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176 甘酒は美味しい

 

「ナナミさん、去年売ってたカイロが欲しいって客がいるんだけど」


 ティーグルと猫じゃらしで遊んでたら、クリリが声をかけてきた。


「まだそんなに寒くないのにカイロがいるのかしら」


「なんでも領地に帰るから早く欲しいんだって」


「寒いところなんだね。ちょっと待って今出すから」


 百均でカイロを沢山買った。余ったら店で売れば良い。クリリは私では抱えきれないくらい沢山のカイロを片手で軽々と抱えて店の方に戻って行った。うーん、クリリにはマジック鞄は必要なかったかも......。

 そろそろ冬用のものを仕入れたほうがいいね。二号店はここより寒くなるのが遅いからまだいいだろうけどいつでも渡せるようにタケルに預けておこう。


「カップスープは夏の間は売れ行きが悪かったけど冬は売れるよね。あと甘酒も売ってみようかなぁ。それと今年は毛糸を売ってもいいかも」


「甘酒? 甘酒いいなあ〜」


 タケルが手を出してくるので、百均で甘酒を買って渡した。自分のも買って、魔法で温めてから飲む。最近は冷たい用のも売ってるけど、やっぱり温めて飲むほうが好きだ。


「餅もそろそろ良くないか?」


「餅ねえ、まだ早い気もするけど売ってみようか。レストランの方もメニューを冬用にしてもいいかもね。デザートにぜんざいやきな粉餅もいいよね」


「そういえば芋掘りしたいって言ってただろ? そろそろサツマイモ、育ってるぞ」


 タケルの領地で植えてるサツマイモも育ってるみたい。今年はトウモロコシもいいのができたし、これなら『種』をこの世界で売っても良さそうだね。


「芋掘りはクリリもしたいって言ってたから連れて行こう。孤児院の子も誘ってあげたいけど流石に無理だよね」


「流石に何人も連れて行くのは無理だな。来年は孤児院でも作って見たらいいんじゃないか? 土地はいっぱいあるんだし.....」


「確かにあれだけ広いんだからいろんな野菜を植えてみたいね」


 でもまずは耕さないといけないよね。サツマイモ以外にもトウモロコシやピーマン、トマトも簡単だから植えることにしよう。勝手に植えわけにはいかないから、院長先生に要相談だね。


「ねえ、タケル。この世界には栗はないのかな? 甘栗は百均で売ってるから食べれるけど、できたら生の栗が欲しいな。マロングラッセとか栗ご飯とか食べたいと思わない?」


「栗かあ。似たのはあるが大きいから味がどうか」


「大きいと大味っていうけど、こっちでは食べないの?」


「魔物は食べてるみたいだから食べれないってことは無い。だがあのイガイガがこっちのは鋭いし油断すると飛んできて危ないんだ」


 どんな栗なんだ! これは食べるのは無理かな。それともこれも冒険者ギルドに頼むべきか。うん、どんなものか興味があるから頼んでみよう。

 もう一年になるのにこの世界はまだまだ知らないことでいっぱいだね〜。











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