第4章: 判断
第四章 「判断」──乞食根性、ほいと根性の正しさを捨てろ、前進だけを選べ
主な障害:完璧主義・判断麻痺
チャンスを前にして動けない。選択肢を前にして決められない。「もっといい方法があるかも」と考えているうちに、目の前の道は閉ざされている──これは完璧主義と判断麻痺のダブルパンチだ。
現代人の多くが、行動の直前で詰まる。「この方法でいいのか?」「他にもっと正解があるんじゃないか?」と悩んでしまう。だがその裏にあるのは、「失敗したくない」「損したくない」「笑われたくない」という受け身の感情だ。
神谷はこれを「乞食根性」「ほいと根性」と呼ぶ。正解をもらえるのを待っている。誰かが助けてくれることを期待している。そんな姿勢では、人生の主導権は永遠に他人の手の中にある。
成功に必要なのは、迷ったときに自分で選び、自分で進む姿勢だ。判断とは、情報を集めて納得してから行動することではない。判断とは、選ばないものを捨てて、動ける一点に絞る作業だ。
ベストを探すな、ベターで進め
「一番いい選択肢を見つけてから動こう」と思っている時点で、すでに成功からは遠ざかっている。なぜなら、“一番”を探す作業に終わりはないからだ。
選択肢が増えれば増えるほど、決断は難しくなる。あっちも良さそう、こっちも捨てがたい、誰かの意見も気になる──結果、何も選べずに時間だけが過ぎる。
ここで大事なのは、「完璧な答えは存在しない」と腹をくくること。代わりに、「今の自分にとってベターな選択肢は何か?」と問うべきだ。
ベストは過去にしか分からない。選んだ後に「結果として良かった」と振り返って初めて分かるものだ。だから、**先に必要なのは“完璧な確信”ではなく、“前に進める判断”**である。
行動しながら調整する。修正しながら改善する。それが現実の進み方だ。
判断=行動の準備ではない、行動のための“切り捨て”
判断という言葉に「考えて考えて納得してから決める」というイメージを持っている人が多い。だが、実際の判断はまったく逆。判断とは、行動するために余計な選択肢を切り捨てることだ。
本当の問題は、「何を選ぶか」ではない。「何を捨てるか」だ。
選択肢が多すぎて動けない人は、「すべての可能性を残したまま動こう」としている。あわよくば、損せず、失敗せず、誰からも非難されず、正解にたどり着きたいと思っている。だが、それは幻想だ。
むしろ、成功する人ほど大胆に捨てる。
・完璧な計画を捨てる
・全部をやろうとする欲を捨てる
・世間の目を気にする自意識を捨てる
・「失敗したくない」という願望を捨てる
そうやって削ぎ落とし、シンプルに「今、何に全力を注ぐか」を明確にする。これが本当の意味での“判断”であり、“前進”につながる決断である。
神谷の教え:「正解を選ぶな、“動けるか”で決めろ」
判断に迷ったとき、神谷がよく口にする言葉がある。
「正解を選ぶな、“動けるか”で決めろ」
これは極めて実践的な教訓だ。どちらが正しいかではなく、どちらが“今すぐ行動に移せるか”で判断しろということ。なぜなら、現実を変えるのはいつも“動いた方”だからだ。
たとえば、起業のアイデアが2つある。ひとつは大きな利益が見込めるが準備に半年かかる。もうひとつは即日始められるが利益は少なめ。多くの人は「長期的に見て正解はどっちか?」と考え込む。しかしそれでは動けない。
神谷ならこう言うだろう。「動ける方をやれ。やりながら調整すればいい。止まってたら、何も変わらん」
この考え方のキモは、“結果を出す人は、判断にスピードがある”ということ。間違ってもいい。失敗してもいい。だが、止まっていることこそが最大の損失なのだ。
完璧主義は判断を遅らせ、判断麻痺は現実を置き去りにする
完璧主義の正体は、「間違いたくない病」だ。誰かに「それは違う」と言われるのが怖い。恥をかきたくない。そう思っているうちは、判断はいつまで経っても固まらない。
一方、判断麻痺に陥っている人は、脳内で情報をこねくり回し続ける。インプットに夢中になり、アウトプットを後回しにする。だが、実際に価値を生むのはアウトプットだけだ。つまり、“迷っている時間は何も生み出さない”。
成功する人は、完璧主義も判断麻痺も「不要なノイズ」だと割り切っている。彼らにとって判断とは「動くためのスイッチ」だ。
迷う暇があったら、手を動かす。手を動かしながら判断し続ける。それが、結果を生む判断力だ。
まとめ:「前進だけを選べ」
この章のテーマは「判断」。ここまでの話を要約すると、次の通りだ。
完璧な選択肢を探すな。今の自分が前に進める“ベター”を選べ
判断とは、納得するためでなく、行動するための“切り捨て”作業である
神谷の教え:「正解を選ぶな、“動けるか”で決めろ」を判断基準にする
迷って止まることこそが、最も危険な“失敗”である
判断とは、「全部欲しい」という乞食根性と、「誰かが与えてくれる」というほいと根性を捨てること
大事なのは、とにかく前に進むこと。正しさより、動けるか。納得より、実行。損得より、前進。
行動しながらしか、正解にはたどり着けない。判断の軸は「進めるか」「やれるか」「すぐ動けるか」。たったこれだけでいい。