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39 五目ごはんとちゃんぽん麺



この頃少し落ち着いてきたようで、ゆっくり昼食が取れるようになりました。外に休憩中の札を出しときます。

本日のメニューはちゃんぽん(カップ麺)と五目ごはん。なぜかタケルもそばで同じものを食べている。まあ、温めるのはタケルだから文句言えないけどね。


「この五目ごはん、パックだからどうかと思ってたけど結構いけるな」


もぐもぐ、もぐもぐ。ひたすら食べてます。


「そうですね。ごぼうの味も出てます」


カップ麺ができるのを待つ間に五目ごはんから食べてます。五目ごはんをタケルに温めてもらう時には電子レンジの時と同じで空気穴を開けてから温めてます。この魔法まだ習得できてません。時間が短縮できるので便利なんですけどね。


『カランカラン』


鍵は閉めてないのでお客さん来たようです。


「いらっしゃいませ〜あれ、あなたはオールド眼鏡の人ですね」


入ってきたキンキラキンの髪と青い瞳の青年を見て、声をかけました。


「クリス・ガーディナーです」


「そうでした。クリス様はこの辺りの領主様のご子息だったんですね」


挨拶を交わしていると、


「クリス様じゃないですか?」


とタケルが割り込んでくる。どうやらクリス様を知ってるようです。


「え? もしかして勇者様ですか?」


クリス様は目を見張って驚いてますよ。まさか勇者様がこんな店にいるとは思ってなかったのでしょう。


「そういえばここはお前の家、ガーディナー家の領地だったな。この間王都でクリス様に会いに行こうと思ってたんだが、急にここに来ることになったから会いに行けなかったんだ。ここで会えて嬉しいよ」


「タケルはクリス様と知り合いですか?」


「ああ。魔王退治した後にパーティーがあって、そこで知りあったんだ。この国に来た時は一緒に飲もうって誘われてたんだ」


「えー。飲みに行こうって、クリス様って未成年でしょ。ダメじゃないですか」


タケルにダメでしょって言うと


「15歳過ぎたら飲んでもいいんだよ」


と笑って言われた。そうだった。ここは異世界なんだから日本と同じではなかったよ。


「勇者様はどうしてここに?」


クリス様が不思議そうに尋ねる。


「マヨネーズに誘われてね。ーーっていうか、とりあえずラーメン伸びるから先に食べてもいいか?」


そうだったよ。ラーメンのびたら美味しくないよ。

2人で食べるのも悪いのでクリス様のも用意して3人で食べることにした。クリス様はさすがに箸を使えなかったので、フォークで食べてもらいました。

クリス様は箸を使って食べる私たちを不思議そうにみてました。


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