俺魔王だけど勇者パーティー入るわ
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かつて、人と魔が交わり存在していた時代。
その安定を乱す魔王が天高くから現れこう言った。
これから暇潰しにこの世界を滅ぼす、殺されたくないのならこの世の支配をすべて魔の物に引き渡せ!
その言葉に全ての人族は怒り、悲しみに暮れ......絶望した。
そして、世界には魔物が溢れ、王都は陥落し、魔の都市となり、王城は魔王城となった。
しかし、人族は決して、あきらめなかった。
やがて勇者と後に呼ばれる少年、ユージーが山奥の村で生まれる。
ユージーは成長し力を付け、勇敢に魔族や魔物を相手に戦っていった。
そしてユージーが勇者と呼ばれるまでに成長したころ、とうとうユージーは魔王城へ向けて出発した。
力強い仲間を手に入れ、旅をし、とうとう魔王城へとたどり着く。
苦戦するもなんとかユージーは相討ちに持っていき魔王を倒す事に成功する。
そして世界は平和に包まれた。
しかしそれはいっときの平和でしかない。
それからは魔王100年ごとに人間界に出現するようになった。
魔王が現れれば勇者も現れ、勇者は魔王と相打ちに、またまた魔王が現れればまた勇者と魔王は相打ちに、という時代が永遠に続いた。
この世界、ヴェルニアは刻々と滅びへと向かっていた。
その、大勢死んでいった中の勇者と魔王の中に一組だけいつまでも語り継がれるようになった二人がいた
人類最後の勇者アイリス
同じく、魔族最後の王ディアブル
彼らの名前は永遠に語り継がれた
詩人や商人、貴族や王族まで、もちろん庶民まで広まった
間族にも、魔物にも、漁人族にも、獣人族にも、土精族にも、長耳族にも、小人族にも
そう、本当に全ての知恵ある物に広まり、語り継がれた
かつて存在していた二人は既にこの世界の理にそって滅びている
そして、そんなにも広く広まり、語り継がれた理由は―――――
◆◇◆◇◆◇◆◇
俺は魔王だ。
名前はディアブルだ。
魔王だけど人間と姿は変わらない。
というか間族自体がそもそも人間と見た目が同じだ。
そうだな...趣味はダンジョンを造ることか...、あとは戦う事。
そんでもって俺には家族と言える物がいない。
まあそこまで寂しくはない。
魔王は天から現れ、お決まりのセリフを言いたくもなく言いやりたくもなく世界制服をしなければいけない。
とにかく言えるのはくそ食らえな職業だ、ということ。
目覚めたらそこは怯える人達と尊敬の眼差しを向けてくる魔の者達だ。
まあ、他の魔王なら乗り気で世界制服をやってたんだろうが...俺は違う。
世界制服は確かに興味があるがそれよりも勇者と戦ってみたい。
俺は戦いに、戦闘に飢えている。
だからこそ俺と同等に戦える勇者を探している。
いや、探していると言うより待っている。
勇者が来るのを今か今かと、デートの待ち合わせの時の恋人のように。
まあ、実際調査してみると勇者は女性だったのであながち間違ってはいないが。
それとかなり美人だった。
言いきれるのは勇者が産まれてここ16年、ずっと影から見守って来たからだ。
というか今も見てきた。
ついでにステータスも鑑定スキルでチョイと覗いてきた。
ああ、そう、この世界にはステータスやらスキルなどが存在する。
存在するっていうか俺が作った。
なんのためかって言うと勇者が自分の成長を数値的に認識し、やる気を出すためである。
どうだ、すごいだろ。
こんなこと出来るのって神か魔王くらいしか出来ないぞ?
とまあこんな感じで勇者の士気を上げているのだ。
ヤバい、俺スゲー。
......ゴホン、えー話を進める。
ここは魔王らしく行こうじゃないか。
ちなみに勇者のステータスはこんな感じ。
名前<アストラ-アイリス>
Lv. 3
職業 勇者
<ステータス>
体力 96
攻撃力 29
魔力 54
防御力 35
瞬発力 2609063(Max)(壊れた足によりステータス+Max)
<仕様可能魔法および特技>
炎魔法Lv2、水魔法Lv1、回復魔法Lv3、聖剣保持可能、聖剣仕様可能、
<所持している称号>
民を救う者、魔王を滅ぼす者、壊れた足、運を手放す者[運をほかの人に常時分ける]
んで、俺のステータス
名前<ディアブル>
Lv.89
職業 魔王
<ステータス>
体力 9999 +9999 (+3000)(+200%)
攻撃力 9893 +9893 (+200%)
魔力 7729 +7729 (+200%)
防御力 8920 +8920 (+200%)
瞬発力 8230 +8230 (+200%)
<仕様可能魔法および特技>
炎魔法LvMax、水魔法LvMax、風魔法LvMax、土魔法LvMax、氷魔法LvMax、闇魔法LvMax、光魔法Lv19
聖魔法Lv10、雷魔法LvMax外道魔法LvMax神聖魔法Lv8、物理耐性Lv75魔法耐性Lv82、
毒耐性Lv65、不意討ち無効、魔法命中率200%アップ、補助魔法効果200%アップ
全属性魔法威力200%アップ、ステータス常時200%アップ、魔王補正[勇者と戦うとき体力アップ][追加HP常時3000アップ]
高速再生Lv10、思考加速Lv10、火炎ブレス、魔王の波動、恐怖の魔眼、石化の魔眼、転移LvMax
<所持している称号>
滅ぼす者、勇者を討ち取る者、魔物魔族の王、まとめる者、支配者、世を征する者、優しい魔王
である。
なんかこのステータス比べるとめちゃくちゃ嫌になってくる。
なにがって?そりゃあもちろんいつになったら勇者が俺とまともに戦えるか、だ。
はっきり言って勇者は弱すぎる。そして無駄に速い。
そう、この勇者、瞬発力だけは異常に半端ない。
2609063もある。
つまり、当たらなければどうということはないが、そもそも攻撃力が低いので俺にダメージが入らない。
そして俺も勇者に攻撃が当たらないからダメージは入らないだろう。
ただ、勇者には運を手放す者、という称号があるからもしかしたら当たるかもしれない。
よってまともに戦えない。
ちなみに凡人の成人男性で平均ステータスは100だからな。
兵士でも300くらいだ。
なぜ勇者なのに凡人より瞬発力以外が弱いのかわからない、いや、まじで。
お、どうやら勇者が始まりのダンジョンに入ったようだ。
目の前の水晶にダンジョンに入っていく勇者が映っている。
ほぅ、勇者の前にスライム5体。
ちなみに未だに逃げてばっかなので実戦と言える実戦はしてない。
...........あ、やばっ!勇者追い詰められてる!?
あ!やられるな!そこ!そこだっ!よしよし、なんとか倒したか...危なかった
ってちょっとまて!?なぜ毒の沼地を泳ぐ!?それ死ぬヤツ!?ちょっ!なんで一本道なのに隠し通路見つけてわざわざ毒の沼地を泳ぎだす!?
そっちなにも無いんだけど!?
そっち危ないから俺がふさいどいたのに!?
くっそ!死んじゃうじゃないか!
ヤバい!
転移っ!
ふぃー、危なかった......
とりあえずこの摘まんだ勇者を回復して、と。
ったくなにやってんだか。
そのまま一本道まで連れ戻す。
じたばた騒いでいるが関係ない。
というかなんで喋んないの?
............あ、やべ。
えり掴んでたから息出来なかったのか。
とりあえず下ろしてやる。
「なにすんのよ!私は勇者よ!?絶対あの奥に宝物があったに違いないのに!あんな毒私には通用しないわ!」
「それにあんたなんなのよ!?私の冒険を邪魔して!私のモットーは寄り道よ!それ知っときなさい!」
毒が効いていて、死にそうだったから助けたのに......
なにそれ!モットーが寄り道の勇者ってだめだろ!早く魔王城攻めてこいよ!
さらにさ!毒の沼地泳ぐなよ!
沼地だよ!?泥だよ!水分確かに豊富だけど沼地だからね!?なんかこの勇者残念オーラが漂ってくるんだけど。
それもかなり!
とりあえず忠告はしておこう。
「お前にはが死ぬの俺が困る、だから死ぬな、毒の沼地は入るな、お前が死ぬと俺の生きている意味が無くなる。俺の人生にはお前が必要なんだ。」
嘘偽りなんて一切ない、この世界では死んだらそれまで、死んだらそのまま終わりを意味する。
死者の蘇生なんて出来ない。
そんな魔法は無いのだ。
なので死なれては戦えなくなる。
それでは困るのだ。
ん?どうした?勇者の顔が赤いな?
「病気か?大丈夫か?熱があるのか?」
手をおでこに当てるとかなりの熱さだ。
どうしたものか...俺は基本的には病気にかからないのでそれは専門外だ。
魔法では病気は治せん。
「違うっ!」
ブンッ
俺の右頬に拳が迫ってくる。
まあ、痛くないんだけどさ。
ビックリはするんだよ?
「わっ!私のお供がしたいのならいいわよ!?ただあのっ...なんでもないっ!」
なんだよっ!?
さっきから殴ってきて!
人間とはよく解らないな。
それとさりげなく俺を仲間にしようとしてないか?
俺、魔王なんですけど...?
まあ、このままだとなにしでかすかわからんしとりあえず近くで見守ってあげることにしよう。
うん、そうしよう。
絶対とんちんかんなとこ行ったりしそうだし!
というか既に毒の沼地泳ごうとか言ってるし!
たぶんこのあとマグマ泳ごうとするでしょっ!
絶対こいつならやりかねん!
そもそも正規ルートから外れるなよ!
俺結構簡単にしたんだよ!?このダンジョン!
なのに!なぜ死にかける!
もうこいつが俺が壊した罠直して自分で引っ掛かる未来が簡単に予想できる!
今だってまた飛び込もうと...........!?
「じゃあ泳いで向こう岸まで行きますか!」
と勇者は言うと毒の沼地に飛び込んだ。
「とうっ!」
「ガボガボっ!ちょっ!やばい!助けっ!......ブクブクブクブク............」
...............こいつは!
なんか頭痛くなってきた......。
はぁ、なんでこの時代に産まれてきたんだろ?
これ絶対魔王としてはハズレだよなぁ。
まあとりあえず
「お前はなんで毒の沼地を!沼地を泳ごうとするんだっ!!??」
この勇者俺と戦えるようになるのか!?
こうして勇者パーティーは一人目のメンバーを向かい入れ魔王城を目指す。
はっきり言って、魔王の心は不安でいっぱいだった。




