短編小説・双子
不思議な短編小説です!
時間のある時にさっと読めるショートショート
宜しくお願いします!
私たちは双子の姉妹である。
姉の『空』と妹の『陸』それが私たちの名前だ。
性格も見た目も他人には区別が付かない、そっくりな双子である。
そんな私たちの間では、ある遊びが流行っていた。
入れ代わっても気付かれないか?
そんな遊びである。
友達はおろか両親すらも誰も気付く事などなかった。
あまりに似過ぎている二人。
姉の空は妹の陸に憧れていた。
自分よりも真面目で名前の陸のように地に足がついている安定的な子だ。
妹の陸は姉の空に憧れていた。
自分よりも独創的で名前の空のように天を羽ばたく自由さがある子だ。
そんなお互いの違いも他人や友達、家族からすれば見分けられない他愛もない事なのだ。
私たちは双子。
私は空でもあり陸でもある。
最初はどちらかがどっちかであったのだろう。
今ではそんな事は些細な事である。
お互いがお互いに憧れて、またお互いがお互いに憧れる。
私たちは今無いものが欲しいだけなのだ。
入れ代わり続ける事で私たちは、それを満たし続ける。
誰も気付きはしない。
そんな二人だけの遊び。
そして、いつか…本当の名前を呼ばれる日が来た時が遊びの終焉。
私たちは顔を見合せた。
全く同じ顔。
『私たちを双ではなく個として捉えられる人は現れるのかしら』
自分たちですら、どちらなのか分からなくなっていた。
読んで頂きありがとうございました!
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