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188 日本酒を飲もう

   

「この日本酒はいけるな。カップ酒とは雲泥の差だ」


 タケルが焼き鳥を食べながら日本酒をグビグビと飲む。どこのオヤジかって言いたい。


「そりゃそうだよ。獺○だもん」


「獺○? これ『だっ○い』って読むのか?」


「えっ? 知らないの? 山口県の有名なお酒だよ。総理大臣がアメリカの大統領に土産に持っていったとかでニュースになってたけどなぁ。この他にも八海○や喜○っていうのがあるから飲みたくなったら言ってね」


「八海○は聞いたことがあるけど喜○って知らないなあ〜」


「他にもいろいろあるから、ヨウジさんやユウヤさんにお米と一緒に持って行ってあげたらいいよ」


「良いのか? あれからお米当たってないんだろう?」


 タケルが驚いたような顔で私を見る。そりゃ貴重なお米だけど独り占めはできないよ。私と違ってみんなは米から離れた時間が長い事を知ってるから尚更だ。


「持ちつ持たれつだよ。それにまだ時間はあるから当たるかもしれないしね」


 明日はタケルやクリリにも協力してもらうつもり。だってお米も好きだけどワインも飲んでみたいから。くじ運の良い人っているから2人には頑張ってもらおう。


「このヘアカラーは店で売れそうだな。こっちにも染め粉はあるけど二日くらいしか持たないからな」


「姿を変えれる魔法があるのかと思った」


「もちろん髪の色を変える魔石や目の色を変える魔石は売ってるけど、すっごく高い値段がするからね。とても庶民には買えないよ」


 どうやら私が思ってるより魔石は高いらしい。私が今まで手に入れてた家の明かりや暖房に使う魔石はクズ魔石でも作れるから、庶民にも買うことができるお値打ち価格で売ることができる。でも姿を変える魔石はクズ魔石では作れないという事だった。


「でもヘアカラーが日常的でないとしたら売れないんじゃない?」


「染め粉が売れてるから結構売れると思うけどな」


 タケルがそこまで言うなら、カバンにただ入れておくよりは棚に並べてみるか。


「私も染めようかな。一回金髪にしてみたかったのよ。ここはピンクや青やらがあるから金髪にしてもそれほど目立たないし」


 一年の間に肩まで伸びた黒髪を触りながら呟く。


「駄目だ」


「へ?」


「黒髪の方が狙われにくい。絶対ではないけど人買いも黒髪はあまり狙わない」


 人買いってやっぱりいるのか。でもなんで黒髪が狙われにくいんだろう。


「なんで黒髪は狙われないの?」


「人気がないんだ。買われたり攫われた女の人は大体が娼館に売られるんだが、黒髪の女は人気がないから、美人しか売れない」


 何気に失礼なことを言ってる。確かに美人顏ではないけどね。


「確かにピンクや青の髪の方が目立つから黒髪が人気がないのはわかるけど.....」


「いや、そういう意味じゃない。娼館を利用する人は冒険者や旅人が多い。黒髪の人は女神の加護があるって思われてるから無体な事をして天罰を受けたくないんだ。冒険者や旅人はそう言うのを気にするからな」


 そう言えばカホ様のいるベリートリア国も一時は加護を失ったと思われてたって言ってたっけ。

 黒髪ってだけで狙われにくいんならこのままの方がいいのかな。

 金髪デビューしたかったな〜。






 


 


 



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