表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/314

25 缶詰を売ろう


 開店から一週間、やっと落ち着いてきた。といっても本を読んでる暇はまだない。

 ショルトさんたちも昨日から来てません。雇える人探してくれるって言ってたけど、どうなったのかな?  できれば年齢が近く話し相手になる人がいいですね。

 明日は定休日ですからゆっくり休めそうです。でも昼ごはん作りに孤児院に行く予定があったなぁ。


「ナナミさん明日カレー作りに来てくれるの?」


 今朝クリリが聞きにきた。明日が定休日って人から聞いたそうです。


「大丈夫だよ。でも孤児院の場所がわからないから迎えにきてね」


「うん。9時くらいに迎えに来るよ。みんな楽しみにしてるんだ」


 あんまり期待されてもね。インスタントカレーだから、そこまで美味しくないですよ。本物のカレーを知ってる私には今ひとつです。


「この鯖缶ってなんなの?」


 騎士みたいな格好をした男の人が首を傾げて聞いてきます。


「魚を味付けして保存できるように缶に詰めたものです」


「へえ。保存食か。どのくらい持つんだ?」


「缶詰にすると3年は大丈夫です。10年でも大丈夫ですが、味は多少変わってきますね。まあ、美味しく食べたい人は1年以内に食べてください」


「すごい技術だな。1年でもすごいのに3年、10年とは…。買うから食べてみてもいいか?」


「どうぞどうぞ」


 缶詰開け方を教えながら、開けてあげた。使い捨てのフォークも渡した。もう少し落ち着いたら、試食を並べようかなと考えてて、フォークはその為に店に用意してたんです。役に立って良かった。


「これは.....すごすぎる。魚の生臭さがとれて、まろやかな仕上がり、それに味付けまで...保存食なのに塩漬けされた魚より美味しいとは......」


 なんだか自分が褒められてるみたいに嬉しいです。


「こちらの焼き鳥はサービスするのでこちらも食べてみてください。」


 焼き鳥の缶詰も進めてみます。


「おおー。これも格別。今まで食べたことのない味だ。これは王都に帰るのにいい土産ができたぞ。カップラーメンとか言うのを土産にと思ってきたのだがこれもいけるな」


 騎士さんは結局、鯖缶20個、焼き鳥缶20個、カップ麺20個、ジュース10本、飴10袋、タオル20枚、オールド眼鏡2個、マヨネーズ10個とたくさん買って行きました。


「またこの街を通る時に寄らせてもらおう」


「ありがとうございます。是非またお越しください」


 ここは王都に近いから土産にと買われる人が多いですね。通り道になるから閉店は一応18:00。人が並んでた時は遅くなってたけど、今は時間が来たら閉めてます。後2時間で閉店。明日の休みの為に頑張ります。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ