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162 ティーグル空を飛ぶ


ティーグルを連れてタケルの家に行くことにした。広いところでないと飛べないからだ。

ティーグルが飛べると聞いてたけど普通の猫のように寝てばかりだし、散歩ですらあまりしないのでタケルに聞いてみたら


「広いところなら飛ぶんじゃないか」


と言われ休みの日を利用して連れてきたのだ。タケルに転移して貰えばば楽だけど運動不足だからと歩いて行くことにした。


「結構遠かったね。ティーグル大丈夫?」


「にゃー」


ティーグルが疲れたよという声で鳴く。


「甘やかすな、見た目と違って翼猫は体力があるから大丈夫だ」


まだ半分くらいしか進んでないと聞いてガッカリだ。この距離を毎朝歩いて通勤してるクリリってすごいよね。道も舗装されてるのは街中だけだから雨の日は大変だと思う。


「孤児院よりは遠いけど、ナナミさんが言うほどじゃないよ」


私は日本にいた時より体力がなくなっているのではないだろうか? ここでは遠かったらタケルが転移してくれるし、お使いもクリリが引き受けてくれる。このままではぶくぶくと太っていく未来が見える。


「クリリ、タケルの家に着いたらバトミントンよ」


少し運動しなければと危機感を感じた私はバトミントンをすることにした。


「ナナミさん、バトミントンできるの?」


クリリが疑わしい目で見てる。


「私はこれでもバトミントンでは負け知らずよ」


私が胸を張って言うと呆れた表情に変わった。


「リバーシの時も同じこと言ってたよ」


そうだったかしら?ホホホ〜。


「そういえば最近丸くなった気がするな。ダイエットなら歩く方がいいぞ。毎日歩いてれば痩せれるさ」


「タケルは何を言ってるのかしら。丸くなったなんて……もう今日からはこんにゃく料理にするからね〜」


ダイエット料理といえばこんにゃくだよね。タケルと一緒に栄養価の高いものばかり食べてたのが原因に違いない。


「俺の勘違いだったよ。丸くない丸くない」


慌てて言ってるけど説得力がない。コンニャク料理は決定だよ!


タケルの家はお屋敷だった。これならクリリも一緒に住めるはずだよ。執事とかいるのかと聞いいたら住んでるのはクリリだけだと言われた。掃除も魔法でしてるから必要がないそうだ。必要ないのに雇うのはもったいないよね。

庭も広いからティーグルも喜んでる。


「ティーグル、飛んでいいよ」


私が言うとティーグルは翼を広げてバサバサと動かし始めた。鳥とは若干違う気がする。これで本当に飛ぶことができるの? 教える親もいない。本能だけで飛ぶの?

初めは数センチ、しかも数十秒くらいだった。これだけ? 内心ガッカリしたけど


「すごーい! ティーグルすごいよ〜」


と褒めてあげた。褒めて伸ばす。これが一番だよね。褒められたティーグルはすごかった。私の期待に応えようと必死で何度も飛んだ。それは飛んでるとは言いがたいほど短い距離だったけどそれでも段々と距離が伸び高さも高くなっていった。

 息があがってきたのでお昼の休憩をとることにした。ティーグルにはゴルギーの焼肉で私たちにはゴルギーのハンバーガーにした。


「ナナミのカバンはドラ◯もんのポケットみたいだよな」


 私がハンバーガーを取り出すとタケルが言った。クリリにはドラ◯もんがよくわからないみたいで首を傾げてる。


「そこまで便利じゃないよ〜〜ドラ◯もんのポケットがあったらどこでもドア出すよ」


「どこでもドアあったら帰れるのにな」


 その後はどこでもドアって異世界でも帰れるのか議論になった。しょうもないことだけど楽しい。


 さあ、食べ終わったら朝の続きだよ〜〜大きな欠伸をしてるティーグルを見てティーグルが飛ぶために手助けになるものがないか百均で探すことにした。


 












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