117 ウイングドキャットークリリside
「コ、コレットさん、あれってウイングドキャットですよね?」
お客さんが店からいなくなった時コレットさんに聞く。本で見たことはあるけど、本物は見たことがない。でも猫であの大きさはおかしい。それに.....ナナミさんは気づいてないみたいだったけど、羽みたいなのがあった。
「私も見るのは初めてだからなんとも答えられないけど、多分ウイングドキャットだと思うわ。どうやって手に入れたのかしら。夕飯のためだって言ってたけどタケルさんも変な人よね。普通は猫の代わりにウイングドキャットを連れてこないわよ。虎より凶暴なんだから」
コレットさんは首を傾げてる。
「あんなの手に入れることできるのはプリーモ商会だけだよ。きっと猫を出せって迫られて仕方なくウイングドキャット出したんじゃないかな。結構タケルさん強引だからルイスさんも大変だよね」
猫の代わりになるのがウイングドキャットしかいなかったのだろうか? 犬でも喜んだと思うけどな。
「さっきはおとなしそうだったけど?」
「タケルさんがそばにいたからよ。自分より圧倒的に強いってわかるんだと思うわ。ただ契約したら主人の言うこと聞くって聞いたわ。名前が重要よ! 気に入らないと首を縦に振らないって!」
「名前かぁ。ナナミさんセンスないから。ベスさんのとこの猫の名前もミーって鳴くからミーでどうかって言って却下されてたよ」
これは相談されそうなきがするから何か考えてたほうがいいよな。何がいい? うーん。
「それよりここって貸家でしょう? あんなに大きいペット飼っていいのかしら? もっと大きくなるわよ」
ここは結構大きいから飼うことは可能だと思うけど、許可はおりそうにないよ。だって確か人を乗せて飛べるって聞いたことある位だから相当大きくなるんじゃないかな。
「かなりでかくなるよね?」
「人を乗せて戦うことだってあるんだから竜と同じくらいにはなるでしょうね」
そんなに大きくなるの? 大丈夫かなぁ。
「そういえばタケルさんの竜ってどこにいるのかな。吟遊詩人の歌では勇者は竜に乗って戦うって言ってたけど」
「あれは召喚された竜じゃないかしら。詳しく聞いたことないから想像だけど......いらっしゃいませ」
話の途中でお客さんが入ってきた。冒険者の3人だ。どうやらコレットさんの知り合いらしい。
タケルさんは召喚の魔法も使えるのか。今度教えてもらおう。ーーーでもその前に名前だよなぁ〜。