第21話 第二次ハワイ攻撃
――午後3時13分――
パールハーバーの軍港のとある所で基地復興の指揮を執っているスプールアンス少将の所に兵士が駆け込んできた。
「失礼します!
哨戒に出していた第163飛行偵察小隊のカタリナ型飛行挺から連絡です。
オアフ島の北西約90kmの所で日本軍大編隊と遭遇とのことです。
その後、連絡はとれなくなりました。」
「了解だ。
ハワイ諸島の全航空部隊に連絡をせよ。
上がれる機体から順に空に上がれと。ハワイを守るんだ。」
「はっ!伝えてまいります。」
「ウ~ン(-_-;)なんだか嫌な予感がする。」
そう言って椅子に座りスプールアンス少将は考え始めた。
「なあ、ダビンソン中佐敵の目標はなんだと思うかね。」
「私には分からないです。スプールアンス少将こそ何か思い付かないのですか。
私は、夜勤開けのせいでほとんど寝ていなかったのでして、頭が働いていません。」
そう。このダビンソン中佐は、夜勤の中佐として、キンメル長官を呼んだ本人である。
彼は、たまたま窓際に居たため窓から外に吹き飛ばされ、足の骨折だけですんだのだ。
彼はその時司令部に居た中で、唯一助かったのだ。
このとき、スプールアンス少将は考えていた。彼らの飛行機は、朝攻撃をしに来て、そして今来た。
彼らの空母部隊は、まだ真珠湾から離れているから一回目と二回目の攻撃の間の時間が、こんなに開いてしまったのだと。
スプールアンス少将は、頭をフル回転させた。
日本軍の空母は、大型空4隻のうち2隻が最新型。その他に中型空母が2隻、小型空母2隻あったと思い出した。
アメリカでは飛龍と蒼龍は、中型空母として数えられていたのだ。
彼らは、自分達の艦隊を失いたくないから、ハワイに近付いて来ないのだと、そういうふうにスプールアンス少将は考えた。
「ダビンソン中佐分かったぞ!!
ジャップのやつらは臆病だ。
自分達の艦隊を失うのが怖いから直接戦艦で攻めて来ないんだ。
だからジャップは、こんな姑息な手段を使ってくるんだ。
許せないぞ!!」
この時アメリカは、海軍は大艦巨砲主義と取っていたのだ。
もちろんスプールアンス少将もその考えだったのだ。
「確かにそうですねスプールアンス少将。
対空砲の装備を急ぎましょう。
そうだ。戦艦の主砲を空に向けて撃ってみてはどうでしょう。
敵の爆撃機は逃げて行くんじゃないですか。
臆病なジャップのパイロットが逃げないわけないでしょう!
まあ、戦艦の主砲の弾が爆撃機に当たるわけないですけどね。」
「それはそうだな。
とりあえず急いで準備させよう。」
―午後3時27分――
オアフ島上空にハワイ攻撃隊がついた時、
第二次ハワイ攻撃隊総指揮官の淵田美津雄空軍大佐が各機に対して、無線で、『全戦闘機は攻撃を開始せよ!爆撃機は敵迎撃機から絶対に逃げ切るように。爆撃出来るならやってもいいぞ。但し、絶対に死ぬなよ。俺に酒を飲ませろよ、お前ら。』と言った。
アメリカの戦闘機をあっという間にやっつけてしまった日本軍の戦闘機は軍施設に目掛けて機銃を撃ったりしていた。
もちろん爆撃機の護衛をサボっていた訳ではない。余った戦闘機が行ったのだ。その時には、手に持った小銃で撃ってきた奴がいたとか。そんな勇敢なアメリカ兵が居たそうだ。
爆撃機しに来た彗星爆撃隊は、1/4が800kg徹甲弾を装備していた。彼らは、敵戦艦の主砲破壊を目標としていた。
いざ、爆撃隊が爆撃コースをとったとき敵の戦艦が主砲を発射したのだ。
爆撃隊は、自分達の日本軍の三式弾の事を知っていたので慌てて爆撃コースを離れて退避した。
その後、護衛戦闘機隊からの報告では、敵はやみくもに主砲を空に向けて撃っているだけだとわかった。
それを聞いた翔鶴飛行隊長 兼 爆撃隊指揮官の高橋赫一空軍中佐は、
「お前ら、このまま帰るわけに行かないぞ。
高度を上げて敵の主砲を避けて真上から爆撃するんだ。全主砲を破壊してやれお前ら。一回騙されたままいられるか。
おぅし!気合い入れていけ!」
と無線で言った。
アメリカサイド
「スプールアンス少将敵爆撃隊は、居なくなりました。作戦大成功です!」
「ダビンソン中佐よくやったぞ。
イヤー助かった_(^^;)ゞ」
「良かったですねスプールアンス少将。
戻って来ないといいんですけどね。」
「へんなフラグを立てないでくれよダビンソン中佐。」
「アハハ!まさかもう一度来るなんてありえないでしょう。逃げていったジャップの奴が戻って来るなんて。」
「そうだよな。もう一度爆撃機来るわけないよなー。」
3分後
「あっ!
きてしまった。」
「ダビンソン中佐きちんとフラグ回収するなんて。なにやってるんだよ。」
「スプールアンス少将そんな。
ジャップの奴らが来るなんて。
スプールアンス少将自身もう一度爆撃機来るなんて思って無かったじゃないですか。」
「 うるさい。『『ドカッーン』』
アッ!アリゾナの第一主砲が!…………『ズボボーン』………あ~、誘爆している
『『ドカッーン』』
ニュージャージーの艦首が! 」
「そんな…………………… 」
「アー 今度は……… 」
日本側
「爆撃隊指揮官高橋よりハワイ攻撃隊総指揮官淵田大佐。
爆撃全機完了。
これより帰投します。」
「こちらハワイ攻撃隊総指揮官淵田。
了解した。戦闘機隊ももう引き上げるところだ。
全ハワイ攻撃隊に告げる。
全日本軍機は帰投する。」
そう言って締めくくった。
ハワイ攻撃隊は無事に各空母に戻る事となる。
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【修正】
戦艦アリゾナは誘爆は、誘爆しました。
戦艦ニュージャージーは、艦首が切断しました。




