十牛図の前半四段階:まとめ
十牛図の前半四段階:まとめ
0. 尋牛―探し始める
意味:仏性(本来の自己)を求める決意が生まれるが、まだ何も見えず混乱の中にある。
現代的視点:
日常に違和感を覚え始める
「このままでいいのか?」という問いが芽生える
他人や社会の価値観に縛られ、自分が見えない
修行の出発点。問いを持つ勇気がすべての始まり
1. 見跡―かすかな気配を見つける
意味:牛(本来の自己)の“跡”を発見する。気配を感じ始める段階。
現代的視点:
自分にとってしっくりくる瞬間、小さな「本当」が感じ取れる
「違和感」「これは自分らしい」という感覚が指針になる
牛の姿はまだ見えないが、何かが「ある」と直感できる
気づきと感受性が重要になるフェーズ
2. 見牛―牛の姿をはっきり見る
意味:牛の姿をついに見る。仏性、本来の自己が輪郭をもって現れる。
現代的視点:
他人の期待ではなく、自分の内側に軸を持つ
欲望や不安も含めた“本当の自分”が見えてくる
自己理解が深まり、迷いに意味を感じ始める
理想の自分ではなく、「ありのまま」の自分と向き合う段階
3. 得牛―牛をつかまえる
意味:見えていた牛を実際につかまえる。自分のものとして扱い始める。
現代的視点:
本来の自己と接続し、それに従って行動できるようになる
自分の感情や行動を引き受け、「責任」を持ち始める
自己の内側から動く力が芽生える
弱さや未熟さも受け入れ、逃げずに進む覚悟の段階
この四つの段階は、ざっくり言えば:
「問いが生まれる」(尋牛)
「ヒントを感じ取る」(見跡)
「本当の自分を目撃する」(見牛)
「それを自分として生き始める」(得牛)
次の段階「牧牛」からは、得た自己をどう扱っていくか、つまり「どう共に生きるか」がテーマになります。
続きを読みたい気持ちがあれば、いつでも書きますので声をかけてくださいね。それとも、この前半4段階をひとつにまとめた資料的な文章に仕上げておきましょうか?