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家庭
目の前に大柄な男が現れた。遠い遠い親戚らしいその男は身体中からほとばしる様な殺意を垂れ流していた。
私は怯えていた。
「名は」
「な、夏葉」
私はその男に引き取られた。
家に行くとまずお風呂に入れてくれた。
そして温かいごはんが待っていた。
私は泣いた。
「どうして泣いている?」
「お母さんはお風呂もごはんもくれなかったから。嬉しいの。ただ、ただ嬉しい」
ごはんを食べていると男は言った。
「俺は神崎孝宏、お前は今日から神崎夏葉と名乗ると良い」
私はごはんを食べながらとても温かい気持ちになれた。
一つ疑念があった。
冬斗である。
彼は今どうしているんだろう。
答えは直ぐに現れた。
木製の家が爆破された。凄まじい耳鳴りがする。
ガラガラと崩れる音がした。
「夏葉、逃げろ!魔物だ」
電気が切れて真っ暗な部屋で孝宏は叫んだ。
「やあ、久しぶりだな夏葉」
この声は、冬斗。
良かった。無事だったんだ。
「冬斗、生きてたのね」
辺りが火に包まれた。
ふゆ…と
冬斗は孝宏の首を持っていた。
「悪いね夏葉、俺はお前の幸せなんて無粋な物は全て奪う。聞くが良い、我は真宮冬斗。偉大なる魔物の血を受け継いだ世界最強の男、真宮章一郎の息子である」
私の中で何かがキレた。
冬斗オォオォ!
私は気を失った。




