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12 店舗を借りよう


 やっと終わりが見えてきた。皆さん無料が好きだね。最後の2人は10歳くらいの男の子と女の子。マヨネーズとジャムでいいのかな。悩んでいると2人が手を出してくる。ちょうだいポーズかな。

 鞄の中からマヨネーズとジャムそれから飴とパンを出して渡す。


「これは飴です。この袋から出して食べるのよ。硬いから舐めてね。噛んだらダメだよ」


 マヨネーズやジャムのように使い方を説明した。間違えて包装ごと食べたら大変だから。


「「ありがとう」」


 2人は元気よく走って帰ていった。飴の感想聞きたかったけど仕方ないかな。

 私も商業ギルドに急ぐ。時間は決めてないけどショルトさんが待ってるといけません。



商業ギルドに着くとショルトさんが待ってた。


「すみません。遅くなりました」


「いえ、遅くないですよ。昨日はありがとうございました。おかげで事務仕事が早く片付きました。では、早速店舗を見に行きましょう」


 ショルトさんはとても機嫌がいいです。

 店舗は商業ギルドから歩いて五分くらいの所です。人通りの多い所にある、煉瓦造りの雰囲気の良さそうな建物だった。両隣とも倉庫のようで店舗ではない。中に入ると白を基調とした12畳くらいでこじんまりとしてる。棚も備えつけられてるし、カウンターもある。このまま店が開けるね。


「二階に行ってみましょう」

 カウンターの奥は在庫が置ける部屋になってた。トイレもある。トイレの横が階段になってる。二階に上がるとキッチンがある部屋と寝室が一つと四畳くらいの小さい部屋。寝室の部屋にはベッドやタンスも置いてある。


「このまますぐ住めそうですね」


「新婚ですからね。家具は買い換えると言って全て置いていかれました。いかがでしょうか?」


「はい。よろしくお願いします」


こんなに良い条件の店舗断る人いないよ。これも女神様のおかげなのかな。


「看板はこちらで注文しときましょうか? 値段は金貨2枚になります」


「看板なんてどこに注文したらいいかわからなかったから助かります。」


「店の名前は決まってますか?」


 決まってないよ。そうか、店の名前何にしよう。百均で買った商品だけど100円で売るわけじゃないから、百円均一って名前にはできないし、どうしよう。


「決めてないのなら、《オールド眼鏡ナナミ》はどうですか?」


「ショルトさん、オールド眼鏡だけ売るわけじゃないですよ」


「そうですね。では《マジックショップナナミ》というのはどうでしょう。不思議な品物があるのでいいと思うのですが」


「ん?ナナミはつけなくてもいい気がします。《マジックショップネコ》でお願いします」


「猫の獣人がいるんですか?」


「猫の獣人がいないとつけたらダメなんですか?」


「そういうものです。ここには猫の獣人がいますよって伝えてるんです。獣人嫌いな人もいますから看板でわかるようにしてるんですよ」


 そうだったのか。猫好きなのに残念。ということは今泊まってる宿屋には熊の獣人がいるって事?まだ出会ってないけど、ここに引っ越す前に会えるといいな。


「ではやっぱり《マジックショップナナミ》で決まりですね」


 なんかわからないけど店の名前は《マジックショップナナミ》に決まった。











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