城での謎解きタイムだそうですよ。
謎の黒いモヤによって魔王のチカラを託されたリクト。
誰もいないこの町のコンビニで出会ったゴブリンのような怪物相手に、ついに魔王のチカラが目を覚ますーーーー
おれはコンビニでゴブリンのような化け物に出会った。
そこでおそらく魔王のチカラを解放した。
それから………
気がつくとおれはベッドに横になっていた。
今度は全く知らない天井があった。
体を起こすと周りを見渡した。ベッドの横にある椅子に一人の老人が座って寝ていた。
老「うぅぅむ…むにゃむにゃ……おっ目を覚ましたか少年」
そういうと椅子から立ち上がる老人。
リ「えぇっと、助けてくれて?ありがとうございます?」
老「そうだ。わっしがおぬしを助けた老骨だ。」
リ「ここは?じいさんのお家?ですか?」
老「わしの??」
老「いやいやww違うぞいwww」
老「ここは、おぬしの城じゃい」
おれはまたしても現実を受け止められなかった。
リ「じいさん今、おれの城って言った???」
リ「こんなとこ知らないんですがね?」
老「まぁ、無理もないわい。だが〜ここはおぬしの…"魔王の住む城"じゃよ」
そうだ。おれは魔王としてこっちの世界にやってきた。それはやはり本当だったんだ。
認めたくはないが、魔王になって反転世界とかいう違う世界に来たという、疑問が今頭から消えようとしていた。
いや、認めざる終えなかった。
リ「あのぉ色々というか、めちゃくちゃ聞きたいことが山のようにあるんですが?よろしくて??」
老「よろしくてよ〜さぁ、何から聞いてやろうかのぉ」
リ「じゃあまずおれはたしか、コンビニで意識を失って、あの時どうなったんだ?」
老「なーに簡単なことじゃよ。わしがここまでもってきたんじゃあ」
リ「いやいや、もっと詳しく!おれのいた町には人っ子一人居なかったじゃないか!それもめっちゃ気になることなんだけど?」
老「まぁまぁ、一個ずつ聞いてやるから落ち着けぃ」
老「コンビニに転がっておったお前さんを見つけることが出来たのは、完全に消滅したはずのアノ都市で膨大な魔力反応を感知したからじゃ。」
リ「消滅した都市…おれの住んでた町が…完全に消滅した都市だって言うのかあんた……」
リ「どういうことだよ!ここはどこなんだよ!反転世界ってなんだよ!魔王のチカラってなんだよ!全部訳わかんねーよ!!!」
老「…やはりまだ召喚されて間もないようじゃな…仕方ないが、ゆっくり聞け」
老「ここは、"反転世界"おぬしが生まれて19年間過ごした世界とは違う…この世界は、それとは完全に別の世界じゃ」
リ「そんな、、じゃあ元の世界には帰れないのか⁈」
老「まぁ、帰るのには、リアリティーはないのぉ…」
リ「そんな……家族や友達にも会えないってのか…反転世界ってなんなんだよ…」
老「こっちの世界では、それぞれの役職が決まっておる。故におぬしは、"魔王"じゃ」
リ「役職?なんだ??RPGの世界か???普通に生きることはできないのか⁈」
老「普通に生きておれば良い。魔王としてな。役職など、所詮この世界で生きるための肩書きじゃよ」
リ「生きるために肩書きなんているのか⁈この世界は!」
老「まぁまぁ、落ち着けぃ。そもそもなぜおぬしが反転世界にきたのかのおおよそを教えておく必要がありそうじゃな。」
リ「それもそうだな…なんで反転世界とかいうのにおれは…」
老「この反転世界に来る者には決まって自分への憎悪、嫌悪、つまり自分の気に食わんと思っていることへの追い討ち。思いつめなどによって、ステータスが危険値のピークを超えると強制的にこちらの世界に回されてくる。」
老「おぬしもなにか、思いつめていたことがあったのではないのかい?」
リ「おれは、欲しかったのかもしれない…」
リ「人より凄くて…人が羨むような…そんな何かが…」
老「まぁ、ヒトじゃからなぁ。そりゃあ他より上に。他より強くありたいものじゃ。それは自然なことじゃが、おぬしのその思いはそれほどまでに深くコンプレックスだったのかのぉ」
リ「そうだな…おれには何もなかったからな…何か一つでいいから欲しかったんだろうな…」
リ「おれが一番である何かが」
どうもこんにちはこんばんはおはようございます。
作者の夜空綺礼です。
「こちらの世界では魔王と学生やってますが?」も3部目に入りまして助けてくれたとかいうお爺さんとリクトの会話の中で謎だった部分が少しずつ解かれ始めてはおりますが、4部目もおそらくじいさんとの会話。もう少し続いていきそうですね〜
そして!城の外に出て"反転世界とやらとは"というところに少しずつ踏み込んで行くそうです!
では、お楽しみに〜