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201 神様からの贈り物?


「今日は一年のうちで一番昼の時間が短いんだよ」


 クリリの台詞に、日本の冬至を思い出した。柚子湯に入ってかぼちゃを食べた日のことを。一人暮らしになってからは気にしたことなかったけどね。


「よし! 今日はかぼちゃのシチューにしようかな」


「ナナミさん、かぼちゃって何?」


 アレ? かぼちゃってこの世界になかったっけ。100円コンビニに売ってないかな。かぼちゃはあったけど柚子はなかった。


「これだよ〜」


 100円コンビニで売ってたかぼちゃは半分にカットされてた。どうせなら丸ごとのかぼちゃを見せたかったのに。


「これがかぼちゃなの? これと似た野菜が売ってるけど色が違うから違うのかな。パンプーっていう野菜なんだけど」


 パンプーは中が紫色で外は赤くゴツゴツしているらしい。今の季節に売ってるというから市場に買いに行ってみよう。パンプキンパイやパンプキンプリンも作ってみたいから、同じものだったらいいなぁ。でも紫と赤のかぼちゃの煮物って.....想像できない。


「ナナミさんの故郷ではかぼちゃを食べるみたいだけど、ここでは子供たちが寝た後に枕元に神様からのプレゼントがあるんだよ」


 枕元にプレゼントってまるでクリスマスだね。ここでは冬至の日にあるのか。


「クリリも貰ってるの?」


「うん。でも.....あれって本当は神様からじゃないでしょう?」


 これって正直に答えていいの? でもこの世界はファンタジーな世界だから、本当に神様からのってこともあるよね。どうなんだろう。っていうかどう答えたらいいの? 夢を壊す人にはなりたくない。ここは年上のエミリアに任せよう。


「エミリアは何年も生きてて物知りだから、エミリアに聞いてごらん」


「えっ! エミリアには聞きたくないよ。なんか馬鹿にされそうだし」


「ちょっとそういう事は私がいないところで言ってよね。ナナミも私を年寄り扱いしないでよ」


 子供扱いすると怒るくせに年寄り扱いもダメらしい。


「で、本当のところはどうなの? 神様からのプレゼントなの?」


「当たり前でしょ。神様がくれるのよ。私も20歳までは貰ってたもの。神様に会いたいから寝ないで待っててもいっつも寝ちゃうのよね〜〜何でだろう」


 エミリアは20歳までプレゼントを貰ってたのか。エルフだから20歳でも子供なんだろうけどなんだかなぁ。

 ただ言えることはエミリアは神様からのプレゼントだって今でも信じてるってこと。神様がいる事を私は知ってるしこっちの世界のサンタは本当にいるのかもしれないね。

 私が「ほう〜」っとまったりしていると


「おいおい、また信じてるだろう。ナナミはなんでも信じるから心配だよ。神様だって忙しんだから全部の子供の面倒まで見れるわけないだろ。日本と同じで親が置いとくんだよ」


とタケルがクリリには聞こえないように小声で教えてくれた。

 そっか〜。まあ、そうだよね〜。

 クリリだと院長先生とかからになるのかな。服とか靴とか実用的な物が多いらしいし。

 ん? 今年はタケルの家だからプレゼントがないじゃない。クリリへのプレセントは雇い主である私も役目だね。でも何にしよう....クリリの欲しいものって....ゴルギーステーキ一番喜んでたけど...ステーキだと匂いで起きちゃうし....う〜ん。




 




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