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投稿再開だよ~
1ヶ月開けたらお気に入り0に減ったw
「さーて、スケさん。今日も勉強ですよー」
「はいよー、今日は何かいなー」
ギルド員見習いのミリーに言われテーブルから体を起こす。
「昨日までの復習でギルド関係の知識からです」
「ギルドの理念、歴史、ランク制度、依頼の受け方出し方…って理念と歴史っているか?コレ
それに事務の事まで含んでるよな知識的に」
「ギルドの判断ではスケさんは戦闘系のスキルではないので両方を授業するようにと…
それに壊れないからと言ってもタンク系のジョブは無理ですよね、攻撃くらうたびに吹っ飛ばされるようでは前線が安定しませんし」
同じように攻撃もいまいちと言われる、まぁ自覚はあるが。
大体向こうの世界で戦闘系のジョブに就ける人は少ない、一般人なら喧嘩すら危ういのだ。例外としてはクラブ等で鍛えていた剣道部員かアーチェリー部くらいである。
銃はどうしたって?あんなもんこの世界ではあまり役に立たない、動物や一部の対人ならいいが魔獣、魔物、完全武装した騎士には無意味である。
連射できる銃がなく音も大きい、魔獣によっては鉄より堅くしかも柔軟な皮で衝撃すら与えられない。もちろんそんな魔獣の皮や特殊な鉱石等を使った鎧を着込んでいる騎士にも銃はきかず、各村に数丁畑を荒らす大型の動物用に置いてあるくらい。それすら玉の管理や補充、点検等の手間より冒険者を雇った方が同じか安くつくため使われていない。
なんでそんなに詳しいかだって?そりゃ最初にステータスチェックされて説明受けたからだよ。
見た目がスケルトンだから村にはいる前にチェックくらいされるさ。一週間立った今でも一部を除き怖がられているが…
「ちゃんと聞いてますか?」
「聞いてるよ」
例外が目の前にいたりする。
出会いからして彼女は変わり者だった。
まずオーク退治で疲れきって寝てるところに飛び蹴りをされた。
次に驚いて固まってるとオークの解体を始め文句を言ってくる。皮がボロボロで使えない、あちこち傷だらけで綺麗な肉が採れない、内蔵も無理やり引っ張り出したから中で内容物が漏れ出して使えない、もっとうまく狩れ、と。
最後に魔核を渡され、どう言った物か説明された。
魔核があるのが魔獣魔物であり目標討伐の際の目印であり、もしくは換金の対象となっている。
外から調べるための魔法があるが基本ギルドの職員しか使えない。この魔法は魔核の波長を調べ記録するための物で目標以外を討伐してもすぐにわかる…らしい。
実際見たこと無いらしい、まぁ田舎と言ってもいいほどの辺境のギルドに指定討伐の依頼など来ないそうだ。
「またぼーっとして、聞いてるんですか!」
「聞いてるって、ギルドランクだろ?
初心者から始まって下級中級上級、さらに上の超上級。
で、下級中級上級は内部で3段階ランクがある。
初心者から下級は学校の卒業、下級から上はギルドの試験での合格と面接が必要。
超上級はS級とも呼ばれ基本昇格ではなれないと…
なあ、ふと思ったんだが年取った奴が学校ってかなり浮いてるよな」
「…あってます、くそう何で話聞いてないようでしっかり覚えてるんですか。
あと中年以上が学校に行くのは結構な名物化してまして本人も楽に名が売れると喜んでたりします」
「それでいいのか冒険者…いや逆にそれくらいじゃないとやっていけないのか…
えーあとは系統だったよな、冒険者としての系統」
系統はどんな依頼が得意かを表すもので大きく分けて戦闘系、採取系、護衛系、サポートの4つがある。
魔獣魔物の討伐が得意な者は戦闘系。さらに武器が得意なら物理戦闘系、魔法が得意なものは戦闘魔法戦闘系に分けられる。
採取は解体採取と探索採取の二つに、護衛は少し変わって要人護衛と配達に別れる。
この3つを象徴する剣、道具袋、盾を組み合わせた物がギルドマークになっているとのこと。
そう言えば入口にそんな看板付いてたな。
「サポートは本当に特殊でして主にギルド員に近いんです。各系統パーティーが苦手な事を変わりにしたりするんです。
例えば戦闘系ですと脳筋が多いので金銭管理や交渉。
採取系ですと護衛や運搬、場合によってはその場での最低限の調合。
護衛系はそんなに必要としないんですが補助要因や助手ですね。
基本冒険者は各系統に特化していきますのでサポートが居ないと依頼の成功率が下がるんですよ」
「ふーん、でもそれって戦闘系のバカはサポートを下っ端扱いしそうだよな。その辺の対策ってどうなってるんだ?」
交渉で雇ってるのに荷物運びさせた上戦闘にも参加させそうだよな。バカって怖い。
「サポートは準ギルド員として登録されてます。
なのでギルドに活動報告の義務があり、扱いがひどい場合はギルドでサポートを雇うことを禁止してギルドカードにも禁止理由を記入します。
パーティーに一人でも禁止された人がいるとサポートを雇えないようになっているので…」
「ああ、なるほどね。パーティーに入れずソロになり無茶して消えていくってのがギルドの方針か」
「それが理解できるなら大丈夫ですね。でもあんまり広めないでくださいよ?
スカルさんになってもらいたい系統はギルド…って言うか私のオススメでは解体採取かサポートですね」
「自分で獲物を狩って解体採取か…」
「あくまでオススメです。
スキル的に戦闘での死亡もなく採取での未帰還も無いでしょうし。
ただサポートは一定以上のランクと特殊な試験を受けることになるので」
デメリットか…
戦闘系なら稼ぎがよくて腕っぷしがいいなら誰でもできるってとこがメリット。
逆に死んだらお終いってのはどれでも当てはまるけど確率は一番高いし年を取ったら離職する確率が高いのがデメリット。
採取系は1回の依頼料が少なく気候によっては採取量が安定しないことがあるし、確保している採取場所によっては動物などに食い荒らされてしまう。
だが年齢によってはの引退はほぼなく、逆に知識量が多くなるためほかの仕事にも就きやすい。
護衛系は信用第一なので信用を得るまでが大変だがその後は楽になるし、衛兵等ほかの職業に就きやすくなる。
自分の場合は姿形から信用を得るのは難しいだろうけどな。
「そろそろお昼ですね、続きはご飯食べてからにしましょう」
俺は「スキルと魔物についてですよー」と言いながら食堂に向かうミリーの後をゆっくりついて行った。