第41話 南支那海海戦―1
第39話で小澤治三郎中将が分けた艦隊の編成を替えました。
船団護衛に戦艦2隻、重巡洋艦2隻にしました。
イギリス東洋艦隊を中心とするイギリス、アメリカ、オーストラリア、オランダ海軍の士気は、ドン底にまで落ちていた。
突如、味方の駆逐艦ジュピターは魚雷攻撃でやられ、その後直ぐにアメリカの駆逐艦ポープも同じく魚雷攻撃でやられた。敵の魚雷の威力は、とても高いらしく、どちらの駆逐艦も10分たたらずで沈んでいった。
しかも、敵潜水艦すら発見出来なかったのだ。
その後には、イギリス海軍誇るR級戦艦ロイヤル・オークが、敵潜水艦つまり、日本軍の潜水艦にまたも魚雷攻撃された。
艦そのものが、沈むよう深刻なダメージは受けなかったが、舵の不調スクリューの破損という被害を受け、シンガポールに帰っていった。
その後、東洋艦隊唯一の航空母艦であるインドミタブルも魚雷攻撃を受けた。空母インドミタブルは、ちょうど航空機の発艦準備をしていた。その為、甲板には、電撃機がいた。
電撃機とは、腹に特大の魚雷を抱いていて、その魚雷で戦艦以外の艦に大ダメージを与える機だ。
それが自分の艦の甲板で誘爆したらどうなるかは言わずとわかるだろう。
そのため、空母インドミタブルは、30分もしないで沈んでいった。
そんなのを見せられたらたまったものじゃない。駆逐艦では、発狂する水兵もいたらしい。
だが、優秀な連合国軍の水兵達は、一時間ほどで何とか落ち着きを取り戻す事ができた。
さらに30分後には、戦艦プリンス・オブ・ウェールズの水上レーダーに反応があった。
リーチ艦長
「戦闘用急げ~~。」
水兵A
「レーダーの反応からすると、敵の戦艦級は、3隻も大型艦がいます。」
リーチ艦長
「なに!?3隻もだと!大型艦が!」
水兵A
「はい、レーダーでは、そうです。
上の見張り員からの報告は、まだ無いので実際にほんとうかは、分かりません。」
この時代レーダーは、頻繁に故障を起こしたりするため、信用はイマイチだったのである。
リーチ艦長
「分かった。下がってよい。」
水兵A
「はい!」
リーチ艦長
「フィリップス中将、敵艦隊を発見しました。大型艦が3隻もいるそうです。」
フィリップス中将
「相手は、ジャップの戦艦だ。この新型の戦艦プリンス・オブ・ウェールズは、絶対に負けん。
このまま、正面から行けば、4連装砲の餌食になるだけだ。」
リーチ艦長
「そうなるといいんですけど。」
フィリップス中将
「やけに、弱気だなリーチ艦長。
いつもの勢いはどうしたんだ。」
リーチ艦長
「いえ、問題ないです。少し嫌な予感がしただけです。変なもの取りつかれているような気がしてならないんです。」
フィリップス中将
「ゴーストなんて居るわけないじゃないか。
潜水艦の時に疲れがたまっただけじゃないのか。
今は、そんなことは言っていられない。
落ち着いて、いや、いつもどうり勇ましくやってくれ。」
リーチ艦長
「了解です。フィリップス中将。」
フィリップス中将
「大部前の情報だが、日本海軍は魚雷攻撃が好きらしい。駆逐艦には、しっかりと守ように伝えてくれ。」
水兵B
「了解です。」
フィリップス中将
「君がしっかりしないとな。」
リーチ艦長
「はい!」
フィリップス中将
「戦闘にこの戦艦プリンス・オブ・ウェールズ、次に巡洋戦艦レパルス、その後ろに重巡洋艦エクセター、コンウォールそれにアメリカ海軍のニューオリンズ、ペンサコーラさらにオーストラリア海軍のオーストラリアを戦列に加えろ。
軽巡洋艦モーリシャス、ダーバン、ドラゴン、さらにオランダ海軍のジャワおよび、その他の駆逐艦は、敵に接近して攻撃せよ。
はっきり言って戦艦の防衛に役立つわけでもないからな。」
リーチ艦長
「速やかに、戦列を変形させろ!」
水兵C
「報告です!
適艦隊を発見しました。
敵は、戦艦3隻です。その内1隻は、新型の戦艦です。
残りの2隻は、Type,KONNGOUと思われます。以前見た写真とは少し違いますのではっきりとは分かりません。
敵艦隊との距離は約35,000mです。」
リーチ艦長
「ジャップの新型戦艦か。たしかType,YAMATOだったかな。」
フィリップス中将
「そうだ。敵の新型戦艦Type,YAMATOだ。
敵は、16インチ砲搭載戦艦だ。
アメリカの新型戦艦と同じだ。
注意しなければならないな。」
リーチ艦長
「了解です!」
フィリップス中将
「やつの巡洋戦艦レパルスの15インチ砲でも貫けるか怪しいところだ。
われわれは、軽巡、駆逐艦の盾となるんだ。
そうすれば、輸送船団を必ず壊滅させられるだろう。
この艦隊は、高速なのが大切なのだろ。
さっさと逃げ切るぞ。
進路を30゜左に傾けろ。」
水兵D
「敵先頭艦、
主砲の最大射程に入りました。」
リーチ艦長
「まだ、撃つな。23,000mを切った段階で射撃を開始する。それまで持ち場で待機。」
水兵D
「もうすぐ、敵先頭艦との距離30,000mきります。」
リーチ艦長
「分かった。」
『バキューーーーーーーーーーーーーーン』
水兵D
「てっ敵先頭艦射撃開始しました。」
リーチ艦長
「やつらは、この距離から当たると思っているのか。
焦っているのか(´∀`)馬鹿め。」
『ズドーーーーーーーーーーーーーーーン』
水兵D
「結構近いです。
着弾地点との距離およそ200mです。」
リーチ艦長
「たまたまだ。
この距離で当たるわけないだろ。」
※1944年2月現在大和型戦艦は、レーダー射撃を取り入れた為、遠距離つまり、30,000m以上でも命中率が向上した。
しかし、やはり25,000m以上より敵艦と距離が離れると大幅に命中率が下がることは避けられなかったのだ。特に航行中はその影響が大きいのだ。
『バキューーーーーーーーーーーーーーン』
水兵D
「敵先頭艦、ふたたび撃ちました。」
リーチ艦長
「分かっている。敵との距離はどれくらいだ。」
水兵D
「敵との距『ズドーーーーーーーーーーーーーーーン』
ひっ。」
リーチ艦長
「敵艦との距離は、いくつだ(`Д´)ノ 」
水兵D
「はっ、はい!てっ敵先頭艦との距離は、現在27,000mです。」
リーチ艦長
「一番主砲の左砲から順に射撃を開始。
敵との距離を修正したがらやっていけ。」
水兵D
「「「 了解です。 」」」
リーチ艦長
「砲術長、準備ができしだい砲撃を開始する。」
水兵C
「艦長、敵艦進路変更しました。
この戦艦プリンス・オブ・ウェールズの右舷前方30゜から段々正面に向かっています。
現在、右舷前方25゜に敵先頭艦います。」
リーチ艦長
「わがプリンス・オブ・ウェールズの頭を抑えようというのだな。
敵の指揮官も間抜けではないようですねフィリップス中将。」
フィリップス中将
「気を抜くなよリーチ艦長。」
リーチ艦長
「分かっていますフィリップス中将。
巡洋戦艦レパルスに通達。
敵先頭艦に主砲は、集中せよ。
と伝えてくれ。もう無線を使っても構わん。」
水兵E
「了解です。」
砲術長
「目標に照準合わせました。
いつでも撃てますよ、艦長。」
リーチ艦長
「よぅし、一番主砲の左砲撃てぇーー」
『ズキューーーーーーーーーーーーーーーーン』
ここに史上最後の戦艦同士の艦隊決戦が始まるのだった。
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