第53話 マレー作戦―9(シンガポール攻略作戦)
最近忙しくて更新遅れています。すいません
来週は、土日まで更新出来ません。
――5/20――3:00――
連合国軍は、日本軍の圧倒的な火力により戦闘開始から一日立たずして、五分の一の兵士は亡くなり、それも合わせて三分の一の兵士は、戦闘が出来ない状態になっていた。
これに何らかの傷を負った兵士も加えれば、全軍の7割近い兵士が怪我を負った事になるほど、負傷者を出していた。
ステファン・ブロードベント少将自身は、夜襲をかけるなどという卑怯な事は、したくなかった。しかし、それぐらいしか自分達に出来る事が無かったので仕方なく参謀に許可をだしたのだった。
ステファン・ブロードベント少将は、元自分の部隊の歩兵中隊に、各歩兵一個小隊ごとに夜襲をかけるように命じた。
――4:00――
歩兵五個小隊を夜襲に出したイギリス軍の陣地に戻ってきた兵士は、合わせて二個小隊にも満たなかった。
一個小隊は、運悪く国防軍第18旅団こと、陸軍特殊第1旅団に夜襲を仕掛けてしまったのだ。
国防軍は、暗視スコープを当然装備している。
その為、見張りの兵士に近付く前に見つかり、夜襲をかける前に攻撃を受けてやられてしまったのだ。
この報告を無線で連絡を受けた他の部隊は、警戒を強固にしていた。
その為、夜襲を仕掛けたら返り討ちにあってしまう部隊もあった。
無事に帰った二個小隊弱の兵士は、連絡を行く前に夜襲をかけていた部隊の一個小隊とその他のは部隊の生き残った兵士達だけであった。
――6:00――
再び日本軍は、進軍を開始した。
小数であり、装備も、練度も劣っている連合国軍は、どの防衛ラインも守りきることは、出来なかった。
日本軍のは被害はほとんど無かった。戦車を前にだし、敵の機銃や、砲撃を受けていたからだ。砲撃といっても迫撃砲にも及ばない山砲ぐらいのものだ。
日本軍から死守する前に逃げ出す守備隊もあった。実践経験も無いどころか、戦闘訓練を完了していない部隊では、仕方の無い話ではあるが。
――11:00――
イギリス軍は、どうしようも無くなり、市内にまで撤退を遂に決意した。
ステファン・ブロードベント少将下の士官も前線視察に行ったきり戻らないものを次第に増えていった。
さらに、戦えば、戦うほど被害が増えるという悪循環に陥っていたため、それをどうにかしようとしたのである。
市内の入り口は町にあった車で封鎖し、ビルの屋上にはスナイパーを配置した。
それぐらいしかやることは、出来なかった。
すぐに日本軍は追撃をしてきたからだ。
――12:00――
日本軍は、シンガポール市内に突入した。
市の入り口を封鎖した車は、戦車砲によって吹き飛ばされた。配置したスナイパーは、逆に返り討ちにあってしまっていた。
圧倒的な数と、戦車という火力を持ち合わせた日本軍の前に、戦える兵力が怪我をした兵士を含めて二個大隊にまで減っていた連合国軍は、降伏した。
それは、12:45の事だった。
パーシバル中将率いる部隊が降伏をした時に、少将に任命された時に、コボルト要塞が陥落した時に、
「なんとしてでもシンガポールは、防衛せよ」
と本国から繰り返し命令されたステファン・ブロードベント少将には、苦渋の決断だったに違いなかった。
――15:00――
降伏したステファン・ブロードベント少将と山下中将は、降伏会談を行っていた。
場所はというとなんと、戦艦武蔵だ。
普通なら陸軍の降伏会談は、陸で行われそうなものである。
完全に反撃する能力を奪われたシンガポールの軍港の中に停泊する戦艦武蔵の甲板でだ。
武蔵の周りには、4隻の金剛型戦艦が停泊するという豪華な構成になっていた。
戦艦武蔵の甲板が選ばれたのは、単に安全を考慮したからという理由だ。市街地や、イギリス軍の司令部だったところなどでは、武器を隠した兵士がいる危険性があったからだ。
この会談は、海軍側から小沢治三郎中将もきちんと参加しており公開された写真に写っている。
公開された写真には、ステファン・ブロードベント少将、山下中将、小沢治中将と並んだ状態で写っていた。
この写真は、日本各地の新聞にのり、日本人に陸軍と海軍の仲は、良くなったと思わせる効果があったとか、無かったとか。
この写真は、『連合艦隊旗艦戦艦武蔵の甲板にて』という題名で公表がされていた。しかし、戦艦武蔵の部分は、ほとんど写っていないのだ。
背後には、金剛型戦艦と思われる戦艦2隻が写っているいるだけなのだ。
これが実に巧妙な所だ、と後世に言われるところとなる。自国の最新鋭戦艦で撮った写真なのにその戦艦を写さなかったと。秘密をきちんと守っていると。
戦後、ステファン・ブロードベント少将の証言や、その他の多くの兵士らからの証言により、やはり戦艦武蔵上で撮られた写真であると決定された。他の金剛型戦艦から撮ったのではないかという噂があったからそのような調査が行われる事となったのだ。
これは、各国のスパイには、新たなエサとなった。新たな驚異となる中将二人の名前が大々的に世界に知れ渡る事となった。
イギリスはもちろん、オーストラリア、アメリカでも警戒される事となった。
感想&ご意見&何でもお待ちしています。( ≧∀≦)ノ
ブックマーク登録と評価お願いします(^-^)/




