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203 女神様からのまさかのプレゼント


 目覚ましの音で目が覚めた。いつものことだ。寒くなると布団から出たくないけどクリリが来るから朝ごはん作らないと。私だけだったらギリギリまで寝てるんだけどね〜。

 身体を起こすと枕元に何かあるのに気づく。これはタケルからのプレゼントかな。昨日欲しいものはないかって聞かれらことを思い出す。


「もしかしてタケルって私のこと子供と思ってるんじゃないよね」


 さすがにサンタさんを待つほど子供じゃないのに。袋の中には手紙と薬が入っていた。


「薬? これってあっちの薬だよね。なんの薬だろう.....これって.....タ◯フル? こんなのいらないよ。タケルってばどこからこんなもの持ってきたの?」


 この世界にはポーションと言って怪我を治せる有り難いものがある。はっきり言って日本よりすごいと思う。値段は高くて買えないポーションもあるけど、お手軽な価格のポーションもあるそうだ。

 そんな世界にタ◯フルはいらないと思う。インフルエンザと全く同じ病気があるわけでもないだろうし、どちらかというと風邪薬とか鎮痛剤が欲しかったよ。寒いので部屋を暖かくしながら手紙を読む。


《は〜い! 去年は願ってくれなかったから送れなかったけど今年は無病息災って願ってくれたから、ナナミのためにとっておきな物を送るわ。簡単な薬はナナミがこの間当てた救急箱セット100個に入ってるから何を送るかすっごく悩んだのよ。きっと喜んでくれるわ。同じものをたくさんナナミのカバンにも入れてるからいくらでも使ってね! ふふふ、ナナミの喜ぶ顔が目に浮かぶわ。あ〜でもナナミは私の加護があるから病気にはならないのよね〜それが少し残念かなぁ〜

         優しい優しい女神様より 》


 どうやらタケルからのプレゼントではなかったみたい。お礼を言わなくてよかったよ。

 風邪薬とかは救急箱セットに入ってるのか。でもタ◯フルなんて使うことなさそうなのに、女神様の考えることは本当に理解できない。手紙の最後の辺は私が病気にならないのが残念とか書いてるし本当よくわからない女神様だ。でもお礼だけは言っておこう。たとえコタツの方が良かったって思ってても、せっかくプレゼントしてくれたんだからありがたく受け取っておこう。少なくとも救急箱セットの情報は喜ばしい。必要ないと思って中身も確かめてなかったから、内服薬もあると知ることが出来たのは有り難い。あ〜でも私病気になることはないって女神様が断言してるから風邪薬も胃腸薬も鎮痛剤も必要ないのかな。




「何をもらったって?」


「だからタ◯フルだよ。女神様が置いていったの。タケルは何も貰ってないの?」


「一応寝る前に無病息災ってお願いしたけどなんもなかったな」


 憮然とした声でタケルはタ◯フルを見てる。でも使えないものを貰ってもゴミだからね。何かの役に立たないかタケルに聞いてみたけどこの調子じゃ無理かな。


「とりあえずこれは借りとくな。俺の領地にある薬剤所で調べてもらう。女神様が役に立たない物を送ってくるとは思えないだろ」


 「そうかなぁ」って私は思うけどタケルは女神様のこと信じてるのかそんな事を言う。まあ、調べてもらえるのは助かるよ。だって女神様の言うようにカバンの中には本当にドッサリとタ◯フルがあったからね。これで使い物にならない物だったら泣けてくる。せめて食べて美味しいものならいいけど薬じゃあね。


 













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