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210 ダンジョンに行こう6


 私は疲れていた。連日による歩く作業はダイエットには良いけど、このままいったら『ダイエット茶の種』いらないよね〜。もう帰りたいよ。

 

「ナナミ、どうしたの?」


「いや、もう帰りたいなぁって思って」


「え〜こんなに楽しいのに」


「ナナミさん次の層に『ダイエット茶の種』あるみたいですよ。もう少しだから頑張りましょう」


 なんかコレットさんの台詞って遠足で歩けなくなったダメな子を励ます時の幼稚園の先生のような.....。うぅ、頑張ろう。


「『グーライ草』も見つからないね」


 見つけたら持って行ってあげるって言ったけどまだそれらしい草には出会わない。


「うーん。多分騙されたんだと思うよ」


「えっ? あの子たちの嘘ってこと?」


「そうじゃなくて最近風邪が流行ってるって冒険者の人たちも言ってたからここに『グーライ草』があるって誰かが嘘の噂を流したんだと思うよ。だって私の情報ではこのダンジョンで『グーライ草』が出たって聞いてないからね」


 エミリアさんの情報はすごくてこのダンジョンの何層に何があるか全て知っている。どこからの情報か知らないけど正確だという事はわかる。ということはここには『グーライ草』はないのだろう。


「そっか。ないのか。じゃあ、あの子の母親大丈夫かなぁ」


 見つけたら持って行ってあげる予定だったけど無理みたいだよ。この世界では風邪で死ぬ事もあるってタケルも言ってたから心配だな。


「それは大丈夫よ。ナナミが薬あげてたじゃない」


「あれは私の国で作った物だからこの国でも効くかどうかわからないのに?」


 あの薬は日本の薬局で普通に買える。点滴や注射と違って効果がすぐにわかるようなものではない。症状が少し軽くなる程度だと思う。


「でもあれってすごく元気になったよ!」


「えっ? エミリアに風邪薬飲ませたっけ? っていうかエミリアいつ風邪引いたの?」


 いつも元気なエミリアが風邪になってたなんて、ずっと一緒にいたのに全然気付かなかったよ。


「風邪なんて生まれてから今までなったことないわ。そうじゃなくて栄養ドリンクよ。あれは凄いわ。ねえコレットもそう思うわよね」


「ええ、私もあれには驚きました。元気になるポーションよりも何倍も効きました」


 そっちか! まさか栄養ドリンクをここまで評価してるとは.....。私と異世界人であるエミリア達とでは効き目が違うのかな?

 明日には帰れそうだからタケルで試してみよう。ああ、でもタケルって意外と高級志向だから、この安い栄養ドリンクは飲まないかもしれないね。ラーメンも最初は日◯のはないのかとか言ってたもん。まあいいか。いざとなればハンバーガーを人質(?)にすれば喜んで飲んでくれるだろう。


 







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