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第4話 早起きにベーコンエッグ

「うわああああああ!勉強会に誘われちゃったああああああ」

ベッドの上でのたうち回り暴れる私。

いつもなら近所の人達の迷惑になるからと、こんなことはしないのだが今日は違う。

なんたってあの理君に勉強会に誘われたのだから。

予定の日は明日、土曜日だ。勉強会が終わったら、ショッピングモールでも行ってランチでもしようかななんて考えていると、ある一つの問題点が頭に浮かぶ。

「私、問題は解けても人に教えるの下手くそなんだけど。ヤバいかもしれない」

私がこのことに初めて気がついたのは中学生時代だった。

その頃仲の良かった友達と勉強会をすることになり、得意教科を教え合う約束をした。

ほかの友達たちは、順調におしえていったが、いざ私の番が来ると、語彙力が消滅した。そのせいで私以外の友達はひどい点数を取り、だんだんと友達が離れていった。

絶対に過去の二の舞にならないために、私はベッドから体を起こし、スマホを起動し、うまい教え方を調べるのであった。


現在の時刻、5時40分。

集合時刻、10時。

楽しみすぎてすごい早い時間に起きてしまった。この空き時間に昨夜調べたことをもう一度暗記する。

20分が経ち、教え方のコツを暗唱できるレベルにまで上げたとき、私は体を起こし、朝食を作りに行く。

両親の分も作るので、今日はフレンチトーストではなく、ベーコンエッグと白米、あとは味噌汁を作る。

早い時間に起きて、今は完全に目が覚めていたのでいつもよりうまく料理ができたと思う。

まだ集合までは2時間以上あるのでゆっくりと食べる。

食べ終わってもまだあと1時間はあるので余裕を持って家を出てそうだ。ゆっくりと服でも選んで家を出よう。

そうやって考えていたが、結局家を出たのは集合時間から30分前だった。家から集合場所まで約30分。ギリギリ遅刻はしなさそうだ。


「ごめん!ちょっと遅れちゃって」

そう。私は遅れたのである。

自分から誘っておいて遅れたのである。そんな私に彼は優しく声をかける。

「いや、これくらいは遅刻ではないよ。

早速、カフェに行こうか」

そう言って彼はカフェの方へと歩く。

私は慌てて彼の横に立つと、彼に合うように歩幅を合わせた。

「今日は僕が教えられるところを教えるよ」

彼がそう提案してくる。私は異論などないので、その意見に賛成する。駅からカフェまでの道のりは、異様に短く感じられた。他愛もない話で笑い、それは楽しい時だった。

カフェに着くと、ドアを開けてくれる。

やっぱり彼はめっちゃ優しいな。

適度な周りの話し声が聞こえる中、私の耳はある一人の人物の声を聞き逃さなかった。

「でさ〜、あの子ホントに〜ウザくない〜?」

「私マジ分かるわみっちゃん」

はたから見ればただの悪口大会に興じているJK。だが、私から見ると地獄絵図である。

中学生時代、私のことをいじめていた人物。

甘超巫山がそこにいた。


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