第二十四話 どいつもこいつも………!
長い長い冬眠から目が覚め、これから春眠に入ろうと思っている玖龍です。
宿題?できてるわけないっしょ←
それでは今回もお楽しみいただければ嬉しいです♪
嗚呼、不愉快だ。
不愉快不愉快。私をなんだと思っている……?
率直にサージャはそう思った。
自分が常識ではありえない行動を繰り返した挙句、他人様のことをまるで『戦闘狂』のような扱いをする。
私が自ら好んで刃を抜き(いや、この場合薙刀を出現させ、か?)、自ら好んであいつに切りかかったみたいではないか。
この際、窓から飛び降りたことについては言及しない。
自分だって似たようなことはしたことがあるし、身体能力の高いものは大体出来ることなのだろう。
しかし――――やはり落下してくる者が「ゴメン」とは言っても、突然攻撃を仕掛けるのは如何なものか。
弁解はされた。が、弁解するぐらいなら最初からすべきでないと思うのだ。
そこでふと気づく。
あぁ、あいつの常識はこれなのか。
それなら合点がいく。
――――世間の常識はあいつの非常識
そういうことなのか。
「なるほど……どこまで行っても愚か者だな」
「?」
ルノが頭上に「?」を大量発生させながら、サージャに尋ねる。
「誰が?」
「問うな。わかれ」
「……なんとなく予想はつく」
「そいつで間違いない」
短く言い渡すと、サージャはすたすた歩き出した。
いつだって大概の男は愚か者だ。
自分に力があると過信し、己が欲望のまま行動する。
サージャの記憶にある男とは――――みんなそれだ。
黒髪優男や金髪、カディムで自分を止めた変態ども。それに父も例外ではない。
父は――――夢と家族を秤にかけた結果、夢を追うことにした責任の無い、情けない男だ。
別に夢を追うこと自体が悪いのではない。
両立できないことがダメなのだ。
父が見捨てた母は――――アレに殺され、私は壊れた。
壊されたのだ。
過去の話をここでするつもりはない。
要するに、男は得てして馬鹿でどうしようもない奴らなのである。
「ねぇ、サージャ?どこ行くの?」
「……」
「ねぇねぇ?」
「……(怒)」
真剣に脳内で男を罵倒しているのも関わらず、ルノがいつもの調子ですり寄ってくる。
――――デリカシーの無い奴だな
ルノにデリカシーを求める方が間違っているのか。
いや、ルノは天然なだけだ。
長年の付き合いによる分析。
あながち間違ってはないはずだ。
これはワザとではなく素。
そう思うことでルノへの感情の高まりは抑えられる。
そもそもルノが脳内を覗けるわけもなく、口に出さないことに関してはわかりようもない。
これは私が悪い。
ルノに怒るのは筋違いと言えよう。
そう思ったので、行先を教えることにした。
「市場に行く」
その後、あいつの後をつける。
この部分は口にしない。
絶対に止められるからだ。
「えー?何しに行くの?出歩いてライトに遭遇したらまずいんじゃないの?」
まずくない。
「……まぁついてく」
「ついて行ってあげるね☆」
……………………。
ついてくるな。
ちらりとジェンを見て、助け舟を要求する。
「……行く。暇だし。」
……………………。
使えない奴らめ。
仕方なく2人を引き連れ、市場へ行くことにした。
……先ほど、クラ―――――この呼び方はあまり気が進まないが、酒の席とはいえ了解してしまったものは仕方がない―――――から貰った、甘い飴を買うために。
ふと思いついたおまけ。多分こんな会話があっただろうなー、なんて。
サージャ(以下サ)「………ところで、そこの。あの飴はどこで配布していたんだ?」
クラディー(以下ク)「……………どーでもいいけどさ、それ質問のつもりならもう少しそれらしい聞き方ってものg」
サ「うん?」
ク「………してくれるとありがたかったりするんだけどなー、なんてことを愚考した次第でありますが、いかがでしょうか姫君」
サ「………嫌。お前に取るような愛想は無い」
ク「ひどっ!人がせっかく慣れない敬語まで使って頼みこんでるのにっ!?」
サ「………それは、お前の事情」
ク「るっさい!!」
特にオチはつきません。←久本くんでしょうか?オチはつかせませんwww