第20話 第4戦艦戦隊司令長官レイモンド・スプールアンス少将
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ハワイ攻撃隊の約500機の内25機が何らかの破損、そのなかの3機が着艦不可能だった。そのため、洋上に着水し、パイロットだけボートで近寄り助け出した。
この攻撃は、大成功といってよかった。
しかも、パイロットの損失なく、成功したのだ。
機体の収容は、9時30分には全機終わっていた。
そこから全機の整備に3時間以上を費やした。
―― 12月7日 ―― 午後1時30分 ――
空母赤城艦橋にて
「作戦の説明は、以上だ。では、頑張ってくれ。」
「山口閣下!ひとつだけ質問をしてもよいでしょうか。」
「なんだね。淵田大佐。」
「今朝の事です。なぜ我々ハワイ攻撃隊がハワイに到着した時、ハワイは既に攻撃を受け、主な軍の施設が破壊されていたのですか?
それを聞かずに我々は出撃出来ません。」
「それはだね淵田大佐。君たちパイロットは、知らなくて良いのだよ。
人には、知って良い事と知らなくて良い事があるのは、分かるだろ。
何にも知るなとは言わないよ。分かりやすく言えば、去年出来た戦略諜報軍だよ。
これ以上は、探らないでくれよ。天皇陛下の言うわれた機密に関わるからな。
ウム。喋りすぎてしまったようだ。
今、聞いた話は忘れてくれよ。」
この山口中将は、戦略諜報軍の艦艇を実際に見た事があるのだ。大和型三番艦の信濃は、彼の意見が取り入れられている箇所もあるのだ。
しかも、父島の地下ドックを見たこともあるのだ。
しかし、それを言うわけにはいかなかったから仕方がなかった。
「しかし、それではパイロット達が納得しません。
自分達が、初の攻撃だったはずなのにと言うでしょう。」
「ハワイにはな、我らのスパイがたくさん入っているのだ。そいつらは、戦略諜報軍だ。そいつらが、お前たち攻撃隊の援護の為に、アメリカ軍の内部から破壊してくれたのだよ。」
「分かりました。山口閣下!」
「いいかね淵田大佐。我々の目的は、この作戦を成功し、ハワイを占領する事だ。
それを忘れてはならんよ。」
「はっ!(敬礼する)
では、 第二次ハワイ攻撃も無事に成功してみせます。」
艦橋での話を終えた攻撃隊総指揮官の淵田空軍大佐は、甲板まで降りてきて愛機の零式艦上戦闘機九九型甲型改に、乗り込んだ。
※ 説明しよう!!
零式艦上戦闘機九九型甲型改とは、一個飛行中隊以上を率いる者が操縦する指揮官専用タイプである。
これは九九型甲型をもとに、無線の出力や、対空レーダーなどが、強化されたバージョンである。)
――午後1時45分――
ハワイまで600kmまで前衛艦隊が、迫ったころ第二次ハワイ攻撃隊は、発艦し終えた。
第二次ハワイ攻撃隊と言っても第一次ハワイ攻撃隊とパイロットのメンバーは同じなのだ。
パイロットたちは、張り切っていた。
それには、山口中将から伝えられた事があるのだ。
「一人の死者も出さずにハワイを無事に占領する事ができたならば、酒を船に有るだけ飲んでいい。」
酒は、船では貴重なため、普段全く飲めないのだ。
以前艦内に酒を持ち込んだ中佐は、軍を辞めさせられたという噂があるから余計酒を持ち込む人は居ないのだ。
史実では、第一次と第二次に攻撃隊を分けたのは、甲板の広さの問題と飛行機な発艦速度の問題などにあり、全機発艦することが出来なかったからなのだ。しかし、今回は全機発艦することが出来ている。
それは、全空母が改装され、大型化したエレベーターや、付けられた二基カタパルトのお陰なのだ。
時刻は、ハワイ攻撃後に戻る。
――ハワイオアフ島――
ここ、ハワイでは、第一次攻撃の直前にレールガンの為が、司令部付近に落ちた為に、司令部は崩壊していた。その為、幕僚級の人物の大半は亡くなってしまった。
そのなかので唯一無事だったのが、アメリカ太平洋艦隊所属の第4戦艦戦隊司令長官のレイモンド・スプールアンス少将である。
彼は、その日たまたま第4戦艦戦隊の旗艦である戦艦カルフォルニアに乗艦していた。
そして、司令部が吹き飛んだ時、司令部に船で行く途中であったため、助かったのだ。
ちなみに、スプールアンス少将が率いる第4戦艦戦隊は、
旗艦 戦艦カルフォルニア
戦艦テネシー
戦艦ペンシルバニア
戦艦アリゾナ
戦艦ネバタ
戦艦オクラホマ
以上の6隻戦艦である。
彼は、新型の戦艦が配備されると余った旧式戦艦を押し付けられる形で第5巡洋艦戦隊司令長官からなったのである。
そんな事は置いておき、スプールアンス少将はアメリカ軍のハワイ諸島にいるもっとも階級が高い人になってしまったのである。
スプールアンス少将は、まず各滑走路の直しと、レーダー基地の復旧に専念することを命じた。
それが終わりしだい、対空砲の増強を命じた。
彼は、航空機による攻撃をしてきたからだ。
次も航空機による攻撃だとスプールアンス少将は確信していたのである。
最後に自分達の戦艦は、なぜか、スクリューが落ちてしまっているという不思議な事態に陥ったために使えないので。一応対空砲には、兵士を張り付かせておいた。
ハワイの基地の復旧を急いでいる午後3時また、ハワイに攻撃隊が襲って来るのだった。
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