に作られるようになってるけど、まだまだ他の国に伝わるのには時間がかかるよ」


そっか。ウインナー異世界にもあるのかと思ったよ。帰る前に買って帰らないと。ん?


「チーズは?チーズもここだけなの?」


「その通り。これもヨウジがアイデア出して作り出したものだ。」


チーズも買って帰らないと。港街だから他にも買いたいものいっぱいあるよ。買い物だけで2日間が終わってしまいそうだよ。


でもその前にこの美味しい朝食を食べさせてもらうよ。いただきまーす。










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