第54話 世界情勢1944―2
この時期とても忙しくて更新が遅れました。
来週は、土日にきちんと更新予定です。
シンガポールを落させた日本軍は、一月を使い、都市としての機能を復活させた。
軍の管制下に置かれているため、多少の不自由はあったが、都市の人びとはきとんと生活を行っていた。
イギリス人だからといって、軍に捕まえられるような事は無かった。だが、常に監視されていはいたが。
末端の兵士らは、時々外国人と問題を起こす事もあったが正式に調査され、日本兵が原因の時には、罰されていたという。
6/21に上陸した上陸師団はスマトラ島を一挙に攻略した。
7月の頭には、都市パレンバンを陥落させ、そして7/15には、スマトラ島全体を支配下に置いた。
元々スマトラ島は、シンガポールでの戦いに守備隊の半分以上の一個大隊を派遣していたため、歩兵三個中隊しか居なかったのだ。
奇襲をかけたイギリス軍によって戦闘は、数回起こったがほとんどの場合、日本軍ひるまず反撃をした。
そして、あっという間にイギリス軍は負けていったのだ。
1944年8月の時点では、イギリスはどこの戦線でも負けっぱなしだった。
最後に勝ったのは、アフリカを取り返した時だった。といっても枢軸国の部隊(ドイツ、イタリア)の撤退に合わせて進軍しただけであるが。
オーバーロード作戦の最初の難関であるノルマンディー上陸作戦を失敗してしまったのだ。
それに加え、日本に対して打撃を与え、アメリカからの援助を期待した軍部の立てた作戦、マレー作戦では、3倍の兵力で挑んだにも関わらず、返り討ちにあった。
さらには、と東洋のジブラルタルと言われている最重要拠点のひとつシンガポールも失ってしまったのだ。
そもそも対日戦に参戦することに反対していた首相チャーチルは、これ以上アジアでイギリスに被害が出るのを押さえるべく動き出した。
ただでさえ、本国が危ない状況に陥っているのに、アジアでも戦わなければいけなくなるのをどうにかするために。
イギリス本国には、どうして日本軍にマレー作戦で負けたかが分からなかった。
マレー作戦に参加した兵士のほとんどは、日本の捕虜となり、満州の収容所にいたのだ。
その為、原因がはっきりとはしなかったのだ。
イギリスの秘密情報部、通称:SIS からの報告では連合軍の主力戦車マチルダⅡは、簡単に撃破されてしまっている事が分かった。
そこから、日本軍は強力な戦車を保有していることがイギリスに知られる事となったのである。
シンガポールでもSISの諜報員が仕事を行っていた。
出来てから3年目の日本軍戦略諜報軍では、人材が足りず、それに対処仕切れては居なかった。
だが、いくらかのSISは捕まっていた。
日本の決して略諜報軍も無能では無いのだ。
シンガポールで商人として活動中のSISの一人は、その戦車が2式戦車という名前であることをつとめた。それは、タイプ2として、イギリス本国に伝えられた。
商船の船員をする別のSISは、たまたまシンガポールの市内のホテルに攻防戦の時にいた。そこで見た戦車を報告したのだ。
その報告からは、日本軍の戦車は、とても速いという報告が送られた。そこでこのSISの諜報員が見たのは、国防軍の90式戦車だったのだが、この絵付きの報告書は別の報告と混乱させることになったのだった。
ドイツのティーガー戦車とも違う日本軍の戦車だということは、新たに分かったのであった。
それがイギリス本国で整理せれ、9月までに分かった事である。
ただ、それが日本で独自に開発されたものだとは、SISの誰もが思わなかった。何らかの方法でドイツから輸入されたもの、もしくは、ドイツから設計図もらい日本で作ったらものだと思われた。当時の日本には強力な戦車が作れるはずが無いと信じられていたからである。
表向きは、ドイツと関係が悪い同盟国と思われている日本は、本当はドイツと親しいのでは無いかと疑われたのだ。
しかし、どのように調査したところでSISや、その他の諜報員もドイツからは、その証拠を見つけられなかった。
本当にドイツと日本は、親しいのかという疑問がわいていた頃にドイツに浸透中のスパイが重大な発見をした。
準枢軸国のスペインが遂に参戦するかもしれないという情報が入った。
ヒトラー率いるドイツは、ヨーロッパの穀倉地帯であるソビエトのウクライナ地方、さらには、その先の油田地帯を制圧していた。
その為、スペインのフランコ国家元首の無理な要求をヒトラーは、承認したのである。
無理な要求とは、参戦してほしいなら武器、弾薬、穀物、油を寄越せということである。
それを満たせるだけの力がドイツには、あったのである。
さらには、スペインのフランコ国家元首を参戦に導いたの理由は、連合軍のノルマンディー上陸作戦の失敗、アジアのマレー作戦の失敗等、多々あったのだ。
イギリスからしたらスペインまで参加されたらどうしようもなかったのだ。
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