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暴走能力を持つ主の苦悩  作者: 焼納豆
219/234

(218)結局力技

「ダイヤキング殿。原因は・・・我らでしょう」


「否定できない所が辛いが、これから我が主がこちらに来られて安全な状態を確認して頂く必要がある。作戦上も最終的にはそのようになっていたので、途中経過に多少齟齬があろうが結論を変える訳には行かない!」


 一瞬自分達が助かる可能性が見えた二つの武器なのだがダイヤキングの明確な宣言に怯えているようで、武器なのにカタカタ震えている。


「ダイヤキング殿、ジョーカー殿、こちらの作業は全て終了したが・・・何故未だに自我が存在しているのだ?何なら私が一気に聖魔法で消滅させても良いが?」


 この短い間で失踪した人々を全て癒したハート部隊トップ3が戻ってきており、武器にしてみればあり得ない程の強敵が増加して有無をも言わせず自らを消滅させると宣言しているのだからたまらない。


「少々事情があって、聖魔法の行使は行わずにいたのです」


 今回の現象が起きたのは自分達に原因の一端があると説明したジョーカーと、それを聞いて少し悩んだハート部隊の三人。


「では、ダイヤキング殿ならこの武器の自我を同じような武器に移設する事が出来るのではありませんか?もちろん悪さが出来ない様にする必要がありますが、そこも対応出来るのでしょう?」


「容易ではある」


 錬金術が得意なダイヤ部隊のトップであれば任意の魔道具や武器に今回の武器を練り込む事は容易であり、作り上げた武器の力を外部から抑え込む様な調整も問題ないのでハートクィーンの提案に即答していた。


「であれば、このまま見逃す事はできませんが一部贖罪の意味もあって新たな武器として生まれ変わるのが良いのではないでしょうか?その武器を誰かが使用すれば、色々な経験も出来る訳ですし」


 長期間封印されていた事から、新たな武器として生まれ変わり誰かの所有物となれば多種多様な経験が出来ると言っている。


 但し、仮に誰も来ない異様な森の奥で戦闘して所持者が敗北すれば、その後は自ら移動するような力も失っているので永遠にその場から動けなくなるのだが・・・


「ご主人様も、事情を知れば良い対応だと褒めてくださると思いますよ?」


「そうしよう!!」


 色々と悩み始めていたのだが、ハートクィーンからロイに褒められると聞かされた瞬間に即答しているダイヤキング。


「聞いていたな?お前達は私の力で新たな武器に生まれ変わらせる」


「で、では・・・今後俺達が別れる事が無いように、二つの自我を保ちつつ一つの武器にしてもらう事は出来ないだろうか?」


「・・・容易いな」


 思い起こせば魔槍は男性で魔剣は女性の様な雰囲気の話し方をしていたので、望むのであればそれも吝かではないと機嫌が良いダイヤキングは一気に作業を完了させる。


「どうだ!」


 主であるロイに褒められる期待感から必要以上に力を入れて錬金術を行使した結果・・・ドロドロした雰囲気のある魔剣と魔槍を結合した新たな武器は淡く光り輝く剣に生まれ変わっている。


「フハハハハ、これで我が主からお褒めの言葉を頂けるに違いない。楽しみで仕方がないぞ?では早速クラブの部隊に連絡してこの場にお越し頂くとするか!」


 最早この周辺に脅威が存在する可能性すらなく騒動の原因とも言える魔槍と魔剣は真逆の呼ばれ方、聖剣と呼ばれても遜色ない程の雰囲気を曝け出している。


 程なくしてカード状態の者達に事情を伝え、そこからロイの足元にいるスペードキングに伝達されるとロイがクラブの部隊に抱えられてこの場に到着する。


 この時点で昼を少々回った所であり、予定の夕方よりも遥かに早く呼ばれたロイは何か想定外の事が起きたのかと少しだけ不安そうな表情をしている。


「我が主。ご依頼の件は全て解決しております。例の魔剣と魔槍の成れの果てはこちらですが、こ奴らは例の魔核を入手して力を得ようとしたようです。しかし我が主の非常に慈悲深く慈愛溢れる御威光を受けて自ら生まれ変わる事を希望したのです。ホレ!」


 何故か淡く光っている剣が目の前に刺さっているのが気にはなっていたのだが、突然ダイヤキングが説明後にその剣を軽く蹴ったのを見てダイヤキングがいつも以上におかしくなったのかと思っているロイ。


「「初めまして!」」


 そこに万屋宜しく不思議な声が聞こえたのだが、即座にダイヤキングにダメ出しをされている。


「喧しい!我が主の御前だぞ!!二人同時に話すとは何事だ!!神である我が主と会話できる喜びは分からんでもないが、それでは聞き取り辛いだろうが!弁えろ!!」


 見た目から普通の剣ではない事は明らかなのだが、それでも武器に対して怒鳴っているダイヤキングを見てやはり心配になっているロイ。


「ダイヤキング、色々と大丈夫?」


「こ、これは・・・ありがとうございます。我が主にご心配頂けるなど、これ以上ない程の栄誉!ふ、ふははははは、良し。お前等、続けるが良い!」


 ロイはダイヤキングの頭を心配したのだが、ダイヤキングは心配してもらえた一点だけで有頂天になってしまう。


「あの、私から。私は元魔剣と呼ばれていたものです。相棒の魔槍も共に一つの剣として生まれ変わらせて頂きました!」


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