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青葉荘制作委員会  作者: 水有月
3/4

過去

「ふぅ」

 何とか入学式に間に合った創太は、ホームルームでの自己紹介を終えて一息ついた。窓から差し込む春の日差しに心を預け、ボーッとする。

 

  ※ ※ ※ ※


 創太は中学校の視聴覚室にいた。数人の男女に囲まれている。

 怖くなって逃げ出そうとした創太の腕を、その中の一人が掴んだ。

「おい、逃げるなよ。話は終わってねぇぞ」

 その言葉を皮切りに、周囲も次々に口を開いた。

「だいたい、あんた注文が多過ぎなのよ」

「わ、私だって頑張ってるのに…」

 涙ぐんでる者までいた。

「確かに、お前の絵はスゴイけどよぉ」

 創太が耳を塞ぎたくなるような罵詈雑言が続いた。


 場面が変わった。

 目の前にパソコンのディスプレイが広がる。どうやら、アニメやライトノベルが好きなオタクが集まるスレのようだ。

 スレのタイトルには

『最近、コハク先生のイラストが……な件』

 創太が操作するでもなく、画面が下にスクロールされていく。

 自然と書き込みが見えてきた。


「最近のコハクのイラスト見ないよね」

「もうオワコンじゃねww」

「それなw俺も昔は好きだったけど飽きてきた」

「もって一年だったかww」

「まぁ所詮は中学生だよな」


 コハクというイラストレーターの中傷が続いていた。

  ※ ※ ※ ※


 突然、嫌な記憶の渦に、澄んだ柔らかい声が降ってきた。

 創太はボーッとしてるうちに寝てしまったようだ。

 創太は今見た悪夢を忘れようとするかの様に首を降った。それと同時に、その声の主をさがす。

 声の主は意外にもすぐに見つかった。隣の席のロングヘアの女子だ。寝ているうちに自己紹介が女子の番になったらしい。

「星宮雪菜です。趣味は読書で、自分で物語を書くのも好きです。よろしくお願いします。」

 創太は“ホシミヤ ユキナ”という名前に引っかかりを覚えたが、特に深く考えず、また船を漕ぎ始めた。



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